引っ越し挨拶「手土産のお菓子」は何を選んだらいい? スイーツ女王・ぼる塾の田辺さんに教えてもらった
公開日 2023年01月27日
引越し挨拶の手土産として選ぶ人も多い「お菓子」。
でも、実際にどんなお菓子を渡せばいいのかは悩むポイントです。引越してから最初の隣人とのコミュニケーション。「好印象を持たれたい」「絶対に外したくない」と思っている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は「新スイーツの女王」として活躍する、ぼる塾の田辺智加さんにアドバイスをいただきました。「引越し挨拶のお菓子を選ぶなら?」と聞いて、実際にお菓子をセレクトしていただきました。
田辺さんが選んだのは、見た目もかわいくておいしそうな8品。どれも好きなものばかりだそうです。
これからのシーズン、引越しを控えている人にとってまさにお菓子選びの「保存版」。ぜひ参考にしてみてください。
田辺智加さん:吉本興業所属の女性お笑いカルテット「ぼる塾」のメンバー。趣味はスイーツ巡りで、 芸能界の「スイーツ女王」としてバラエティー番組に引っ張りだこ。番組やSNSで紹介したスイーツはすぐ人気に。著書に『あんた、食べてみな! ぼる塾 田辺のスイーツ天国』(マガジンハウス)
――今回は田辺さんに引越し挨拶のお菓子についてアドバイスをいただきたいです。ご自身が引越しをしたときは、お菓子を持って挨拶に行きましたか?
田辺智加さん(以下、田辺):はい。持っていきました。私は友達が引越したり、お店をオープンしたりするときに持っていくお菓子が決まっているんです。今回はそれもセレクトしました。
――それは楽しみです! 全部並べるとバラエティーに富んで華やかですね……。一つひとつおすすめポイントを教えてください。

引っ越し挨拶の手土産 個人向けは「負担に感じさせないお菓子」を
――まずは隣人が個人の場合のお菓子から紹介していただきます。一般的には「相手が気持ちよく受け取れる価格帯」「お返しを気にしなくてもよい価格帯」で1,000円前後とされているようです。その点は意識されましたか。
田辺:はい。意識しました。個人向けは軽めなもの、という感じで選びました。
もちろん、「軽い」の中にも「お世話になります」っていう気持ちは入っているんですけど、負担を感じさせず、気軽な気持ちで受け取ってもらいたいなと。
【個人向けおすすめ1】赤坂柿山「ぼる塾田辺監修 シン慶長」
赤坂柿山「ぼる塾田辺監修 シン慶長」(1枚、本体価格80円~)
田辺:私は大事なときに何か持っていくときは、必ずコレ! というのが決まっていて。それが赤坂柿山さんのおかきですね。もう私の中でずっと定番です。
自分が引越したときにもご挨拶で持っていったんですけど、実はその後にご近所さんが引越してきたときにご挨拶でいただいたのも赤坂柿山で。「やっぱそうだよね!」「間違ってなかったよね!」ってなりました(笑)。
おかきの種類はたくさんありますが、その中で今回は私が監修したおかきを選びました。自分で言うのも恥ずかしいんですけど(笑)。これは伊勢丹新宿店でしか買えないレア感があって、話題づくりになるし、おかきが1枚から買えるっていう新しさもあります。
――珍しいフレーバーを使っていますね。
田辺:味は「燻製(くんせい)」、「鰹節(かつおぶし)」、「パクチー」、「ガーリック」、「牡蠣(カキ)」。他にはあまりないおかきになっています。
燻製は何回かに分けて食べるんじゃなくて、1枚を口に頬張っていただいてからかむと、より燻製感を味わってもらえると思います。
鰹節は「にんべん(鰹節専門店)」さんが特許を取っている鰹節シートを使っていて、今回は特別に使わせてもらったんですよ。
【個人向けおすすめ2】麻布かりんと「かりんといろは」
麻布かりんと「かりんといろは」8袋入り(税込540円)
