離婚による引越しはどうしたらいい? 事前に話し合うべきポイントと必要な手続き

離婚による引越しはどうしたらいい? 事前に話し合うべきポイントと必要な手続き

引越しをするケースのなかには、離婚に伴って引越すことも。引越し作業に加え、子どもがいる場合は転校の手続きなども行わなければなりません。離婚した際の引越しに必要な手続きや注意点についてまとめました。

離婚が成立するまでの流れ

状況によって、離婚が成立するまでにかかる時間はさまざまです。離婚を決意してから成立するまではいくつかのパターンが存在します。

■協議離婚の場合
(1)夫婦がともに離婚に合意
(2)条件面での話し合いを行い、折り合いがつく結論を出す
(3)役所に離婚届を提出する

第三者を介入することなく双方で話し合って離婚を成立させる「協議離婚」。ふたりの話し合いがまとまったとしても、後々もめる場合もあるので、協議内容を文書にまとめておくと良いでしょう。

■調停離婚の場合
(1)家庭裁判所に離婚調停を申し立てる
(2)第1回調停期日の通知が届く
(3)調停委員によって離婚の調整を行う
(4)お互い合意のもと、離婚が成立

どちらか一方が離婚に同意しないときや、慰謝料や共有の財産などの条件で折り合わない場合も。家庭裁判所に調停を申し立てることになります。調停が不成立だった場合には、裁判まで発展するケースもあります。
離婚の話し合いをするに当たって、きちんと共有の財産についてどうするのか決めることが引越しの際にポイントとなってきます。できる限り離婚協議書や調停調書に盛り込んでおくことが望ましいです。協議離婚の場合でも、細かいところまできちんと確認しておきましょう。

引越し前に話し合っておくべきポイントは?

同居を解消するとなると、双方で確認しなければいけないことがいろいろ出てきます。引越しに当たって、事前に夫婦間で話し合っておくべきポイントをチェックしておきましょう。

・現在の住まいをどうするのか
これまで同居していた家は、引き払うのかもしくは片方がそのまま住むことになるのが一般的かもしれません。賃貸ではなく、購入した場合にはなおさら今後どのようにするのかは重要なポイントになります。また賃貸の場合でも、単身で住み続けるには家賃が高く支払いが困難になる場合も。まずは、ふたりで折り合いがつく答えを出すようにしましょう。双方で話し合って離婚が成立したケースでも、弁護士に相談したほうがスムーズな場合もあります。。

・家具や家電はどうするのか
一緒に買ったものなど、どちらのものになるのかあらかじめ話し合う必要が出てくるでしょう。片方が勝手に持ち出すことはできません。本やCD、衣類など細かいものは、所有者がはっきりしているものもありますが、場合によってはどちらのものか確認する必要が出てきます。これらを確認する作業は時間がかかるため、引越し準備は普段よりも余裕をもって行うのが○。

・引越し代金の支払い
どちらかが同居していた家にそのまま住む場合、片方のみが引越すことになります。その場合、新居に引越す際に発生する費用を片方のみが負担するのか、それとも折半するのか事前に確認しておくのが無難です。後々のトラブルを防ぐためにもあらかじめ話し合っておくといいでしょう。


引越し費用が捻出できない場合は、実家に戻るというのもひとつの手段です。話し合いで決めた事項は、今後のトラブルを防ぐためにも「離婚協議書」を作成しておくのが理想的です。

児童扶養手当の手続き方法

子どもがいる家庭の場合、離婚してひとりで育てていくとなるとさまざまな手当や補助を受けることができます。

なかでも児童扶養手当はひとり親家庭の生活の安定と自立を助けることを目的に支給される手当てのことです。引越し先が同一市内での転居なのか等によって手続き方法に違いがあります。それぞれの場合で必要な手続きをご説明します。

<他市町村へ転出・転入するとき>
■引越し先で児童扶養手当の受給をする場合
前住所の市町村で「転出届」の提出と、転入先の市町村にて「転入届」と児童扶養手当の「住所変更の手続き」が必要になります。

■引越し先で新たにひとり親家庭となる場合
転入先の市町村で児童扶養手当の「新規認定請求手続き」が必要です。

<同じ市町村内で転居したとき>
「住所変更届」の提出が必要になります。

上記の各手続きには、「児童扶養手当証書」やひとり親家庭であることの証明や印鑑のほかに、課税証明書などが必要な場合もあります。必要書類は自治体によって異なるため、申請に行く前に各自治体に確認をしましょう。

