引っ越し会社・業者の選び方のコツは? 利用者に聞いたポイント3つ
最終更新日 2023年08月09日
引っ越しの際に、多くの人が利用する引越し会社(引越し業者)。でも、数ある会社のなかから、何を基準に選んだらいいのか悩んでいる人もいるのでは?
そこで、過去に3回引越し会社を活用したことのあるMさん(40代・男性)に、利用者だからこそ語れる失敗しない会社の選び方を教えてもらいました。
ポイント1 多少面倒でも相見積もりは必須!
お得に引越しするには、相見積もりで、できるだけ多くの引越し業者の料金を比較するのがおすすめです。同じ条件の引越しでも、依頼する引越し会社によって料金設定が異なります。安価な引越し業者を効率的に探すことができ、適正な価格を知ることで、値引き交渉時に根拠を示すことができます。
「引越し会社を選ぶ際は、ネットで大まかな評判を確かめて、毎回3社以上から相見積もりを取っています。引越し会社も相見積もりを取られていることはうすうす感じていますし、正直に言っても問題ありませんでした。以前、A社とB社に相見積もりを取っていることを言ったら、『あそこだけには負けたくない』と、金額を調整してくれました(笑)」
ただし、会社によっては値下げ勝負ではなく、多少割高でもしっかりとしたサポートを売りにしているところもあります。それぞれの会社の特徴を調べ、「お任せでラクに引越ししたい」など、自分の引越しスタイルに合わせて比較することも大切です。
【知っておきたい知識】
・見積もりの取り方
引越し料金の見積もりは、引越し会社に依頼することで取得することができます。相見積もりを取る場合は、複数の会社・業者に見積もり依頼をして、訪問や電話で各社に見積もりを出してもらいます。見積もりがそろったら、サービスや料金を比較して1社に絞りましょう。
引っ越し料金の見積もり依頼には、以下の情報が必要です。
■引越し元の住所
■引越し先の住所
■引越し日
■引越し時間
■荷物の量
■家具の解体・組み立ての有無
■エレベーターの有無
■階段の有無
■駐車場の有無
・見積もりでは、サービス内容や料金設定をチェック
引越し会社を選ぶ際には、以下のポイントを確認しましょう。
料金が適正か
引越し会社の料金は、引越し距離、荷物の量、作業内容によって異なります。複数の引越し会社から見積もりを取ったうえで、適正な料金かどうかを判断しましょう。
サービス内容が充実しているか
引越し会社によって、サービス内容が異なります。引越し当日の作業内容や、保険の内容などを確認しましょう。
スタッフの対応が丁寧か
引越し業者のスタッフの対応が丁寧かどうかも、重要なポイントです。見積もり時に、スタッフの対応を確かめましょう。
保険に加入しているか
引越し業者は、荷物の破損や紛失に備えて、保険に加入している必要があります。保険に加入していない引越し業者は、避けるようにしましょう。
実績が豊富か
引越し業者の実績は、その信頼性の指標となります。引越し業者のホームページや口コミサイトで、実績を確認しましょう。
・引越し業者の料金の仕組み
基礎運賃・基礎作業料金
引越し業者が引越し元についてから、引越し先での作業を終了し帰庫するまでの間の費用です。基礎運賃・基礎作業料金はあらかじめ国土交通省によって定められているため、法外な料金はありません。引越し作業の内容により時間制と距離制があります。
時間制
4時間、または8時間という基礎時間があり、軽貨物運送業者の場合には2時間、または8時間という基礎時間がある(1時間を超過するごとに追加料金が加算)
距離制
100km、軽貨物運送業者の場合には30kmという基礎距離がある(輸送距離がこれらを超過すると追加料金が加算)
実費
引越し作業員人数分の作業料、ダンボールなどの資材費、往復分の有料道路通行料などです。遠隔地の訪問見積もりの場合、交通費を請求される場合があります。
オプション料金(付帯サービス料)
エアコンの取り外しやピアノの運搬、不用品の処分など通常メニュー外の付帯サービス料金です。利用した場合とそうでない場合を相見積もりで比較検討したほうがよいでしょう。
・引越し料金を安くするポイント
引越し料金は、荷物の多さ(チャーターする車両の大きさ)、作業員の人数(人工代)、引越し先までの輸送距離(移動時間)で、計算されます。引越し時刻により料金が異なる場合もあります。例えば、価格は午前中に引越し時刻を指定する午前便よりも午後便のほうが安くなります。これは午前便が終わらないと午後便の引越しが始まらないからです。繁忙期(3月~4月、9月~10月)を避けたり、早割やキャンペーンを利用すると料金を安く抑えることができます。荷物を減らすには、不要な物を処分したり、レンタルボックスを利用するのがおすすめ。一括見積もり依頼サービスは、さまざまな条件を入力できるので、各社を比較検討するのに便利です。
