平日と休日の引越し費用はどちらが安い? 計画的な見積もりのススメ
引越し費用を抑えるためにはさまざまな方法があります。その一つが、引越しの日取りの決め方です。引越しは休日に行うものと思われがちですが、あえて平日に引越しをする方も少なくないようです。
気になる休日と平日の引越し料金の違いや、平日に引っ越しをするメリットや注意点などについて紹介します。
■目次
・休日は平日よりも引っ越し料金が高くなるケースがある
・仕事を休んで平日に引っ越ししたことがある人は半数以上!
・休日を避けて平日に引越しするメリット
・平日の引っ越しは、仕事とのバランスに注意して見積もりを
・まとめ

休日は平日よりも引っ越し料金が高くなるケースがある
作業に時間がかかるなどの理由から、引っ越しは休日に行うものと思っている方が多いかもしれません。では、休日の引っ越し見積もりに予約が集中するとしたら、曜日の違いで引っ越し料金が変動することはあるのでしょうか。気になる休日と平日の引っ越し料金の違いについて、まずは単身者と家族ごとに見てみましょう。
【単身者・家族の平日・土日・祝日の引越しにかかった費用】
平日 | 土日 | 祝日 | |
---|---|---|---|
単身者 | 6万1619円 | 6万863円 | 6万7915円 |
家族 | 11万7944円 | 11万7659円 | 11万4592円 |
単身者の場合、平日の引っ越し料金が6万1619円なのに対して、土日は6万863円となっています。差額は756円ですから、平日と土日の引っ越し料金の違いは大きくないといえそうです。
家族の場合も同じことがいえます。平日の引っ越し料金が11万7944円なのに対して、土日は11万7659円。平日と土日の引っ越し料金の差額は285円と、単身者の場合よりもさらに小さくなっています。平日と土日の引っ越し料金の差はほとんどありません。
このように、単身者・家族それぞれの引っ越し料金のデータでは、休日と平日の差はほとんどないように見えますが、引っ越し距離ごとのデータからは、少し違った傾向が見えてきます。
以下の表は、休日と平日の料金を引っ越しする距離ごとに示したものです。上が引っ越しの依頼が集中する3月と4月(繁忙期)、下がそれ以外の月(通常期)のデータになります。
【引越し距離別の平日・土日・祝日の引越しにかかった費用】繁忙期(3月、4月)
平日 | 土日・祝日 | |
---|---|---|
~15km未満 市区町村内程度 | 9万7218円 | 10万776円 |
~50km未満 都道府県内程度 | 10万5441円 | 11万8670円 |
~200km未満 同一地方内程度 | 12万8749円 | 11万9735円 |
~500km未満 近隣地方程度 | 15万4778円 | 19万5306円 |
500km以上 遠距離地方程度 | 20万3745円 | 19万9669円 |
【引越し距離別の平日・土日・祝日の引越しにかかった費用】通常期(5月〜2月)
平日 | 土日・祝日 | |
---|---|---|
~15km未満 市区町村内程度 | 7万7635円 | 8万1255円 |
~50km未満 都道府県内程度 | 7万7665円 | 8万1998円 |
~200km未満 同一地方内程度 | 9万2296円 | 8万8843円 |
~500km未満 近隣地方程度 | 11万7509円 | 11万5234円 |
500km以上 遠距離地方程度 | 14万6472円 | 16万5141円 |
以上のデータから、50km未満(同一都道府県内程度)までの比較的近距離の引越しでは平日の引越し料金が安く、それ以上の長距離引越しでは休日の引越し料金が安くなる傾向があるのが分かります。
引越し料金は荷物の量などによっても変動するため一概にはいえませんが、近距離の引越しであれば、平日に行うほうがお得だといえるかもしれません。
