植物マニア、引っ越しどうしてる? 観葉植物の梱包、業者の依頼方法、自分で枯らさず運搬する方法など、ユーチューバーあかだまちゃんに聞いた
最終更新日 2024年04月04日
特定のジャンルに、深いこだわりを持つマニアたち。当然お部屋にも、こだわりが詰まっています。さて、そんな彼らが引っ越すとき、マニアックなアレコレの運搬はどのようにしているのでしょうか?
なかでも、引越し会社に運搬を断れてしまうことも多い「観葉植物」マニアの引っ越し方法は?
観葉植物やアクアリウムについてSNSやYouTubeで発信するインフルエンサーで、カフェオーナーのあかだまちゃんに、観葉植物の引っ越しノウハウについて聞きました!
大小さまざまなグリーンが彩る、あかだまちゃんのマニアなお部屋
観葉植物と熱帯魚が大好きなあかだまちゃんは、YouTube登録者数約2万人の「あかだまちゃんネル」を運営。好きが高じて植物やアクアリウム、メダカを楽しめるお店「グリーンウィズグッドコーヒー」もオープンするという、筋金入りのマニアです。
登録者数1.9万人の「あかだまちゃんネル」では植物やアクアリウムの情報を発信!
実はあかだまちゃんは、その回数にして10回以上という、引越しの達人でもあるのです。
「直近は千葉の自宅から、静岡の新居とお店への引越しです。それが半年ぐらい前ですね。その前にも、静岡から千葉への引越しがありまして、それらの引越しについては、動画も公開しました。
動画にしていない引越しも多く、トータルで10回以上引越しをしています。植物好き、お魚好きのなかでも、多くの引越しを経験している方だと思います!」(あかだまちゃん)
もともと植物好き、お魚好きのインフルエンサーとして有名だったあかだまちゃんは、植物に彩られたお部屋が評判でした。
「前のお部屋のインテリアは、メディアでも取り上げられたりして、お気に入りでしたね。今は自宅にあった植物のほとんどをお店に運んでいます」(あかだまちゃん)
グリーンも家具もおしゃれな、引っ越し前のあかだまちゃんのお部屋(写真提供/あかだまちゃん)
グリーンやお魚好きが高じて、オープンしたあかだまちゃんのお店「Green with good coffee(グリーンウィズグッドコーヒー)」(写真提供/あかだまちゃん)
引越し前のお家のインテリアは、樹木系の鉢植えや、ビカクシダの壁掛け、そしてビオトープなど、バラエティー豊かなグリーンに彩られています。
引越しの際には、どれくらいの植物を運搬したのでしょう。
「直近の引越しでは、樹木の大きい鉢を4個、中小の植物を約20個、運びました。引越し先のスペースの都合もあって、運びきれない分は人にあげたり、処分したりしましたね」(あかだまちゃん)
トータルで約25鉢のグリーン。それらを運んだ体験談を、順を追ってうかがってゆきましょう。
引越し前のあかだまちゃんのお部屋は、どの壁面もグリーンがおしゃれに飾られていて、観葉植物好きがお手本にしたいインテリア(写真提供/あかだまちゃん)
ベランダで育てているグリーンもたくさん。この植物をまるっと運搬するのは大仕事(写真提供/あかだまちゃん)
引越しの下準備編① 引越し会社に頼むものと、自分で運ぶものを選別
引越しは事前準備が大切。引越し会社に連絡をするまでにするべきことは何でしょう。また観葉植物について、引越し会社に何を相談すればいいのでしょう。
引越し会社と消費者の間のトラブルを未然に防ぐことを目的に国土交通省が定める「標準引越運送約款」というものがあります。そこには、“引受拒否”ができるものの項目があります。ペットや美術品など運搬時に特殊なテクニックを必要とするものや、壊れたときに保証ができないものなどが、それにあたるのですが、その中に「三 動植物、ピアノ、美術品、骨董品等運送に当たって特殊な管理を要するため、他の荷物と同時に運送することに適さないもの」という記述が……。
運搬中は長時間、水分や光がない環境に置かれるため、葉落ちや枯れてしまう恐れがあります。また、温度や湿度によって傷むことがある特別な管理を必要とする種類のものならなおさらです。
観葉植物は原則は自分で運ぶこと、とされていますが、お互いにリスクに関する合意ができていれば、会社によっては対応してくれることもあるようです。