ポイント2 見積もりを出してもらったら当日の流れをチェック
・引越し開始時刻や人員を確認する
「見積もりが出たら、引越し開始時刻や人員を担当者に聞きました。初めて引越し会社を利用したとき、安さにつられて午後便にしたら、引越し開始時刻が19時になってしまいました(苦笑)。一人暮らしで身軽に引越せる状態なら問題ないかもしれませんが、小さな子どもがいるファミリーの引越しでは、午後便を避けたほうが良いと思います」
また、「人員が3人と4人のときでは、引越しが終わるスピードが全く違った」とMさん。荷物量が多い家族の引越しの場合、スムーズに進められるベスト人数が来てくれるか担当者に聞いておきましょう。
・段ボールや梱包材の提供があるか確認する
「ダンボールは何箱くらい必要なのか、無料で提供してくれるのか、ガムテープや紐も付くのか、それらをどのタイミングで持ってきてくれるのかも、確認したほうがいいです。引越しの準備はちょっとでも早めにしておくと、あとあと楽ですから」
ポイント3 引越しトラブルを避けるには
引越しサービスを利用した時、引越し中や引越し後にトラブルが起こる場合があります。トラブルには、引越し荷物の破損や紛失、家具などを配置した際の床・壁の汚損、約束した時間に来ないなど日時の遅れやキャンセルなどがあります。引越しトラブルを未然に防ぐためには、引越し会社選びの段階で、以下の対策を講じましょう。
・見積もりの内訳を確認する
内訳が明確になっているか、不要なオプションが入っていないかチェックし、不明なところに対して、納得できる説明のない引越し会社に依頼するのはやめておきましょう。
・免責事項を確認しておく
事前に国土交通省の「標準引越運送約款」を見て、引越し荷物の破損や紛失に関する賠償方法など免責事項を確認しておきましょう。引越し会社が定める保証対象や保険が理不尽な内容になっていないか、納得のいく保証があるのかチェックできます。
・契約書をよく読んでから、署名する
契約書には、引越し会社の責任範囲や料金などが記載されています。契約書をよく読んで、納得してから、署名しましょう。
・電話やメールの対応が悪い会社・業者はやめる
見積もり依頼や正式契約までのメールや電話などのやり取りで、信頼できる引越し会社かわかります。不明点をきちんと説明してくれなかったり、オプションを押し売りしてくるなどスタッフの対応や態度が悪いと感じた場合は利用をやめましょう。
・スケジュールは明確に決める
搬出・搬入の時刻は、「〇月〇日(〇)の〇時~〇時」と明確に決めておきましょう。あいまいにしておくと、当日すれ違いが生じて、時刻に来ない、遅れるなどのトラブルに繋がります。
・トラブルが発生した場合
荷物の紛失、破損、料金のトラブルが起きた場合は、トラブル発生から3カ月以内に、担当者に連絡して相談してください。引越し会社が話し合いに応じてくれないなど困った時は、専門機関に問い合わせましょう。
国民生活センター
国民生活センター(全国の消費生活センター等)
「高額なキャンセル料を請求された」など引っ越しサービスでの契約や内容に関するトラブルの相談にのってもらえます。
国土交通省ホットラインステーション
全国の所管している窓口を紹介してもらえます。
全日本トラック協会
引越安心マーク事業者に対する引越しの相談について、標準引越約款に基づくアドバイスを行っています。
最後に、同じような金額とサービスだった場合、最終的に何を見て判断するのかをMさんに教えてもらいました。
引越し会社の決め手、最後は担当者の人柄!
「営業担当者の人柄ですね。特に、なぜこれくらいの価格になるのかなど、分からないことを率直に質問したときに、納得のいく説明をしてくれる担当者は信用できます」
Mさんが家族で引越しをした際、相見積もりをとると、2tロングトラックか4 tトラックになるか見積もりをする人によって見解が分かれたそう。
「このとき、『2tロングトラックで往復しましょう』と担当者から提案してもらいました。引越し先の距離が近いから4 tトラックを使って1回で運ぶより、より小さな2tロングトラックで往復した方が料金が安くなると説明してくれたので、好印象でした。自宅に営業担当者を呼んだとき、『今この場で決めたら安くします』みたいにあおってくる人は避けています」
引越し会社の選び方のポイントは、多くの引越し会社の料金やスタッフの対応を見極めること。見積もり依頼から打ち合わせの間に、この引越し会社にお願いしたら安心できると思えるかどうかが、失敗しない引越し会社選びのコツといえそうです。
写真:PIXTA
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