近所への引っ越し見積もり料金相場と安くするためのコツ、近隣への挨拶マナー
近所への引っ越しは、移動距離が短いぶん、料金を安く抑えることができますが、実際のところ、どのくらいの予算が必要なのでしょうか。近所へ引っ越す場合の見積もり料金相場や費用を安くするコツについて、近所の人たちとよい関係を築くための挨拶マナーとあわせてご紹介します。
■目次
・近所へ引っ越しする場合の見積もり料金相場は?
・近所へ引っ越すときの、料金を安くするテクニック
・近所へ引っ越した場合の近隣への挨拶マナー
・近所へ引っ越した場合も手土産を添えるのがベター
・まとめ

近所へ引っ越しする場合の見積もり料金相場は?
引っ越し料金には、「基本運賃」、梱包資材費・交通費・人件費などの「実費」、引っ越し以外の追加作業を依頼した場合の「オプション料金」が含まれます。
「基本運賃」は、国土交通省の定める約款に基づいて各引っ越し業者が算出するもので、引っ越し料金の大部分を占めています。およそ100kmを超える長距離の引っ越しの場合は距離制、近距離の場合は時間制によって決められるのが一般的です。
また、引っ越し料金は、家族構成(荷物量)や引っ越し時期(繁忙期/通常期)によっても違ってきます。近所へ引っ越しする場合の料金はどれくらいになるのか、「〜15km未満(同市区町村程度)」の移動を例に、ケースごとに見ていきましょう。
【近所へ引っ越しする場合の見積もり料金相場】
通常期 | 繁忙期 | 通常期と繁忙期の差額 | |
---|---|---|---|
単身(荷物小) | 36,167円 | 41,643円 | 5,476円 |
単身(荷物大) | 48,059円 | 58,037円 | 9,978円 |
2人家族 | 64,815円 | 77,105円 | 12,290円 |
3人家族 | 79,792円 | 98,682円 | 18,890円 |
4人家族 | 99,192円 | 121,838円 | 22,646円 |
5人家族 | 141,330円 | 148,848円 | 7,518円 |
家族が増えると荷物量も増えることが多いため、家族の人数と引っ越し料金が比例しているのが分かります。家族が1人増えるごとに、引っ越し料金がおよそ2〜4割高くなっている計算です。
引っ越し時期による料金の変動も見逃せません。例えば、「4人家族」の場合、通常期と繁忙期とで22,646円も違いが生じています。
荷物量が多くなるにつれて、通常期と繁忙期の差額が大きくなる傾向もあるようです。近所への引っ越しでも、荷物量が多い場合はとくに引っ越し時期に注意してください。

近所へ引っ越すときの、料金を安くするテクニック
とはいえ、やむをえず繁忙期に引っ越しをすることもあるのでは?同市町村内などの近所への引っ越し料金を安くする効果的な方法についてご紹介します。
自分で運べるものは運ぶ
まずおすすめなのが、自分で運べるものは自力で運ぶこと。引っ越し業者に運搬を依頼する荷物を少なくできれば、引っ越し見積もり料金を大幅に安くすることができます。
旧居から新居へと自家用車やレンタカーなどを使って家財を運搬できるのは、近所への引っ越しならでは。荷物が多い場合でも、少しずつ何回かに分けて近所を行き来すれば、無理なく運ぶことができるでしょう。
とはいえ、怪我や事故の原因となることもあるため、大型家具や家電など、運搬が難しいものは引越し業者にお願いしましょう。
レンタカーを利用する場合、気になるのが料金です。自分たちである程度運ぶことができれば、レンタルする車種によっては、引っ越し料金を安価で済ませられます。
例えば、軽トラックなら6時間まで5,500円で利用可能です。
【トヨタレンタカーの利用料金(T0クラス)】
利用時間 | 利用料金 |
---|---|
6時間まで | 5,500円 |
12時間まで | 6,600円 |
24時間まで | 8,800円 |
以降24時間毎 | 5,500円 |
超過料金 | 1,100円/時間 |
先にご紹介した近所への引っ越しの見積もり料金相場では、同じ単身者でも「荷物小」と「荷物大」では通常期でおよそ12,000円、繁忙期では17,000円近くの差がありました。軽トラックをレンタルしておおまかな荷物の運搬を済ませられれば、ある程度のコストダウンが期待できそうです。
状況に応じて安い引越しプランを活用
同市町村内など近所への引っ越し向けのお得なプランを利用する手もあります。例えば以下のようなプランが挙げられます。
引っ越し業者 | プラン名 | プラン特徴 |
---|---|---|
アーク引越しセンター | ミニ引越しプラン | ワンルーム〜1LDK規模の荷物量で、比較的短距離移動の引っ越し向け。大型家具や家電の荷造り・運び込み・配置までスタッフが担当。 |
短距離プラン | 2DK〜2LDK規模の荷物量で、比較的短距離移動の引っ越し向け。大型家具や家電の荷造り・運び込み・配置までスタッフが担当。 | |
アリさんマークの引越社 | 超ミニ引越しプラン | ダンボールのみ10個までの手軽な引っ越し向け。 5km以内の近所への引っ越し限定のプラン。 |
特ミニ引越しプラン | たたみ1畳ぶんの広さの荷物量が目安。 例:ダンボール15個までと、テレビ(小)チェスト(小)など5km以内の近所への引っ越し限定のプラン。 | |
ミニ引越しプラン | たたみ3畳ぶんの広さの荷物量が目安。 例:ダンボール20個までと、テレビ・冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ・自転車など5km以内の近所への引っ越し限定のプラン。 |
これらのプランでは、近所への引っ越し料金が安くなる半面、引っ越しの日時指定ができない、ダンボールの大きさに決まりがあるなど、条件が設定されているケースもあります。
荷物量や新居までの距離、スケジュールなどを考慮して、自分に合ったプランを選ぶとよいでしょう。
複数の引っ越し業者から見積もりをとる
複数の引っ越し業者から見積もりをとるのもおすすめです。複数の引っ越し業者から提示された見積もり結果を比較検討することで、コスト・条件の両面で最も理にかなった引越し業者を選ぶことができます。
引っ越し業者の混雑状況を確認し、比較的依頼が混み合わない日を選ぶことで、引っ越し費用が安くなるケースがあります。引っ越し当日に作業を手伝うこと、運搬してもらう荷物量をできるだけ減らしておくことを条件に、引越し料金を交渉できる場合もあるようです。
いくつもの引っ越し業者に見積もりを依頼するのは、手間も時間もかかることですが、一括見積もりサイトなら、複数の業社の見積もり料金を手軽に確認できます。条件次第では、引っ越し料金が最大で50%も安くなる場合もあるので、積極的に活用してみましょう。

