子どもの入園・入学…成長に合わせた「引っ越しタイミング」はいつがベスト?
最終更新日 2017年02月15日
小さな子どもがいる家庭では、子どもの成長に合わせて「もっと広い家で暮らしたい」「子どもに部屋を与えたい」などの理由で、引っ越しを考えることも多いと思います。
また、子どもの学区を考えて、住み替えを検討することもあるかもしれません。
そんなときに気をつけたいのが、引っ越しに適切なタイミング。
子どもがどの年齢や学年のときに引っ越しをするのがベストなのでしょう?
経験者の方たちに、アンケートをしてみました。

1人目の子どもが生まれたときに、2割強の夫婦が引っ越し
「子どもの成長に合わせて引っ越しをしたことがない」という人が30%と最多だったものの、続いて「子どもが生まれたとき」が22.4%という結果になりました。子どもの成長や進学のことを考えてのことでしょうか、子どもが生まれたときに、引っ越しを検討する夫婦が多いのかもしれません。
これまでの夫婦2人の生活に子どもが加わることによって、家族の暮らしは次のステージへ進むという感覚でしょうか。
続いて、「2人目以降が生まれ、家族が増えたとき」が17.5%。確かに家族が4人ともなると、手狭感が増すのかもしれません。
そして、「子どもの小学校の入学前」(11.7%)、「子どもの幼稚園、保育園の入園前」(7.2%)が続きました。幼稚園、保育園や小学校に上がると友達も多くなり、子どもは子どもなりの世界をつくりはじめます。そのあとに引っ越しをして、友達と離れ離れになるのはかわいそう、という理由で、これらのタイミングを選ぶ人も多いようです。

子どもの転園や転校にともなう引っ越しは、タイミングが重要
次に、「子どもの成長に合わせて引っ越しをしてよかったこと、あるいは、こうすればよかったと思うこと」などを自由に意見を挙げてもらいました。
■子どもの成長に合わせて引っ越しをしてよかったこと
最も多く寄せられたのが、「部屋が広くなって快適に暮らせるようになった」という答えでした。
・「部屋が広くなり子どもが過ごすスペースが確保できた。和室があるところに引っ越したので、子どもがはだしでも冷たすぎない」(33歳/女性)
・「子どもを少し広いところで遊ばせてやれるようになった」(45歳/男性)
子どもが育つ環境としても、やはり、広い家のほうがのびのび過ごすことができますよね。
また、一戸建てに引っ越した人からは、ご近所への配慮から、こんな意見も聞かれました。
・「子どもが自由に騒げる」(43歳/男性)
・「飛びはねたりしてうるさかったので、アパートでは下の住人に迷惑をかけただろうから。また、賃貸では壁紙など汚せないので」(34歳/女性)
特に、行動が活発になる年齢だと、近所への音なども気になるところですよね。また、賃貸の場合だと、「家を汚したら引っ越しのときに大変」という心配もあるでしょう。その点では、家を購入するなどして持ち家に引っ越したことで、より自由に子育てができるようになった、という声も聞かれました。
そのほかには、こんな意見もありました。
・「腰を落ち着ける場所ができた」(45歳/男性)
・「安心感がある」(34歳/男性)
やはり、子どもが誕生して住むところも固まったとなると、生活に安定感や安心感が生まれるのでしょう。
「終の住処」と言うにはまだ早いかもしれませんが、ひとまず、「ここで暮らしていく」という覚悟が定まるのかもしれません。
また、子どもの入園や入学に合わせて引っ越しをした人からは、こんな意見も聞かれました。
・「子どもを転校させずに済んだ」(45歳/女性)
・「保育園を選べた」(36歳/女性)
・「幼稚園から入れた」(40歳/女性)
やはり、引っ越しで気になるのは子どもを転校させる必要があるかどうか、ということ。
子どもでも、せっかく仲良くなった友達と離れるのは寂しいでしょうから、できるなら、子どもにそんな思いをさせたくありませんよね。
その点、入園や入学の前に引っ越しを済ませれば、新しい環境で、子どもも自分の世界をつくることができます。引っ越しのタイミングを考える際には、大きなポイントになりそうです。
そのほか、子どもが小さいときや、共働きをしている家庭では、「親の近くに来れてよかった」(40歳/女性)という意見もありました。やはり、いざというときに頼りになる親が近くに住んでいると、とても安心できますよね。
■引っ越しをして感じたデメリット、または「こうすればよかった」と思うこと
続いて、デメリットや反省ポイントを聞いてみました。
最も多かったのが、「家賃が上がった」「ローンを抱えた」など、経済的な問題。
これまで暮らしていた部屋から広いところへ引っ越したり、賃貸住宅から持ち家になったりしたことで、経済的な負担が増えた家庭が多そうです。
加えて、子どもの入園や入学が重なると、経済的な負担も一気にアップ。引っ越しを考える際には、まずその後の経済事情を考慮することが必要なようです。
また、子どもの入園や入学後に引っ越しをしたため、子どもを転園・転校させなければならなくなった人からは、こんな意見がありました。
・「慣れない環境、友達づくりの負担を子どもにさせた」(26歳/男性)
・「前の友達と疎遠になる」(44歳/女性)
大人でも新しい環境に慣れるには時間がかかることもありますし、むしろ、子どものほうが順応性は高く、新しい友達もすぐにできるのかもしれません。
引っ越し先が子どもの多いエリアであれば、子どもに転園や転校をさせても、すぐに友達をつくりやすいかもしれませんから、一概に「転園・転校させるのはよくない」とは言えなそうです。
まずは、引っ越し先の環境をしっかり考えてから、引っ越しするかどうか、決定したいですね。
さらに、通勤時間が増えた、という回答も多く見られました。
・「仕事場が遠くなった」(36歳/女性)
・「通勤時間が長くなった」(42歳/男性)
「もっと広い家に引っ越したい」となれば、都心や街の中心から離れるのはやむを得ないこと。
そうなると、自然と会社から遠くなり、通勤時間が長くなることが予想されます。
暮らす環境を重視するか、あるいは、通勤に便利なところを選ぶか。このあたりも、各家庭の価値観で意見が分かれそうですね。
そのほか、引っ越し先の住宅環境に関する点で、こんな意見も聞かれました。
・「3階のため、子どもを抱えたまま上がるのは大変」(28歳/男性)
・「3階建てなので、毎日の階段がめんどくさい」(32歳/女性)
確かに、子どもがまだ一人歩きできない時期に、エレベーターのないアパートやマンションの上階や、3階建ての一戸建ての階段の上り下りは、ちょっと大変かもしれませんね。
このあたりも、引っ越し先を選ぶときの検討事項に入れたほうが良さそうです。
いずれにしても大切なことは、「引っ越す場所について事前によくリサーチする」(29歳/女性)ということ。
子どもを育てる環境としてふさわしいか考えることはもちろん大事ですが、地域活動が活発かどうか、確認しておくことも、意外に大切です。場所によっては、自治体のイベントに参加が必須の所など、積極的に地域とのかかわりが求められることもあります。共働きの場合、そうした活動がなかなか難しいということもありますよね。
特に、新しい家に長く暮らすつもりであれば、長期的な視野をもち、生活するのに適しているか、そして、子どもを育てる環境として条件を満たしているかをしっかりチェックしたいですね。
●[引っ越しに関するアンケート]より
・調査期間:2016年12月2日(金)~2016年12月3日(土)
・調査方法:インターネット調査
・対象:20代~40代、男女
・有効回答数:223
掲載:2017年1月11日
写真:PIXTA
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