田辺:麻布かりんとの「かりんといろは」は、小さいパックに一口サイズのかりんとうが3つくらい入っていて、品も高級感もあります。包みも1個1個かわいいですし、いろんな味が食べられて、もらった人も楽しいだろうなと思って選びました。
実はこれは以前、上の階から水漏れがあって、「迷惑をかけてしまってすみません」ということでいただいたんですよ。そしたらめちゃくちゃおいしくて! いつか引越しのご挨拶に使えたらいいなって思いました。
【個人向けおすすめ3】彩果の宝石「フルーツゼリーコレクション」
彩果の宝石「フルーツゼリーコレクション」15種類25個入り(税込1,080円)
田辺:「彩果の宝石」のフルーツゼリーコレクションは幼い頃から慣れ親しんでいるお菓子なんです。
見た目のキラキラ感が良くて、いろんなフルーツの味が選べます。私はアイドルの子が食べるとかわいいだろうなって勝手に思って、ライブの差し入れによく使ってます。
いちご缶のパッケージもあって、プレゼントの用途や人数によって選べるのがいいですね。
――子どもの頃から自分で買いに行っていたんですか。
田辺:親が好きで買っていて、いいものだとは知らずに日常茶飯事のように食べていたんです。自分でデパートに行ったときにびっくりしました。パクパク食べちゃいけなかったんだって(笑)。
【個人向けおすすめ4】デメル「ココスツィーゲル」
デメル「ココスツィーゲル」8枚入(税込1,080円)
田辺:デメルの「ココスツィーゲル」は、私の記憶では自分でお金を出して初めて買ったスイーツだと思います。
高校の頃、友達と一緒に行ったデパートですすめられたんですけど、そのときは結構な冒険でしたね。当時、牛丼290円の時代に1,000円を超えるクッキーですから。だから自分の中でずっと特別感があります。
何よりデメルは箱がかわいいんですよ。自分用に買うのもテンションが上がりますし、やっぱり人にあげたくなるおいしさですね。
【個人向けおすすめ5】ラベイユ「ボンボンフルール ミエル」
ラベイユ「ボンボンフルール ミエル(ラズベリー)」58g(税込756円)
田辺:ラベイユの「ボンボンフルール ミエル」はライブに出たときに人から差し入れでいただいて。今までアメを特別おいしいと思ったことがなかったんですよ。全部同じようなものだと。
でもこれは「なんか違うぞ!」って思って、すぐに調べて買いに行きましたもんね。
アメをこんなに大事に食べたことはなかったです。ハチミツを使っていて甘さに品があって、香りや風味が際立っています。一緒にティーを飲みたくなるようなおいしさ。
瓶に入っているのもかわいくてお部屋のインテリアとして飾っておいてもいい。まあ食べるんですけど(笑)。

ファミリー向けは「一緒に食べられるお菓子」を手土産に
――お世話になる大家さんには、今後お世話になることを考えると、1,500~3,000円程度のお菓子がよいと言われることが多いそうです。またお隣さんがファミリーの場合も少し予算が上がって同程度でしょうか。田辺さんは大家さん・ファミリー向けはどういったポイントで選びましたか。
田辺:大家さん・家族向けは重厚感のあるものですね。
――確かに……。ズッシリとした重さを感じます。
田辺:皆さんで一緒に食べてもらうことを意識して選びました。
【家族向けおすすめ1】黒船亭「ジュエルケーキ (オリジナル)」
黒船亭「ジュエルケーキ (オリジナル)」ハーフサイズ425g(税込1,800円)
田辺:まずは上野にある黒船亭の「ジュエルケーキ 」。本当に宝石箱みたいで、箱を開けたときのインパクトがあります。重厚感もあるので、贈り物に最適だと思います。
――きれいなケーキですね!
田辺:切ったあとの断面はもっときれいです! 中のドライフルーツは好みが分かれるかもしれないですけど、おいしいので食べてみてほしいですね。
酒寄さん(※ぼる塾の酒寄希望さん)に「いつか食べたいね」って教えてもらったんですけど、私が先に食べちゃいました……。
――(笑)。酒寄さんにはプレゼントしたんですか?