同じ平日でも月末の引っ越し料金が高くなることも
同じ平日の引っ越しでも、月末になると料金が高くなることもあるようです。月の上旬・中旬・下旬の引っ越し料金を以下の表にまとめました。
【平日、土日・祝日別の月の上旬・中旬・下旬の引越し料金】
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
---|---|---|---|
平日 | 9万6784円 | 9万4360円 | 10万3313円 |
土日・祝日 | 9万7918円 | 9万4588円 | 10万2027円 |
同じ平日でも、月の中旬の引っ越しし料金が9万4360円なのに対して、下旬になると10万3313円に。8953円もの差額が生じています。平日と休日の引っ越しし料金の違いより、月の上・中旬と下旬の引っ越しし料金の違いのほうが大きいことが分かります。
単身者・家族それぞれの引っ越しし料金のデータも見てみましょう。
【単身者・家族の平日・土日・祝日の引越しにかかった費用】
単身者 | 家族 | |
---|---|---|
上旬 | 6万1405円 | 11万6168円 |
中旬 | 5万8946円 | 11万1784円 |
下旬 | 6万3448円 | 12万3562円 |
単身者・家族ともに、下旬の引越しが最も高く、それぞれ6万3448円、12万3562円となっています。一番安いのはどちらも中旬で、単身者が5万8946円、家族が11万1784円です。差額は、単身者で4502円、家族で1万1778円という結果に。
引越しする時間帯によっても費用が変動
時間帯によっても引越し料金が変動します。以下は、引越しにかかった費用を時間帯別に表にしたものです。上が単身者、下が家族のデータになります。それぞれ移動距離が50km未満の引越しの場合です。
【時間帯別の引越しにかかった費用】 ※単身者
単身者の引越し料金 | |
---|---|
7時以前 | 2万6885円 |
8時ごろ | 5万9986円 |
9時ごろ | 5万4808円 |
10時ごろ | 4万3813円 |
11時ごろ | 3万8617円 |
12時ごろ | 4万757円 |
13時ごろ | 3万8849円 |
14時ごろ | 4万350円 |
15時ごろ | 3万5422円 |
16時ごろ | 3万4197円 |
17時ごろ | 3万741円 |
18時ごろ | 3万3430円 |
19時ごろ | 3万9500円 |
(※1)
【時間帯別の引越しにかかった費用】 ※家族(カップル含む)
家族(カップル含む)の引越し料金 | |
---|---|
7時以前 | 13万8526円 |
8時ごろ | 10万4584円 |
9時ごろ | 9万8998円 |
10時ごろ | 8万793円 |
11時ごろ | 6万8070円 |
12時ごろ | 6万3509円 |
13時ごろ | 6万595円 |
14時ごろ | 6万843円 |
15時ごろ | 6万436円 |
16時ごろ | 6万6537円 |
17時ごろ | 5万9953円 |
18時ごろ | 7万5874円 |
19時ごろ | 5万4745円 |
(※2)
単身者の引越し料金で最も安いのは7時以前で2万6885円、最も高いのは8時ごろで5万9986円。差額は3万3101円です。
家族の引越しは、料金が一番安いのは19時以降で5万4745円、一番高いのが7時以前で13万8526円。金額差は8万3781円です。
7時以前の引越し料金は、単身者と家族で真逆という結果になっています。7時以前に引越しが可能かどうかは、引越し業者によってばらつきがあるので事前の確認が必要です。
さまざまな条件で変動する引越し料金。「結局、わたしの条件だといくらくらいなの?」と気になる方は、一括見積もりをご利用ください。

