引っ越し時に印鑑登録の住所変更手続きは必要?してないとどうなる?|引越し見積もり・比較【SUUMO】

引っ越し時に印鑑登録の住所変更手続きは必要?してないとどうなる?


最終更新日  2024年08月09日

印鑑登録(実印)の住所変更:引っ越し時に必要な「抹消・登録手続き」について

引越しの際に役所で行う手続きのひとつに、「印鑑登録」の変更があります。印鑑登録で証明された正式なハンコは実印といい、実印は不動産取引や自動車登録などに必須の大事なものです。いざ必要になったタイミングで「印鑑登録の引越しを済ませていなかった!」とならないよう、早めに手続きしておきましょう。

■目次


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印鑑登録とは? 印鑑登録が必要な人はこんな人

印鑑

引越しの際に役所で行う手続きのひとつに、「印鑑登録」の変更があります。印鑑登録で証明された正式なハンコは実印といい、実印は不動産取引や自動車登録などに必須の大事なものです。いざ必要になったタイミングで「印鑑登録の引越しを済ませていなかった!」とならないよう、早めに手続きしておきましょう。


印鑑登録・実印・印鑑登録証・印鑑登録証明書のちがい

印鑑登録とは、印鑑が本人のものであると公に証明するための手続きのことです。登録できる印鑑は1人につき1つまでで、同じ印鑑を複数人で共有することはできません。

・印鑑登録
印鑑が本人のものであると公に証明するための手続きのこと。

・実印
印鑑登録が完了した印鑑のこと。

・印鑑登録証(印鑑登録カード)
印鑑登録の手続きが完了すると、印鑑登録証が発行されます。カード式なので印鑑登録カードとも呼ばれます。
「印鑑登録証明書」を発行する際には、この印鑑登録証(印鑑登録カード)が必要です。
また、役所にてマイナンバーカードのICチップに印鑑登録番号を登録してもらうことで、マイナンバーカードが印鑑登録証を兼ねることができます。

・印鑑登録証明書(印鑑証明書)
印鑑登録証明書とは、実印が本物であるということを証明する書類で、印影・氏名・生年月日・性別・住所が記載されています。重要な手続きなどで「印鑑証明を持ってきてください」と言われた場合は、この書類を指しています。
印鑑登録をした市区町村役所で発行できるほか、印鑑登録証を兼ねるマイナンバーカードがあれば、コンビニのマルチコピー機等でも発行できます。


印鑑登録が必要なのはこんな人

印鑑登録は義務付けられているものではなく、いつまでにしなければならないといった期限もありません。

しかし、以下のような重要な手続きでは「印鑑登録証明書」や「実印」が必要となります。これらは印鑑登録が完了していなければ用意できませんから、対象になる手続きの予定がある方は、引越しと同時に済ませておきましょう。余裕をもって動いておけば、いざというときスムーズです。

実印や印鑑登録証明書が必要な例

  • 自動車の購入(軽自動車はローンを組む場合のみ)
  • 自動車の売却
  • 住宅ローンの申し込み
  • 家屋や土地など、不動産の購入・売却
  • 不動産担保ローン
  • 会社登記(会社設立)
    など

登録できる印鑑の条件

印鑑登録できる印鑑は何でも良いわけではなく、いくつかの条件を満たしていなければなりません。印鑑登録をするにあたって新しく印鑑をつくるなら、「実印として使います」と伝えるか「実印用」と記載のあるものを選びましょう。


大きさ一辺の長さが8mm~25mmの正方形に収まるもの。
文字住民基本台帳に記載されている「氏名」「氏のみ」「名のみ」「氏と名の一部の組み合わせ」のいずれか。
「氏名」が無難です。一部の自治体では条例によって「氏のみ」「名のみ」「氏と名の一部の組み合わせ」は登録できないことがあります。
素材ゴム、プラスチックのような、変形・摩滅しやすい材質ではないもの。
個数1人1つの印鑑に限る
不適当な例・枠が欠けたりすり減ったりして、判読が難しいもの
・三文判や指輪印
・文字が白ヌキになる「逆さ彫り」の印鑑 など
・1つの印鑑を複数人で登録すること

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【同じ市区町村内での引っ越し】印鑑登録はそのままでOK

ビジネスウーマンイメージ写真

同じ市区町村内での引越しなら、役所へ転居届を提出したタイミングで印鑑登録上の住所も自動的に変更されますから、あらためて印鑑登録をする必要はありません。印鑑登録証もこれまで通り、新しい住所で使用できます。

ただし、政令指定都市の場合には「同市内の転居で区が異なる」場合は、手続きが必要な場合があります。管轄の自治体に確認してみましょう。



旧住所が記載された「印鑑登録証明書(印鑑証明書)」は無効になる

「印鑑登録証明書(印鑑証明書)」には、印影・氏名・生年月日・性別・住所が記載されています。したがって、旧居の住所が入った「印鑑登録証明書(印鑑証明書)」は、引越し後には使えなくなります。