田辺:いや、あげてないです(笑)。
【家族向けおすすめ2】サニーヒルズ「パイナップルケーキ」
サニーヒルズ「パイナップルケーキ」5個入り(税込1,700円)
田辺:サニーヒルズ「パイナップルケーキ」は私が、ただただ好きなんです。南青山にあるお店の外観からすごいんですけど、買いに行くまでの間も楽しい。
本格的なパイナップルケーキで、お店で買うと温めてくれるんですよ。それがまたおいしい! 世の中にはいろいろなパイナップルケーキがありますが、ここに勝るものはないなって思います。
もちろんそのままでもおいしいですけど、渡すときに「温めて食べてみてください」って一言添えるとコミュニケーションのきっかけになっていいと思います。
お店で買うと布のバッグをもらえて、それもまたかわいい。好きすぎて何個も買っちゃうから、この袋がうちにはめっちゃくちゃあります(笑)。
【家族向けおすすめ3】小布施堂「栗最中」
小布施堂「栗最中」5個入り(税込1,631円)
田辺:最後は小布施堂。栗に特化していて、とてもおいしい栗がいただけるんです。
なぜ今回、あえて「栗最中」を選んだかというと、「最中(もなか)」と「栗あん」がばらばらに入っていて、自分で挟んで楽しめる特別感があるからなんです。
皮のパリッとした食感と香ばしさ、風味豊かな栗がすばらしいですね。これもご近所さんにいただいて「こんな最中があるんだ!」って驚きました。
――僕なんかはご挨拶で渡す場合、「もしかしてあんこが嫌いだったらどうしよう」とちゅうちょしてしまって、結局選べなくなったりするんですが……。
田辺:そうですよね、わかります。でも、いったん「嫌いかも」って考えちゃうと、もう何も渡せなくなる。だったらもう自分の好きなものをあげればいいやって。
ホントはね、相手の好みを聞ければ一番いいんですけど、引越しの挨拶に関してはわからないじゃないですか。だから、渡したあとは相手の方がどうしようと自由だと思って割り切りましょう。

自分が「おいしい」と思ったスイーツを共有したい
――田辺さんは引越しに限らず、人によくスイーツをプレゼントしているそうですね。
田辺:そうですね。自分が食べておいしかったものは、人にもあげたくなって配ります。
――どういった思いでプレゼントされているんでしょうか。
田辺:「これ、おいしいよね」を共有したいんです。友達とも本当においしいものを食べるときは逆に無言だよねって話していて。だから、詳しく味について語り合いたいというよりは「おいしさの共有」。
――引越しの手土産で「自分の好きなものを渡す」という考えとつながっていますね。そういえば、先日「スイーツに飽きることはない」といった趣旨のツイートをされていました。
私は【飽きた】って言葉すごく嫌いで絶対口にしないって昔に酒寄さんと約束してて心に決めてるんだ。これは絶対に譲れないポリシーなの。
— ぼる塾 田辺 (@chi0314ka) November 14, 2022
ましてや、大好きなスイーツ、スイーツは私の人生なんだ。だから一生かけて好き!!それだけは誤解しないで欲しいです😭
田辺:私は「飽きる」って言葉がめちゃくちゃ嫌いで。例えば、誰かのファンになったとして、「なんかあの人もう飽きた」なんて言うと敬意がないですし。
昔はどちらかというと「飽きた」を使うタイプだったんです。でも酒寄さんに「飽きたって言葉はダメだよ」って言われてからは二度と言っていません。何事にも敬意を持ってね。大好きなスイーツ、人生を変えたスイーツに対してはなおさらです。
自分自身も「飽きた」って言われる対象になってきたと思っているんです。もし言われたら傷つくってわかっているので、自分でも絶対言わないようにしています。
――「スイーツ女王」として、たくさんおすすめを聞かれる立場になっていると思いますが、どのようなスタンスでお仕事に取り組んでいますか。
田辺:例えば「このスイーツはもう有名ですね」「他の人が知らないお菓子を」とリクエストされると、ちょっと私には難しいな……と思って生意気ですけどお断りすることもあります。