近所へ引っ越した場合の近隣への挨拶マナー
引っ越しの際は、近所に簡単な挨拶に伺うのが一般的です。とくに短距離の引っ越しの場合は、旧居の隣人と顔を合わせる機会も多いので、旧居・新居ともに挨拶をしておくのがよいでしょう。
近所への挨拶の範囲はどこまで?
近所への挨拶回りの範囲は、以下が目安となります。
住居タイプ | 挨拶の範囲 |
---|---|
集合住宅 | 両隣・真上・真下の部屋 |
一戸建て | 両隣・向かいの3軒・真後ろ |
集合住宅の場合、真上や真下の部屋との間には、生活音が原因でトラブルが発生しがちです。一度顔を合わせておくことで互いに配慮が生まれ、事前にトラブルを回避することができるかもしれません。
引っ越し作業中に騒音や振動を生じさせ、近所に迷惑をかけてしまう可能性もあります。旧居でも同様の範囲で挨拶回りしておくとベターです。
なお、集合住宅の場合は大家さんや管理員さん、一戸建ての場合は自治会長さんにも挨拶しておきたいところ。とくに一戸建ての場合、ごみ出しや清掃など町内単位での活動が多いため、自治会長さんと顔見知りになっておけば、情報収集などの面で有益です。
近所への挨拶回りに適したタイミングは?
近所への挨拶は、旧居・新居を問わず、引っ越し前日までに伺うのが理想的です。新居への事前の挨拶が難しい場合は、引っ越し当日か遅くとも翌日に伺うようにしましょう。
また、挨拶回りをする時間は「日が明るいうち」を心がけて。相手の負担にならないよう、常識的な時間に訪問することが大切です。
とはいえ、引っ越し作業の合間を縫って、無理をしてまで近所に伺うのは避けたいもの。慌ただしい印象を与えることがないよう、身なりをきちんと整えて、余裕を持って挨拶回りするようにしてください。
なお、平日が難しい場合は土日でも構いません。ただし、休日の朝をゆっくり過ごしたいと考える人は少なくありません。休日に近所へ挨拶に伺う場合は、午後以降がよいでしょう。
不在の場合は?
何度伺っても近所のお宅が留守というケースもあると思います。生活パターンはさまざまですから、不在の場合は時間帯を変えて数回訪ね、それでも無理なら挨拶状を残しておくのがスマートです。
ドアノブなどに手土産を掛けておくのは避けましょう。不審に思われるおそれがあります。
どうしても手土産を置いて帰りたい場合は、分かりやすいところに引っ越しの挨拶と分かるよう記載しておきます。手土産が食品の場合は、衛生上の理由から、そのまま持ち帰るのがよいでしょう。

近所へ引っ越した場合も手土産を添えるのがベター
近所への挨拶回りの際は、ちょっとしたギフトを添えるのが一般的です。近所に対して失礼や迷惑にならないためには、どんなものを贈るとよいのでしょうか。
以下は、「引越しに関するアンケート」の結果分かった、近所への引っ越し挨拶に人気の手土産を人気順に並べたものです。
【近所への引っ越し挨拶におすすめの手土産ランキング】
※調査概要は文末に記載
「タオルやふきん」「ティッシュペーパー・キッチンペーパー」「洗濯用洗剤」といった、日用品・消耗品類が人気のようです。「スイーツ」のような食品も健在ですが、引越しの定番とされる「そば」が1割未満なのは意外だと感じる人もいるかもしれません。
手土産の予算はいくらくらいが適切なのでしょうか。これについても「引越しに関するアンケート」の結果をご紹介します。
【近所への引っ越し挨拶に持参した手土産の予算】
※調査概要は文末に記載
近所への挨拶の手土産の予算は、1,000〜1,500円程度が主流のようです。相手が気軽に受け取れて、なおかつお返しが必要と思わせない程度の価格帯、といったところでしょうか。近所に挨拶に伺う際の参考にしてください。
引越し時の挨拶について詳しく知りたい方はこちら
⇒引越しの挨拶、みんなどうしてる? アンケートから分析&マナー講師が解説

まとめ
引っ越し先が近所であれば、自力で荷物を運んだり、近距離向けのお得なプランを利用したりして、引っ越し見積もり料金を安くすることが可能です。
また、旧居と新居それぞれの近所へは、きちんと挨拶回りをするのがマナー。常識的な態度を心がけ、良好な関係維持に努めましょう。
●調査概要
[引越しに関するアンケート]
【調査期間】2019年7月25日(木)~2019年7月26日(金)
【調査対象者】20~40代、男女、1年以内に引越しをした人
【調査方法】インターネット調査
【有効回答数】517
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