引越し後に使う「印鑑登録証明書(印鑑証明書)」は、新住所が入ったものでなくてはなりません。転居届を出すことで、新住所が入った証明書が入手できるようになります。


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【異なる市区町村内への引っ越し】新住所で「登録」

印鑑を持つ女性

引越しで市区町村が変わる場合は、印鑑登録も手続きが必要です。具体的には、新住所の役所で新しく「印鑑登録」を行います。住民票を移してあっても、自動的に印鑑登録まで引越しできるわけではないことに注意しましょう。
なお、転出届を提出し、住民票が消除されると印鑑登録も抹消されるので、印鑑登録の廃止の手続きは必要ありません。



転入時:印鑑登録の手続き

前述した通り、転入時には新住所の役所で印鑑登録の手続きが必要です。転入届を出すのと一緒に手続きしておけば、何度も行かずに済むのでおすすめです。

また、以前の印鑑登録はすでに抹消されているので、このタイミングで新しい印鑑を用意しても構いません。もちろん、これまでと同じ印鑑でも、ほとんどの場合は登録できます。

ただし、実印の条件は自治体ごとに若干の違いがあり、これに合致しない場合、また、印鑑が摩耗などによって判読困難な場合には、新しいものを用意する必要があります。

印鑑登録は、本人による申請と、代理人による申請が可能です。郵送での手続きはできません。


本人が印鑑登録する方法

本人による印鑑登録は、3種類の方法があります。持参する書類やかかる日数が違いますので、ご自身に合った方法を選ぶようにしましょう。手続きは新住所を管轄する役所の担当課、役所の出張所で行えます。


方式登録完了にかかる日数手続きの方法、必要なもの
身分証明書方式
(官公署発行の写真付き身分証明書がある場合)
即日官公署発行の写真付き身分証明書(※)と、登録する印鑑を持参して申請します。マイナンバーカードを用いる場合には、ICチップに印鑑登録番号を登録してもらうことで、マイナンバーカードが印鑑登録証を兼ねることができます。

※…マイナンバーカード(個人番号カード)、写真付き住民基本台帳カード、運転免許証、日本国発行のパスポート、在留カード、特別永住者証明書など
照会書方式
(官公署発行の写真付き身分証明書以外で申請する場合)
数日官公署発行の写真付き身分証明書がない場合などは、照会書方式で申請します。

◆流れ
下記(1)と(3)の際に、健康保険証などの本人確認書類を提示します。

(1)登録する印鑑を持参して、登録の申請をする。
(2)後日、新住所に「照会書・回答書」が郵送される。
(3)本人が記入した「回答書」と、登録した印鑑を、1.と同じ窓口へ持参する
保証書方式
(申請者が登録者本人であることを、保証人が保証する)
即日照会書方式とは異なり、登録が即日完了しますが、保証人が必要です。

登録する印鑑と健康保険証などの本人確認書類を持参して申請します。その際、申請者が登録者本人であることを保証人が保証(※)します。

※…保証人は同市区町村に住んでいて、かつ、印鑑登録をしている人に限ります。
印鑑登録申請書裏面の保証人欄に、保証人が署名・押印(登録印)したものを持参します

代理人が印鑑登録する方法

代理人による登録手続きは、「照会書方式」のみ可能です。


方式登録完了にかかる日数手続きの方法、必要なもの
照会書方式
(官公署発行の写真付き身分証明書以外で申請する場合)
数日◆流れ
(1)登録する印鑑、登録者本人が書いた「委任状」、代理人の本人確認書類(運転免許証、パスポート、健康保険証など)を持参して登録申請。

(2)後日、登録者本人の新住所に「照会書・回答書」が郵送される。

(3:本人が行く場合)登録者本人が書いた「回答書」と、登録した印鑑、登録者本人の本人確認書類(運転免許証、パスポート、健康保険証など)を申請したとき(1)と同じ窓口に持参する。

(3:代理人が行く場合)登録者本人が書いた「回答書」と「委任状」、登録した印鑑、登録者本人と代理人の本人確認書類(運転免許証、パスポート、健康保険証など)を、申請したとき(1)と同じ窓口に持参する。
なお、登録者本人の本人確認書類はコピーでも構いません。

引越し前後は片付けに追われてしまい、何度も役所に行くのは面倒です。転入届と一緒に、印鑑登録の手続きも済ませてしまいましょう。また、各市区町村で手続きや必要書類が異なる場合がありますから、必ずご自身の市区町村役場のホームページなどで、事前に確認するようにしてください。


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印鑑登録の住所変更でよくある質問 

引越しや印鑑登録に関する手続きを進めていく上で生じやすい疑問として、顔写真付きの証明書がない場合の申請方法や、引越し前に発行した印鑑証明の有効性、登録した印鑑の廃止や抹消、夫婦での印鑑共有の可否などがあります。ここでは、これら印鑑登録の住所変更に関するよくある質問について重要なポイントを押さえておきましょう。


申請時に顔写真付きの証明書がない場合は?