私はやっぱり定番こそがおいしいと思っていて、隠れた名店を知っているわけじゃない。スイーツに詳しいから語っているんじゃなくて、スイーツを好きだから語っているだけなんです。
だから私が好きで選んだお菓子を伝えたい。それを見て「わー!」って言っていただけると、とてもうれしいですね。

一人暮らしをするなら「Wi-Fi」を自力で設定したい
――田辺さんの引越し生活についても聞かせてください。2021年2月に人生で初めての引越し(ぼる塾・きりやはるかさんとルームシェア)をされました。その後、同居を解消し、2022年9月に一人暮らしを始めたばかりです。短期間で2回の引越し、実際どうでしたか。
田辺:とにかく大変でしたね。1回目の引越しの時は、はるちゃん(※きりやはるかさん)がいたから、電気もガスも困ったときは、2人で相談して一歩一歩乗り越えていったんですよ。
だけど今度は1人じゃないですか。今はまだ後輩を頼れるけど、将来は芸人を辞めている可能性だってある。誰も頼る人がいなくなったら、どう生きていくんだろうって思ったんです。だから、一人暮らしを始めるときにWi-Fiは自分で設定しようと誓いました。
5時間ぐらい説明書を見ながら、ステップ1からステップ2、ステップ3……と作業していったんですけど、つながらなくてまたステップ1の繰り返しなんですよ。もうダメだと思って後輩を呼んだら2分くらいでつなげてくれたんですけど(笑)。
――Wi-Fi大事ですよね(笑)。そういうトラブルがあっても一人暮らしは楽しいですか?
田辺:楽しいですね。私は怖がりで、実家にいるときは怖いドラマを見たあとは母と一緒に2階に上がってたんですよ。そんな私が一人暮らしなんてできるのか……寂しさでおかしくなるんじゃないかって思ってましたけど、逆でしたね。
大好きな『名探偵コナン』だったり、KAT-TUNさんのライブDVDをずっと流してても誰も文句言わないじゃないですか。もう一生見ていられるんですよ!
あと部屋もDIYが得意な同期におしゃれにしてもらって快適ですね。
お部屋の様子(田辺智加さん提供)
――カフェみたいな部屋ですね。この部屋でグッズはどうしてるんですか?
田辺:いや、ホントそこが問題なんですよ(笑)。おしゃれすぎてフィギュアとかアクスタとかを飾る部屋がなくてどうしようって。
だからもう買わないでおこうと思ったのに、ぼる塾4人で『コジコジ』の展示会に行ったときにまたグッズを買ってしまって。そのあとも『セーラームーン』展、『ベルサイユのばら』展でも……。結局、今は袋に入った状態なんですよ。オタクの人ってどうしてるんですかね(笑)。

初めての引っ越しは不安もあるけど何とかなる
――いま住んでいるところはどんな基準で選んだのでしょう。
田辺:仕事場に移動しやすい場所ですね。どこが一番便利かを先輩に聞いて決めました。飲食店もすごく充実していて満足してます。
――もし次に引越すならどんなところがいいですか?
田辺:スーパーの「ライフ」が近くにあるところに住みたいです(笑)。今のところにもいいスーパーはあるんですけど、ちょっと高いんですよ。自炊の方が高くなっちゃって。だからライフがほしいんですよね。
ただ、ここ2年近くで2回引越したので、もうしばらくはここで安定したいとも思っています。
――これからの引越しシーズン、進学や就職を機に初めて引越しをされる人も多いと思います。そういう方に「先輩」としてアドバイスはありますか。
田辺:いや~、ホントに最初はね、いろんな不安なことが起こりますよ。だけど、もう「この日に引越す」って決めたら動いていきます。実際やってみたら、全てのことは必ずなんとかなります。
引越してみてわかったのは、全ての準備において早すぎることはないということ。早め早めに!
私もね、ネット回線の解約をしないまま引越す大失敗をしまして(笑)。大家さんにはご迷惑をおかけしましたけど、人の優しさにも触れました。なるべく1人で抱え込まず周りに相談して、不安を乗り越えていきましょう! 大丈夫ですよ。
取材・文:戸部田誠(てれびのスキマ)
写真:曽我美芽
編集:はてな編集部
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