仕事を休んで平日に引っ越ししたことがある人は半数以上!
(※3)
20代~40代の男女を対象に実施した「引っ越しに関するアンケート」によると、「仕事を休んで引っ越ししたことはありますか」という問いに対して、「はい」と答えた方は58.5%と、過半数にのぼりました。
(※4)
その理由として最も多かったのが、「平日のほうが費用が安い」というもので、61.8%を占めました。上で紹介した通り、実際に平日と休日の引越し料金の差はほとんどないため、引越しする時期や時間帯などを調整して、費用が安くなるよう工夫している方が多いのかもしれません。
その次に多かったのが、「家族の予定に合わせて」(12.2%)という理由です。夫もしくは妻が平日休みである共働きの夫婦のケースなどが考えられます。
「土日に予約ができなかったから」(10.7%)という回答も多いようです。とくに引っ越し業界に予約が集中する繁忙期ともなると、引っ越しを希望する日に依頼できないことが少なくありません。
そのほか、「土日に荷造りをし、平日に引っ越し日を設定したから」(8.4%)、「家族または友人に手伝いに来てもらえる日が平日しかなかったから」(3.1%)という方も少数ながらいるようです。
いずれにしても、仕事を休んで引っ越ししたことがある方の割合が思いのほか多いようです。

休日を避けて平日に引越しするメリット
平日に引越しをすることにはどんなメリットがあるのでしょうか。
先のアンケートでは、「あなたが仕事を休んで引っ越しをしたことにより、よかったことや悪かったことを教えてください」という質問に、次のような回答が得られました。
・「平日にできたので安くすんだ」(39歳/女性)
・「費用が休日より安かった」(42歳/男性)
引越し業者によっては、日ごとに異なった割引率を適用しています。引越し業者への依頼は休日に集中しますから、同じ割引率が高い日でも、人気が高い休日に比べて平日の予約は比較的とりやすいかもしれません。
「平日に休みをとって引越し作業ができそう」という場合は、引越し業者を選ぶときの参考にするとよいでしょう。
平日に引越しをするメリットとして、以下のような意見もありました。
・「交通渋滞がなかったこと」(25歳/女性)
・「道がすいていた」(35歳/女性)
休日の幹線道路はよく渋滞が起きます。とくに、朝や夕方など交通量の多い時間帯ともなれば、引越し作業がひどく遅れてしまうことも。渋滞の心配がなく、作業をスムーズに進められるのも平日に引っ越しを行うメリットといえます。
引越し件数が少ない平日のほうが引越し業者の時間の融通がききやすく、希望する時間帯に搬出・搬入しやすいのも魅力です。
「転出、転入手続きが同日に行えた」(44歳/男性)というのも、平日に引越しを行う特典です。休日に引越しすると、平日に休みをとったり、一時的に仕事を抜け出したりして、改めて役所に出向き転出・転入手続きをしなくてはなりません。平日なら、1日のうちに引越し作業も諸手続きもできてスムーズです。
「土日を荷造りにあてられた」(39歳/男性)という意見もあるようです。荷造りを一気に済ませてしまいたい場合は、やはりまとまった時間がとれる休日に行うのが効率的。そのまま休日明けに引っ越しできれば、時間のロスや荷造りのストレスを軽減できるでしょう。
そのほか、
・「家族に手伝いにきてもらえた」(29歳/女性)
・「休日がつぶれなかった」(26歳/男性)
・「ゴミをすぐに廃棄できた」(39歳/女性)
という意見もありました。平日に引越しすると、さまざまなメリットがあります。引越し料金を安くしたい方も、事情によりやむを得ずという方も、ぜひ平日の引っ越しを前向きに検討してみてはいかがでしょうか。

平日の引っ越しは、仕事とのバランスに注意して見積もりを
平日の引っ越しにも、デメリットはあります。仕事を休んで平日に引っ越しをしたことでの悪影響については、「仕事に支障がでる」という声が多いようです。
・「休みが週に一日しかないので、とても忙しい」(37歳/女性)
・「休みをとることで、仕事の進みが悪くなった」(30歳/男性)
平日に引っ越しをする場合は、仕事や職場の状況を見極めながら適切に判断することが求められるようです。
「有給が減る」(36歳/女性)という意見もあります。有給休暇をとって平日に引っ越しする場合は、いざというときに「足りない」とならないよう、残日数を確認しておくのがよいでしょう。
「近所の方に挨拶ができない」(39歳/女性)という意見も見られました。平日は出勤している方が多いため、引っ越しの挨拶をしようとしても、ご近所が不在のケースが多いようです。日を改めて挨拶に出かけるのを面倒だと感じてしまうのも理解できます。

まとめ
平日の引越しはメリットが多い半面、配慮しなければならないこともあります。仕事に遅れが出たり、職場に迷惑をかけたりすることがないよう、状況を見ながら最適なタイミングで行うようにしたいですね。とくに休日に予約ができないなどの理由で、やむを得ず仕事を休む必要がある場合は、計画的かつ早めに見積もりをするのがオススメです。
画像:PIXTA
●調査概要
(※1)、(※2)
「引越しに関する実態把握調査」(リクルート住まいカンパニー)
【調査実施時期】 2013年3月22日(金) ~2013年3月29日(金)
【調査対象者】 18~69歳の男女
【調査方法】 インターネット調査
【有効回答数】 20,000サンプル
【調査実施機関】楽天リサーチ株式会社
(※3)、(※4)
[引っ越しに関するアンケート]より
・調査期間:2016年12月8日(木)
・調査方法:インターネット調査
・対象:20代~40代、男女
・有効回答数:224
※特記のない記事内データは、2018年11月時点の「SUUMO引越し見積もり」口コミデータより算出
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