引越しで「追加料金」が発生してしまうケース5・回避方法をおしえます!
最終更新日 2019年05月30日
引越しをする際にやっぱり気になるのは、総額でいくらかかるのかということ。なるべく安くてしっかりした業者にお願いするべく、複数社の見積もりを取る人も多いのではないでしょうか。
さて、納得のいく金額を提示してくれた引越し業者にお願いしたはいいけれど、引越し当日になって「このケースは追加料金が発生します」なんて言われたら、少し大げさですが詐欺にでもあったような気分になってしまいますよね。せっかく新生活を始めようと前向きな気分でいるところに水を差されてしまいます。
でも、どの業者も別に利用者をだまそうとしているわけではありません。利用する際にいくつかの点に気を付ければ、追加料金が発生する可能性は限りなくゼロに近づけることができるのです。
ではどんな場合に追加料金が発生するのか、それを回避するには何に気を付ければいいかを、複数の引越し業者に聞いてみました。

追加料金が発生?1:引越し当日までに荷造りしていなかった場合
引越しの料金は、荷物の量やプラン内容によって変わってきます。
多くの引越し業者では「荷造りを引越し業者にお任せできる」というプランを用意していますが、もちろん自力での荷造りと比べると料金は高くなります。
そこで、料金を少しでも安くしたいからと荷造りを自分でするプランを選択するまではいいのですが、そのプランで申し込んだにもかかわらず、引越し業者が当日現場に着くまでに荷造りが完了していなかった場合、追加料金が発生する可能性があります。
アリさんマークの引越社によると、「荷造りが終わっておらず、荷造りを先に完了させなければ荷物の搬出ができないような状態の場合、必然的に引越しスタッフが荷造りを手伝うことになります」ということでした。
さらに、荷造りする量が膨大で、設定した時間内に引越しが終わりそうにない場合は、増員の手配(空いているスタッフがいるかは分からない)や、最悪「今日は荷造りだけにして、引越し作業は別の日に……」ということにもなりかねません。
引越し業者としても不測の事態ですし、追加料金を取ってお客さんに不愉快な思いをさせたくないというのが本当のところ。そこで、多くの業者では引越しの数日前に「荷造りは完了してますか?」という連絡を入れるようにしているそう。
なお、「荷造りが済んでいる」とはどのような状態を指すかというと、「ダンボールのふたが閉じられる状態になっていること」とのこと。
ちなみに、ほとんど荷造りが完了していて、業者の搬出作業と並行して残りの荷造りをこちらで完了させられるような場合なら、特に追加料金の心配をする必要はないでしょう。

追加料金が発生?2:申告より荷物が多かった場合
上でも少し触れましたが、なるべく安く済ませたい一心で引越し業者に荷物の量を実際より少なく伝えてあった場合、追加料金が発生する可能性があります。料金は荷物の量によって変動するからです。
予定していたトラックに荷物が入りきらないとなったら追加のトラックの手配が必要となります。これもトラックが空いているかは分からないので、追加料金の問題だけで済めばまだいいのですが、残念ながらその日に引越しを完了させられない可能性もでてきます。
また、電話見積もりで荷物の量を伝えていた場合、計算していた荷物の量と実際の荷物の量の間に誤差が生じることも。このときも荷物が増えたために追加料金が発生するおそれがあります。
利用者としても故意で間違いを伝えているわけではないので「話と違うじゃないですか」と思ってしまうのも仕方ないのですが、業者側も現実的に作業量が変わるため、なかなか難しいところです。
その点、訪問見積もりは追加料金が発生するリスクを抑えることができます。利用者が電話で荷物の量を伝えるより、プロの営業担当者が実際に荷物の量を見て判断したほうが正確さは上がります。
なお、アーク引越センターによると、「ワンルームや1Kなどであれば、電話で目の前にあるものを教えていただくだけなのでさほど誤差もないし、荷物自体もそれほど多くない場合がほとんどですので電話でも問題ありませんが、ご家族での引越しなどはやはりご家庭によって荷物の量もかなり開きがあります。2DK以上になると訪問見積もりのほうが確実です」とのことです。

