引越しの初期費用をクレジットカード払いにするメリット・デメリット
これまでは現金一括払いが主流であった引越しの初期費用ですが、最近では大手を中心にクレジットカードで支払いができる不動産会社が増えてきています。
現金ではなくクレジットカードで初期費用を支払うメリット、またデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

クレジットカード払いのメリット
初期費用のクレジットカード払いには、以下のようなメリットがあります。
①一括払いでポイントがたまる
クレジットカードで一括払いをすると、カード会社独自のポイントやマイルなどがたまるのが一つ目のメリットです。例えば、家賃10万円の物件に50万円の初期費用がかかったとして、これをクレジットカードで支払った場合、現金での支払いではつかないポイントがプラスされるのはうれしいところです。②分割払いによって初期の負担を抑えることができる
突然の事情で引越すことになった場合、急な初期費用の出費は悩みのタネでしょう。しかし、クレジットカード払いであれば、分割することでその負担も最小限に抑えることができます。ただし、多くの場合はクレジットカードでの支払いが適用できる範囲が決まっています。例えば、初期費用のすべてがクレジットカードでの支払いに対応している会社もあれば、対応しているのは敷金と礼金のみ、残りの保険代などは現金でしか受け付けていない会社もあります。さらに、利用できるクレジットカード会社を限定している不動産会社もあるので、下調べの時点でその点は確認しておきましょう。

クレジットカード払いのデメリット
メリットがある一方で、初期費用のクレジットカード払いには、以下のようなデメリットがあります。
①手数料や金利がかかる場合がある
初期費用の負担は分割払いによって軽減できますが、クレジットカードの買い物と同じく手数料や金利がかさんでしまうことがあります。手数料を支払わなくてよいかどうかは契約や不動産会社によって異なるため、手数料を負担しなければいけない場合は、分割払いにすると支払いの総額が一括払いよりも多くなってしまう可能性も。手数料や金利も長い目で見ればかなりの出費となるため、あらかじめどの程度かかるのかは計算しておいたほうが得策です。その計算を元にシミュレーションをし、初期費用をクレジットカードで支払うのか、一括なのか分割なのか、それとも現金で支払うのかを慎重に決めていきましょう。
②口座が残高不足になる可能性がある
ご存じのように、クレジットカードの引き落とし時期は、カード会社によって異なります。例えば、4月に初期費用の支払契約を済ませても、引き落とし自体は翌月や翌々月になることがあり、その時点で口座の残高が足りなければ当然引き落としができません。契約の時点では初期費用分の残高がなくても問題はありませんが、引き落とし日に残高が不足してしまって引き落としができないと、カード会社からもマークされることになりかねません。口座の残高には十分に注意しておきましょう。

なぜクレジットカード払いは広まってこなかったのか?
いくつかデメリットはあるものの、何かと便利でお得なクレジットカードによる支払いですが、引越しの初期費用にクレジットカード払いが導入され始めたのはここ数年の話。それにはいくつかの理由があります。
①従来のルール
不動産契約のルールが記載されている「宅地建物取引業法」には、「契約が成立するまでの間にお金の支払いを行わないと鍵を渡したり契約をすることができない」といった趣旨の内容があるのです。この法律は1952年に施行されたもので、今のようなクレジットカードやインターネットを介した決済という概念がありません。初期費用をクレジットカード払いにするとこのルールに抵触してしまう恐れがあることから、これまでクレジットカード払いは浸透してこなかったといえます。②家主が損をするケースがある
法律上ではクレジットカードの手数料は、家賃を支払う側(=借りる側)が負担する必要はありませんが、これまでは貸す側(=大家など)がカード会社に支払う手数料を負担すると家賃から手数料が抜かれ、利益が少なくなってしまうため、契約の際に借りる側に対して支払いを義務付けていたそうです。現在でもこうした契約の物件は存在するので、契約時に内容をよく確認しておきましょう。このように、引越しの初期費用をクレジットカード払いにすることには、カード会社のポイントをためられるというメリットがあります。また、初期費用の負担を分割し、軽減できるのはうれしいポイントです。一方、利用する際には資金繰りや口座の残高をしっかり把握する必要がありますし、金利や手数料が発生する場合も。メリット・デメリットを比較したうえで、自分に合った支払方法を選びたいですね。
写真:PIXTA
掲載: 2016年6月2日
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