福祉医療証の手続き

また、中学校修了(15歳到達後最初の3月31日)までの子どもがいる場合は、必要な医療費について補助を受ける「医療費助成制度」を活用することができます。ただし、一定の額を上回る所得がある場合は、助成制度の対象外となります。対象となっているかどうかまずは確認しましょう。

離婚してひとり親家庭となった場合は、子どもが18歳到達後最初の3月31日まで子どもや親の手当や医療助成費を支給する制度も。助成制度を利用するためには、福祉医療証や医療費受給者証等が必要になります。福祉医療証等の手続きは、転出する市町村、転入する市町村でそれぞれ手続きが必要になることに注意してください。

<他市町村へ転出するとき>
(1)福祉医療証等の返納
前住所地における受給資格が喪失するため、福祉医療証等の返納が必要になります。
(2)転出までの医療費の請求
転出するまでに県外などで医療費を支払っている場合は支給申請が必要になります。

<他市町村から転入したとき>
転入先市町村で福祉医療証等の交付申請書の提出が必要になります。

<市内で転居したとき>
福祉医療証等の住所変更手続きが必要になります。


このとき、課税証明書や健康保険証などが必要になる場合があるため、手続きに行く前に自治体に確認するようにしましょう。また、医療費助成制度は、自治体ごとに制度の内容や対象条件が異なっています。こちらも必ず転出前に詳細の確認が必要です。

学校の転校手続き

さらに、これまで住んでいた場所と引越し先が離れている場合には、子どもの転校手続きも必要になります。手続きは、引越す場所と公立か私立の学校なのかによって異なります。まずは同じ市区町村内の公立小学校・中学校への転校の手続きをチェックしていきましょう。

<引越しから転入までの手続きの流れ>
・転校する旨を学校へ連絡
・「在学証明書」「転学児童生徒教科用図書給与証明書(教科書給付証明書)」を転校元の学校でもらう
・転入する学校へ連絡し、転入手続きをする日時を決める
・引越し後14日以内に役所に転居届を提出、役所の関連課で「在学証明書」を提示して「転入学通知書」をもらう
・転入する学校に「在学証明書」「転学児童生徒教科用図書給与証明書(教科書給付証明書)」「転入学通知書」を提出


遅くとも引越しをする1カ月前までに担任の先生に伝え、住所が決まったらこれらをもらうようにしましょう。



県外に引越すなど、違う市区町村の公立小学校・中学校に転校する場合は同じエリア内の手続きと異なります。

<引越しから転入までの手続きの流れ>
・転校する旨を学校へ連絡
・「在学証明書」「転学児童生徒教科用図書給与証明書(教科書給付証明書)」を転校元の学校でもらい、引越し日の14日前から当日までに役所へ「転出届」を提出し「転出証明書」をもらう
・転入する学校へ連絡し、転入手続きをする日時を決める
・引越し後14日以内に役所へ「転入届」を提出し、役所の関連課に「在学証明書」と「転出証明書」を提示して「転入学通知書」をもらう
・転入する学校にて「在学証明書」「転学児童生徒教科用図書給与証明書(教科書給付証明書)」「転入学通知書」を提出


子どもが私立の学校に転校する場合は、転入手続きが学校によって異なります。都道府県私学協会や各学校のホームページなどで確認するようにしましょう。

高校は義務教育ではないため、絶対に転校できるとは限りません。公立高校の場合、まずは入学を希望する高校に転入学することができるのかどうか確認を。そのうえで、転校前の高校から在籍証明書や単位修得証明書、転学照会書などをもらい、転入試験を受ける必要があります。

私立高校への転校を希望する場合も同じく、転校できるのかどうかはその高校次第です。小中学校と同様に転入方法や手続きもそれぞれ異なるのでまずはチェックしておきましょう。



離婚が決まってすぐに引越し、とはなかなかいかないもの。双方で話し合わなければいけないポイントや必要な手続きが多くあります。しかし、あらかじめクリアにしておくことが後々のトラブルを防ぐためにも大切です。まずはやらなければいけないポイントを洗い出し、できる限りスムーズに引越しできるようにしましょう。


取材協力
弁護士・公認会計士・税理士/吉原慎一(フェアネス法律事務所)

掲載:2017年6月30日
写真:PIXTA

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