引越し見積もりと実際の料金が違う?差額の調査結果や理由、追加請求されない方法
引っ越し業者に依頼する際、事前に見積もりをとるのが一般的ですが、実際の引越し料金が提示された見積もり額とは違っていた、という例が少なくないようです。引越し見積もりと実際に請求される料金はどのくらい違うものなのでしょうか。
インターネット調査にもとづく引越し見積もりと実際の引越しにかかった料金に関する数字データ(単身/家族別)を紹介しながら、その理由や対処法などについてご紹介します。
■目次
・どれくらい違う?引越し見積もりと実際に請求された料金を比べてみた
・引越し料金が見積もりより高くなることってある?その理由は?
・引越し見積もりと実際の引越し料金が違うトラブルを防ぐ方法には?
・訪問見積もりなら差額が発生しにくく引越し代の節約にも
・まとめ

どれくらい違う?引越し見積もりと実際に請求された料金を比べてみた
引越しする際、まずはインターネットや電話を通じて複数の引越し業者に見積もりを依頼し、提示された見積もり額をもとに比較検討しながら契約する引越し業者を決めるのが一般的です。
インターネットや電話での引越し見積もりでは、引越し業者が荷物量や住まいの周辺環境などを目で見て確認するわけではないため、実際の引越し料金は必ずしも見積もり額と同じになるとは限りません。
そこでまずは荷物量ごとの見積もり料金と実際の引越し料金がどのくらい違うのか、独自の数字データをもとにチェックしてきましょう。
荷物量ごとの引越し見積もり料金平均
以下の表は、引越し見積もり料金の平均を荷物量(トラックサイズ)ごとにまとめたものです。
【荷物量ごとの引越し見積もり料金平均】
単身 | 単身・荷物小(軽トラック・約5~5.5m3) | 5万456円 |
単身・荷物大(1.5tトラック〜2tショートトラック・約10~11m3) | 7万1,560円 | |
家族 | 家族2人(2tロングトラック〜2.5tトラック・約15~17m3) | 10万9,801円 |
家族3人(3tトラック・約25m3) | 13万503円 | |
家族4人(4tトラック・約30m3) | 17万4,365円 | |
家族5人以上(10t以上のトラック・約40m3程度) | 24万7,921円 |
※調査概要は文末に記載
単身者が利用することが多い「軽トラック」におさまる荷物量であれば5万456円、多くの「2人家族」が利用する「2tロング~2.5tトラック」だと10万9,801円という具合に、荷物量が増えるにしたがって(利用するトラックのサイズが大きくなるにしたがって)引越し見積もり料金が高くなっています。
引越しの荷物量が増えるにしたがってトラックサイズごとの差額が大きくなる傾向があり、例えば、「1.5tトラック〜2tショートトラック」と「2tロングトラック〜2.5tトラック」の引越し見積もり料金の差額はおよそ3.8万円。
「3tトラック」と「4tトラック」では、引越し見積もり料金におよそ4.4万円もの差額が生じています。
また、最も小さい「軽トラック」と最も大きい「10t以上のトラック」の荷物量とでは、見積もり金額に5倍近い差が。荷物量、利用する引越しトラックの大きさ次第で、引越し見積もり料金が大きく変動することが分かります。
荷物量ごとの実際の引越し料金平均
次に、実際の引越しにかかった料金の平均を荷物量(トラックサイズ)ごとにまとめたのが以下の表です。
【荷物量ごとの実際の引越し料金平均】
単身 | 単身・荷物小(軽トラック・約5~5.5m3) | 4万6,636円 |
単身・荷物大(1.5tトラック〜2tショートトラック・約10~11m3) | 6万4,335円 | |
家族 | 家族2人(2tロングトラック〜2.5tトラック・約15~17m3) | 8万9,804円 |
家族3人(3tトラック・約25m3) | 10万8,957円 | |
家族4人(4tトラック・約30m3) | 14万4,035円 | |
家族5人以上(10t以上のトラック・約40m3程度) | 19万5,108円 |
※調査概要は文末に記載
引越し見積もり料金と同様に、荷物量(トラックサイズ)に応じて料金が高くなっています。
「軽トラック」で4万6,636円、「1.5t~2tショートトラック」で6万4,335円、「2tロング~2.5tトラック」で8万9,804円という具合に、荷物量が増え利用するトラックサイズがひとつ大きくなるごとに2万~2.5万円ほど高くなるようです。
引越しの荷物量に比例して、トラックサイズごとの差額は大きくなるものの、見積もり料金と比べると上昇率は控えめ。
引越し見積もりと実際の料金はどれくらい違う?
引越し見積もり料金の平均が11万2,126円であるのに対して、実際の引越し料金の平均は9万4,133円。実際の引越し料金は、引越し見積もり料金よりも下がる傾向にあり、両者のあいだには、2万円ほどの違いがあるようです。
荷物量ごとの引越し見積もり料金から実際の引越し料金を差し引いた額を表にすると以下のようになります。
【見積もり料金 - 実際の引越し料金 差額はいくらになる?】
単身 | 単身・荷物小(軽トラック・約5~5.5m3) | 3,820円 |
単身・荷物大(1.5tトラック〜2tショートトラック・約10~11m3) | 7,225円 | |
家族 | 家族2人(2tロングトラック〜2.5tトラック・約15~17m3) | 1万9,997円 |
家族3人(3tトラック・約25m3) | 2万1,546円 | |
家族4人(4tトラック・約30m3) | 3万330円 | |
家族5人以上(10t以上のトラック・約40m3程度) | 5万2,813円 |
※調査概要は文末に記載
例えば、荷物が少ない単身者向けの「軽トラック」の場合で-3,820円、2人家族向けの「2tロング~2.5tトラック」では-1万9,997円と、どの引越しトラックを利用した場合でも、引越し見積もり料金より実際の引越し料金のほうが安いことが分かります。
荷物量が多くなるほど、引越し見積もり料金と実際の引越し料金の差額が大きくなる傾向があるようです。

