庭付物件に引越したらやってみたい！ 初めてでもできるガーデニング
公開日 2016年10月06日
庭付物件に引越したら、自分の好きなようにガーデニングを楽しみたいと思う人も多いのではないでしょうか。しかし、初心者の場合、どこから手をつけていいのか分からないもの。そこで、園芸研究家の杉井志織さんに庭のつくり方のポイントをうかがいました。
ガーデニング初心者には育てやすい草花がおすすめ
――ガーデニング初心者は、どのような植物から育て始めればいいのでしょうか。
「初めてガーデニングをするなら、“一年草”といわれる、適した季節に花を咲かせる草花がオススメです。例えば、パンジーやビオラといったものは比較的育てやすく、値段も安価な一年草なので、最初に挑戦する植物に適しています。また、チューリップなどの球根植物も失敗が少ないでしょう。チューリップをたくさん埋めて、春に花が咲くと、目を引くほど美しい庭になります。自分でやった成果を感じることができるのもガーデニングの魅力のひとつですよね」（杉井さん）
初めてのガーデニングでは、いろいろな種類の草花を植えたくなってしまいます。しかし、それでは家具をバラバラにそろえているようなもの。「庭のテーマカラーを決めたり、好きな花だけを植えたりすることで、バランスのとれた庭をつくることができる」（杉井さん）とのこと。
失敗の原因は……？ 意外と大切な庭の環境
――花がすぐに枯れてしまった場合、どのような原因が考えられるでしょうか。
「害虫や水のやりすぎなど、植物がうまく育たないときにはさまざまな原因が考えられます。また、そもそも育てる場所が適していなかったということも多いんです。例えば、日の当たる場所で育つ花なのに日陰で育てていたり。その植物にあった環境で育てるほうが、植物にとっても、育てる人にとってもストレスがありません。苗を買うときに、お花屋さんに相談して買うのが一番失敗も少なくて済みますよ」（杉井さん）
庭付物件でも、周りが建物に囲まれていて日陰が多いケースも。しかし、日陰で育てるのに適している植物や、夏の間だけ花を咲かせるものもあります。自分の家の庭に合ったものを見つけるといいでしょう。
――そのほか、ガーデニングを行う際に意外と見落としてしまうことなどはありますか。
「自分がガーデニングにどれだけの時間を割けるかを考えることも大切です。時間をどれだけもてるかによって、何を育てるべきなのか変わってきます。例えば、日中は仕事に出ていて手をかけられない場合と、時間にゆとりがある人だと育てられるものも変わってきます。
また、庭を持ったら家族みんなで庭づくりできるといいですね。一緒に草むしりをしたり、バーベキューできるスペースをつくって休日はみんなで楽しむなんていうのもいいものですよ」（杉井さん）
ガーデニングは、自分のライフスタイルを考えることも大切。初めてのガーデニングだと、あれもこれもやってみたいと思ってしまいがちですが、自分に合ったものを選ぶのがポイントのようです。憧れの庭付物件。せっかくですから、すてきな庭づくりを楽しみたいものですね。
取材協力：園芸研究家 杉井志織
建築の専門学校を卒業後、フラワースクールにて植物の生態やディスプレイ、アレンジメントなどを学ぶ。赤坂アークヒルズのアシスタントガーデナーとして活躍。現在はNHK Eテレにて放送の『趣味の園芸』に講師として出演するほか、全国のイベント装飾、執筆活動と活躍の場は多岐にわたる。
写真：PIXTA
掲載: 2016年10月6日
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