追加料金が発生?3:家具・家電の処分をお願いする場合
引越しに際して、大型の家具や家電をどうするかというのは悩みどころです。引越しを機に新しいものに買い替えようかと検討する人もいるのではないでしょうか。
引越し直前まで家具・家電をどうしようか悩んで、当日「処分しよう」と決めたとしましょう。そうした家具・家電の処分を請け負うことができる業者もありますが、ここで引き取ってもらうモノによっては追加料金が発生します。
新居に持っていくか、引越し時に処分するか迷っている家具・家電があれば、その旨を見積もりの際に担当者に伝えるようにしておきましょう。処分の方法に関する提案をもらえるかもしれませんし、処分する場合と処分しない場合で見積もりを2種類作成してもらうこともできます。
また、業者によっては家具・家電の買取を行っているところもあります。例えば、クロネコヤマトの引越サービスで買取できるものは、
●冷蔵庫・家電類などの家電類:製造より6年以内
●家具類:購入より6年以内
●雑貨など
となっています。
買取が適用されるものであれば、処分費が浮くばかりかいくらかこちらのプラスになるので、利用したほうが断然お得です。引越しをお願いする業者に買取サービスを行っているか確認してみるのもいいでしょう。

追加料金が発生?4:新居への搬入が人の手だけでは難しいと分かった場合
引越しの搬入・搬出作業は基本的に作業員の手で行われます。引越し業者のスタッフは荷運びのプロですので、大型家電などの持ち運びが難しい荷物も上手に運んでくれます。
しかし、荷運びが物理的に不可能なこともあります。例えば、「2階以上の部屋に大型家具を運び入れたいが、階段が狭くて通らない」というようなケースです。
大きな家具などを運ぶ場合、階段を通って運べないときにはクレーンを使って窓やベランダから直接搬入しますが、そのクレーン代がかかるということです。当日発覚してしまうと、クレーンが手配できないという危険も……。大型家具などを2階の部屋に運ぶ場合などは、階段を通れるかどうか確認しておくのがよさそうですね。
こうしたトラブルを防ぐためにも、新居の玄関と階段・廊下・エレベーターなどの幅と高さ、大型家具・家電のタテ・ヨコ・高さを測っておきましょう。そして、あまりギリギリすぎると通らない可能性があるので、測った数字を担当者に報告して「通るでしょうか?」と相談しておきましょう。そうすることで、ここでつまずくリスクはグッと減ります。

追加料金が発生?5:家具の設置などのオプションを依頼する場合
引越し業者によっては家具の設置や分解・組立をしてくれる有料サービスを用意しているところがあります。洗濯機、エアコンの設置、テレビまわりの配線、ベッドの組立などは、一般の人でもやろうと思えばできますが、苦手な人にとってはかなり難しい作業。
こうした有料サービスを前もって利用すると決めていた場合は問題ありませんが、当日「やっぱりお願いします」となると当然のことながら料金が追加されます。

まとめ:追加料金を回避する方法
では最後に、追加料金が発生する可能性が高いケースをおさらいしてみましょう。
1. 当日、荷造りを引越し業者が手伝う
2. 想定していたより荷物の量が多い
3. 当日に家具・家電の処分をお願いする
4. 当日、大型家具・家電の搬出・搬入にクレーンなどが必要と分かった
5. 急きょ、家具・家電の設置などをお願いする
こうして見てみると、どれも「当日に予定外の作業を依頼した」という共通点があるのが分かります。KIZUNA引越センターからは「見積もり時に分かっていれば、その作業量を加味した見積もりを作成します」との回答がありました。つまり、どのような作業が必要なのかあらかじめ分かっていて、当日もその予定通りに作業を進められるのであれば、見積もり以上の金額を払うことになるおそれはほとんどないのです。
また、追加料金の発生を回避するなら電話見積もり・ネット見積もりではなく、訪問見積もりがおすすめです。担当者に荷物の量を判断してもらうだけでなく、「この家具は新居に入りますか?」と確認してもらえますし、面と向かって話すことでこちらから「この家具、捨てるかどうか迷っているんです」といった相談もしやすくなります。
追加料金を発生させることなく、見積もり通りの金額で引越しを完了できれば、次の日からの新生活も気持ちよく始められるはずです。
取材協力
・アーク引越センター http://www.0003.co.jp/plan/
・アリさんマークの引越社 http://www.2626.co.jp/
・KIZUNA引越しセンター https://www.kizuna-927.com/
・クロネコヤマトの引越サービス http://www.008008.jp/
掲載:2017年2月15日
写真:PIXTA
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