引越し料金が見積もりより高くなることってある?その理由は?
上記のインターネット調査から、引越し見積もり料金よりも実際の引越し料金のほうが安くなる傾向があることが分かりました。ところが、逆のケース、つまり引越し見積もり料金よりも実際の引越し料金のほうが高くなるケースもあるようです。
ではどんな場合に引越し見積もりより実際の引越し料金が高くなるのでしょうか。例えば、以下のようなケースが考えられます。
荷造りが終わっていない
荷造りが終わっていない場合、追加料金が発生することがあります。引越し見積もりに含まれていない荷造りや梱包の作業が発生してしまうからです。
引越し業者が到着する時間を確認し、必ずそれまでに荷造りを終えるようにしましょう。
実際の荷物が見積もりで申告した量と大幅に違う
引越し見積もり時の申告よりも荷物量が多く、見積書の通りに作業が進まない場合にも、追加料金が発生することがあります。
ダンボールの数が多少増えるくらいなら問題ありませんが、荷物をトラックに積みきれず、追加のトラックを利用する必要がある場合は、追加料金が必要に。できるだけ正確な量を申告するようにしましょう。
見積もり時に想定していなかったオプションサービスが必要になった
クレーン車やはしご車を利用する必要がある場合、オプション料金が発生するのが一般的です。
そのため、思っていたよりも家具が大きすぎて階段をとおすことができず、クレーン車やはしご車を利用する必要が出た場合も、追加料金が発生してしまいます。
引越し作業に影響する住まいの周辺状況
住まいの周辺状況にも注意が必要です。引越し見積もり時に「トラックをマンションのそばに駐車できる」としていたのに、実際には離れた場所に停めざるをえなかった場合、寄り道工程が発生するため、追加料金が必要になることがあります。
エレベーターの有無・使用制限を伝えていなかった
エレベーターがない3階以上の部屋の引越しの場合、「高層加算」と呼ばれる追加料金が発生します。見積もり時に正しく伝えることが必要です。
また、一斉入居期間など、引越しが重なるような場合、すでに入居している方の便宜をはかるため、使用できるエレベーターが限られることがあります。
作業が思うようにはかどらず、見積書にある予定時間を大幅に超過すると、追加料金が発生することがあるので、注意が必要です。