「私の経験では引越し会社に植物の運搬を断られたことはありません。もちろん植物が傷むなどのリスクがあることを、私たち発注者が受け入れることが前提です。プロの引越し屋さんは植物を傷めない梱包も上手で、安心してお任せできましたね。
私の場合、大きな樹木の鉢植えはお任せしています。でも葉っぱが大きくて折れやすいビカクシダや、中小の鉢植えは自分で持って行くことにしました。
ビカクシダは大きな葉が折れてしまいやすいので、運搬に注意が必要(写真提供/あかだまちゃん)
注意してほしいことは、植物は上に重ねられないので、引越しトラックの中のスペースをたくさん占領してしまうことです。だから何でも引越し屋さんに持って行ってもらうと、査定が高額になってしまう可能性があります」(あかだまちゃん)
問い合わせ時に引越し会社に植物を運んでもらえるのか、運んでもらえるならば、どの植物を運んでもらうかについて、話し合う必要があります。
引越し費用を抑えるためには、引越し会社に頼むものと自分で運ぶものをあらかじめ選別しておくとよさそうです。
引越しの下準備編② 引越し前は植物への水やりを控えめにする
引越し前に悩むのが植物の水やり。水やりをしてから運搬すると重くなりそう……。でもいつから水を控えればいいのか、迷ってしまいますよね。
「確かに引越し直前に水をあげてしまうと、重たくなって運びづらいですね。また、ダンボールに入れたり、トラックの中に入れたりするなど、無風状態になると蒸れてしまうこともあるので、植物のためにもドライな状態にしておくことが必要です。私も引越し直前には、水はあまり与えないように心掛けています」(あかだまちゃん)
植物の種類によりけりですが、数日前から水を控えて、土の表面が乾いてパラパラになる状態にしておく方がよいようです。水やりを控えて葉っぱが少ししおれてしまっても、その後でちゃんと水をあげれば元気を取り戻すことが多いそう。
「とにかく、引越し直前はあまりいじらないということです。お水を少なく、肥料もあげないようにして、いわば”眠った状態”にして運んであげる方が、植物にとって負担が少ないようです」(あかだまちゃん)
いよいよ運搬① 引越し会社に運んでもらう植物を引き渡す
いよいよ引越し当日。
大型の鉢植えなど、事前に任せることに決めた鉢植えを引越し会社に引き渡します。
「引越し会社はいつも3つの会社に相見積もりを取ってから、選んでいます。でも不思議といつも同じ引越し会社になってしまうんですけれどね。梱包も上手で、手際よく運んでくれるので、助かっています。
運んでもらう植物の梱包は、会社に任せてもよいですし、自分でやるパターンもあります。自分で梱包する場合は新聞紙やエアパッキン(気泡緩衝材)などで丁寧に包みます。私の場合は、引越し会社にお任せするのは手持ちの梱包材で包めないような、大きな植物が多いですね」(あかだまちゃん)
いよいよ運搬② 自家用車で植物を運ぶ
自分で持って行くと決めた分の植物は、車に積みます。
「鉢植えを車に積むとき、できればダンボールなどの箱には入れない方が、風通しが良いと思います。
額縁の横に壁掛けで飾られている、ヘゴ板付けのビカクシダ(写真提供/あかだまちゃん)
ビカクシダは、葉を傷めないように吊るして運びます。そのために、車の天井にサーフボードを運ぶための車内ベルトを設置しました。普段吊るして飾っているものは、なるべく吊るした状態で運ぶ方が良いと思います」(あかだまちゃん)
車内ベルトは、車内のアシストグリップにバンドを通して、サーフボードや釣り竿などを運ぶためのアクセサリー。ネットショップでも数千円で購入することができます。
車内に通したベルトに吊るして、ハンギングプランターやヘゴ板付けのビカクシダを運ぶ(写真提供/あかだまちゃん)
あかだまちゃんの直近の引越しは、運搬の道のり3時間以上だったそう。車内の環境など、気を付けるべきことはあるのでしょうか。
「手持ちで運んだビカクシダは暖かい地域の植物なので、温度管理には気を使います。まだ寒い時期の引越しだったので、車内をエアコンで温めました。
風通しも大事なので、ドライバーの休憩時などのタイミングでトランクを開けて風を通したりもしましたね」(あかだまちゃん)
運搬中も、時々トランクを開けて風を通していた(写真提供/あかだまちゃん)
新居に到着 植物の荷ほどきをする
新居に到着したら、運んできた植物の荷ほどきをします。その際に気を付けるべきことはあるのでしょうか?