顔写真付きの本人確認書類を持っていない場合でも、印鑑登録は可能です。主に2つの方法があります。

1. 照会書方式
照会書方式とは、申請後に自宅へ郵送される照会書に記入して再度窓口に持参することで印鑑登録を完了する方法です。まず、本人が保険証などの本人確認書類と登録する印鑑を持参し、窓口で印鑑登録申請を行います。その後、市から申請者の住民登録されている住所に照会書(兼回答書)が簡易書留で郵送されるため、必要事項を記入し、再度窓口に持参することで印鑑登録が完了します。照会書方式では、手続きが二度必要となるため、若干の時間と手間がかかるのがデメリットですが、誰にも頼らずに1人で印鑑登録を行うことができます。

2. 保証人方式
保証人方式とは、既に印鑑登録をしている保証人と一緒に窓口へ行き、保証人の本人確認書類と登録印を提出することで印鑑登録を完了する方法です。保証人は、印鑑登録証と登録印、および顔写真付きの本人確認書類を持参する必要があります。保証人の協力を得ることでスムーズに印鑑登録を済ませることができます。ただし、保証人は同じ市区町村に住所を持ち、印鑑登録をしていることが条件となるため、注意しましょう。


引っ越し前に発行した印鑑証明は使える?

引越し前に発行した印鑑証明書(印鑑証明)は、引越し後には使用できません。これは、新しい住所が記載された印鑑証明書が必要となるためです。同じ市区町村内での転居であっても、旧住所が記載された証明書は無効となります。新しい住所に基づいた印鑑証明書を発行し直す必要があります。

引越し後に車や不動産の購入を考えている場合は、必ず新しい住所での印鑑証明書を取得しておきましょう。マイナンバーカードを持っていれば、コンビニエンスストアなどのキオスク端末(マルチコピー機)で印鑑証明書を発行することができます。このコンビニ交付サービスは、マイナンバーカードや住民基本台帳カードを利用して、市区町村が発行する証明書(住民票の写しや印鑑登録証明書など)を簡単に取得できる便利な方法です。


登録した印鑑登録の廃止や抹消は可能?

印鑑登録を廃止する必要がある場合、例えば登録した印鑑を紛失したり、印面が変わってしまった場合、または印鑑が不要になった場合などには、印鑑登録廃止申請を行うことで、登録を抹消できます。廃止の申請は本人または代理人によって行うことができ、本人確認書類や委任状などが必要です。

廃止申請を行う際には、次の書類が必要となります。


  • 印鑑登録証(カード)
  • 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)
  • 代理人が申請する場合は、委任状

廃止後に再度印鑑登録をする場合は、新たな申請が必要です。なお、印鑑登録証明書を発行した当日に、その証明書の廃止と新しい印鑑の登録を同時に行うことはできません。

また、もし本人が窓口に来られない場合は、委任状を用意することで代理人による申請も可能です。ただし、再登録のためには別途委任状が必要となります。印鑑登録証を紛失した場合や、手続きに関する詳細な情報は市区町村の窓口で確認しましょう。


引っ越し後の印鑑登録は夫婦二人で1つでもいい?

夫婦が同じ印鑑を別々に登録することはできません。印鑑登録は一人につき1つの印鑑のみ有効で、他の人が使用していない印鑑を使用する必要があります。共有すると、以下のような問題が発生する可能性があるため、注意しましょう。

・なりすましのリスク
夫婦で印鑑を共有すると、なりすましのリスクが高まります。承諾なしに印鑑を使用される恐れがあり、トラブルの原因となることがあります。

・金融機関からの信頼低下
実印を共有していると、金融機関や不動産会社からの信頼を得にくくなります。契約時に連帯保証人の実印が必要な場合、共有の実印は使用できず、新たに別々の印鑑を用意する必要があります。

・紛失のリスク
共有の印鑑は移動させる機会が増えるため、紛失するリスクが高まります。各自が個別に印鑑を管理することで、このリスクを減らすことができます。


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印鑑登録の住所変更手続きまとめ 

引越し時の印鑑登録の住所変更は、重要な手続きの1つです。同じ市区町村内の引越しでは、転居届を提出すれば自動的に住所が変更されるため、新たな手続きは不要です。しかし、異なる市区町村への引越しでは、新住所での新たな登録が必要になります。印鑑登録を済ませていないと、実印が必要な重要な手続きができなくなる可能性があります。早めに手続きを済ませて、スムーズに引越しの準備を進めましょう。

写真/PIXTA

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