引っ越し見積もりと実際の引越し料金が違うトラブルを防ぐ方法には?
引越し見積もりと実際の引越し料金が大きく違うトラブルを避けるためにはどうしたらよいのでしょうか。
引越し見積もり時に荷物量をできるだけ正確に伝える
なんと言っても、見積もり時に荷物量をできるだけ正確に伝えることが大切。できるだけ早く引越し準備にとりかかり、見積もり依頼時にだいたいの荷物量を把握しておくのが理想的です。
スマホで撮影した荷物の写真からだいたいの荷物量を推測してくれるサービスを提供している引越し業者もあります。荷物量が自分では把握できないという場合は、利用してみるとよいかもしれません。
また、オプションが発生する荷物がないかを確認するとともに、住まいの周辺環境や引越し作業にまつわる物件のルールについても事前にチェックするようにしましょう。
見積書の内容を確認する
引越し業者から出された見積書の内容をきちんと確認することも大切なポイント。
見積書には、作業の内容や、引越しサービスの利用者が行うべきことなど、引越し業者との約束事が書かれています。内容に疑問があれば、すぐに見積り担当者に問い合わせるのがよいでしょう。
担当者と相談して同意にいたった内容があれば、見積書に記載するようお願いしておくこと。「〜を無料サービスします」などの口約束は、後々トラブルの原因になりやすいと心得ましょう。

訪問見積もりなら差額が発生しにくく引越し代の節約にも
引越し見積もりと実際の引越し料金が違うトラブルを回避する最も効果的な方法のひとつが訪問見積もりです。
訪問見積もりとは、自宅を訪問した引越し業者スタッフが荷物量などを実際に見て確認し、引っ越し料金の見積もりを依頼できるサービス。
熟練のスタッフが見積もりを担当してくれるため、精度の高い引越し見積もり料金を知ることができ、実際の引越し料金と違うトラブルが起きにくいのが特徴です。
また、引っ越し料金が安くなる場合が多いのも訪問見積もりのメリット。引越し業者の営業担当者に訪問見積もりの必要性を聞いてみたところ、どの業者からも「訪問見積もりすることで引越し見積もり料金が安くなるケースが多い」との回答が寄せられました。
アリさんマークの引越社、サカイ引越センター、ベスト引越サービスの3社に引越し見積もりの必要性について取材した記事はこちらです。ぜひ参考にしてみてください。
引越し見積もりの訪問ってホントに必要!?

まとめ
引越し見積もりと実際の料金が違うトラブルを避けるためには、荷物量をきちんと把握することが欠かせません。とはいえ、正しく荷物量を伝えたとしても、業者ごとに見積もり料金は大きく違うのが普通です。まずは一括見積もりを活用して、予算や条件にあった業者を見つけることから始めましょう。
<調査概要>
「引越しに関する実態把握調査」(リクルート住まいカンパニー)
【調査実施時期】 2013年3月22日(金) ~2013年3月29日(金)
【調査対象者】 18~69歳の男女
【調査方法】 インターネット調査
【有効回答数】 20,000サンプル
【調査実施機関】楽天リサーチ株式会社
画像:PIXTA
引越し対応エリアから探す
現住所(現在の住居)の都道府県をクリックしてください。
SUUMO引越し見積もりでは、各都道府県の住みたい街ランキングを確認できます。
いま住んでいる街や住みたい街の情報をチェックして、引越しに役立てよう!
北海道・東北 | |
---|---|
関東 | |
北陸・甲信越 | |
中部 | |
関西 | |
中国 | |
四国 | |
九州・沖縄 |