「植物の成長に大きくかかわるのは日当たりです。内見の際には、1日中その部屋に居られるわけではないですよね。引越してくる前は、日中に内見する、そのほんの一時の部屋しか知らないと思います。
ですから植物を置く場所を最初から決め込んでしまわず、とりあえずいったん適当な場所に仮置きしてみて、ここは朝日が強いとか、夕方の西日が強いとか、そういったことを感じながら少しずつ置く場所を変えていくとよいと思います」(あかだまちゃん)
引越し直後の自宅。これからレイアウトを決めていくという仮置きの段階。植物の大半は、当時はまだオープン前だったお店「グリーンウィズグッドコーヒー」へ(写真提供/あかだまちゃん)
引越し後の植物のケアは?
長時間の移動は植物にとっては負担が大きいもの。引越し後のケアはどのようなことをすれば良いのでしょうか?
「引越し前に水を少なくしていたからといって、新居に到着してすぐお水をたっぷりあげることはやめた方がいいと思います。
環境の変化でストレスを感じてる植物に対して、急にたっぷりのお水をあげると、吸収するのにパワーが必要なので負担になります。その環境に馴染んでからお水をあげる……次の日とか、さらに言うと2、3日空けてからでいいと思うんです」(あかだまちゃん)
また、移動中に傷んでしまった葉は切り落としてしまうのだそう。
「折れてしまった葉は戻らないので、葉の根本から切ってしまいます。傷んでしまったところに栄養を運ぶよりは、今生きてる葉やこれから出てくる葉に栄養を運んだ方が植物のためにも良いという考えです。
また、もともと調子が良くなかった鉢植えが、移動をきっかけに本格的に枯れてきてしまうこともあります。そんなときは思い切って葉を全て落としてあげると、復活することがありますよ」(あかだまちゃん)
引越しは植物にとっても大きな環境の変化。なるべく省エネルギーで過ごせるように、すぐに水やりをしない、傷んだ葉を切り落とすなどの、ケアが必要です。
引越し上手な植物マニアからのメッセージ
大事な植物を新居でも元気に育てたい人へのあかだまちゃんからのメッセージは?
「植物にとって引越しは大きなストレス。なるべく環境の変化が少ない状態で運搬したいものです。ハンギング系の植物を車内に吊って運ぶのは、おすすめですよ!
一方で植物は内に秘めた生命力があります。だから引越しでストレスを受けたとしても、本来持っている力で立ち直ってくれることを信じていいと思うのです。新居に到着後に元気がなくなってしまったとしても、あれこれ触り過ぎず、様子を見てあげましょう」(あかだまちゃん)
大事な植物と一緒に引越しをして、新居でもグリーンライフを楽しみたいですね!
引越しで連れてきた植物たちは、新居のほか、あかだまちゃんのお店「グリーンウィズグッドコーヒー」にもいっぱい
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