新しい環境になじめない…引越して、ゆううつな気持ちにならないためには?|引越し見積もり・比較【SUUMO】

新しい環境になじめない…引越して、ゆううつな気持ちにならないためには?


公開日  2017年02月02日

引越しして新しい環境での生活を始めたときに、なんだか気持ちがふさぎ込んでしまったり、悲しい感情が抑えきれなくなってしまった経験がある人も少なくないのではないでしょうか。“引越しうつ”と言われるほど、転居は大きなストレスを感じうるものです。引越しによってゆううつな気持ちになってしまったときは、どのように乗り越えたらいいのでしょうか。YSこころのクリニックにお話を伺いました。

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どうして引越しによってストレスを感じてしまうのか

自分の仕事の都合だけでなく、家族の事情によって引越しせざるを得なくなる人も多いものです。そんなとき慣れ親しんだ土地を離れて、周りに知り合いもいないなかで暮らしていかなければいけないのは相当ストレスに感じることでしょう。どうしてそのように感じてしまうのでしょうか。


「引越しをしたあとにどうしてそこまでつらくなるかというと、今まで手にしていたものを手放さなければいけなかったからです。執着もあるかもしれませんが、どこかで新しい環境よりも以前のほうがよかったと思っているのです」(YSこころのクリニック、以下同)

引越す前の環境と比べてしまう気持ちが、ストレスにつながっているのかもしれません。

「新しい環境に対しては、いい面も悪い面もまだ知らないはずですよね。それにもかかわらず、マイナスな方向ばかりに目が行ってしまうのは、人は知らないことに対して不安な気持ちが強いからです。
そのため、知らないものに対してどうしてもポジティブな感情が生まれにくいもの。『もしかしたら失敗するのではないか』『うまくいかないのでは』とついネガティブに考えてしまいます。マイナスな方向ばかりに考えてしまうほど、ゆううつな状態になってしまいます」

では、マイナスな考え方や不安を解消するためにはどうすればいいのでしょうか。

「一番にやってほしいのは、“発見をする”ということ。発見とは、“引越しによって生じた良いと思われること”を見つけることです。新しい出会いもありますし、その土地だからこそできることなど、必ず何かあるはずです」

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新しい環境のいいところを書き出したり、実際に出歩いてみよう

“引越しによって生じた良いと思われること”を見つけるには、どんなことをすればいいのでしょう。

「新しい環境のいいところを書き出してみてください。例えば、恋人と別れたいとき、今の恋人よりも明らかにもっといい人が現れたら、今の恋人と別れやすいですよね。つまり人というのは、今より良いものが手に入るとなったら、あまり心理的に苦労しません。
ということは、引越しによって前よりも良いと思われることを発見すればいいのです。そうするだけで、わくわくする気持ちが湧いてきます。楽しくなるようなポジティブなことを発見して、紙に書き出してみるといいですよ」

これまで住んでいた街や友人などが恋しくなってしまうもの。しかし、さびしいと感じるときこそ新しい環境のいいところに目を向けてみましょう。紙に書き出してみることで新たに発見できるところもありそうですね。

でも、いざ紙に書いてみようと思っても、なかなかいいところが浮かばないこともあるかもしれません。引越しして間もない時期ならば、なおさらでしょう。

「そんなときは実際に、“新しい環境のいいところ探し”に出かけてみるのがおすすめ。いろいろな場所に出かけてみると、引越しした場所が実際はどんなところなのかが見えてきます。『こんな楽しそうな場所があるんだ』『すてきなお店があるから今度行ってみたい』といったポジティブな発見があるはずです。実際に街を歩いてみなければ、引越し先の魅力に気づきにくいものです。落ち込んだときは、悩んでいるよりもまずは行動してみるのがいいでしょう」

不安を抱えていると、どうしてもどこかに出かける気分にはなりにくいものです。しかし、そんなときこそ実際に外に飛び出してみれば新しい環境のいいところが見つかるかもしれません。

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期間を決めて新しい環境を楽しむように意識するのも○

とはいえ、気持ちが落ち込んでいるときは、ポジティブに行動する気にすらなれないかもしれません。仕事で転勤になった場合なら、退職することを考えてしまう人もいるでしょう。そんなときは、自分で行動を続ける期間を決めてあげるといいそう。

「例えば、3カ月間は徹底的に新しい環境を楽しむと決めましょう。仕事も人間関係も、徹底的に今の環境でできることをやる。いいところを発見することも、その間は本気で取り組んでみる。
徹底的にやってみた結果、『やっぱり仕事を辞めたい』『以前住んでいた場所に戻りたい』と感じるかもしれません。しかし、『けっこう大丈夫だな』『まだ頑張れる』と思うこともあるんですね。どのように感じたとしても、本気でやったからこそ自分のなかで納得する結果にたどり着くことができるのだと思います。

良くないのは、何もせずに不安を抱えつづけ、その状態がずっと続いてしまうこと。たとえ気持ちが乗り気でなくても、期間を決めて本気でやってみるといいと思います。

人間というのは2つのことを同時にはできません。必ず、どちらか一方に集中するんですね。だから、何らかのアクションを起こしているとマイナスな思考が働きにくくなります。悩みを解決するには、とにかく行動することが大切でしょう」

一定の期間なら頑張ってみよう、という気持ちも起きやすくなるものです。楽しいところに目を向けているうちに、新しい環境に慣れてくるかもしれません。

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新しい人間関係になじむ方法

引越しをしたら、人間関係を新たに築く必要があると思います。しかし、なかなか話が弾まなかったり、うまく溶け込めなかったりすると余計に気がめいってしまいます。そのときに使えるのが「美点発見」という手法です。

「例えば、引越しして新しい会社に行くとします。そして、そこで会った上司や同僚の名前をメモしておく。家に帰ったら、その人の名前を見ながら、素晴らしいところを発見して書く。書いた内容はその人に伝える必要はありません。
初日にひとり5つ書けたとしたら、次の日もまた同じように書き、そのまた次の日も書く。これを何日か続けると、いいところの数が10個・20個・30個……と増えていきます。そうやって相手の素晴らしいところを見つけるようにしてください。これは一見、相手のいいところを探していると思われるかもしれません。しかし、そうではないのです。相手のいいところを発見しているのは自分です。ですので、実は相手を通じて、自分の美点を発見することになるのです。すると自分を認めてあげることできて元気になっていきます。美点発見を続けていれば、感受性が高まって物事の捉え方がプラスの方向にどんどん変わっていきます」

場所のいいところも、人のいいところも意識して発見することによって、その環境に慣れていけるのかもしれません。

「住んでいる場所のいいところ、新しい環境で出会った人のいいところを見つける。それを実際にやってみても、前の環境のほうがよかったと思うことは多いかもしれません。そんなときに考えてほしいのは、海の水を取り払うとどこに行っても『地続きだ』ということ。たとえ、海を隔ててはるかかなた遠い国に住むことになったとしても、飛行機があればいつだって戻ることができます。今はパソコンとケータイもあるし、前の環境とはいつでもつながることができるんです。そう思うと少し安心しますよね」

今まで住んでいた場所から離れるのは、それだけでもつらいものです。しかし、ネガティブな気持ちを引きずらないためには、前の環境にとらわれすぎないことが大切です。新天地でも、マイナスな妄想に縛られすぎずに「どこに行っても大丈夫」だと自分のことを励ますようにしてくださいね。

取材協力:YSこころのクリニック
掲載:2017年2月2日
写真:PIXTA

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