引越しのときに、大型家具の地震対策をしよう
地震大国日本に住む以上、家具の転倒防止対策は待ったなし。引越しのタイミングこそ、大型家具や家電に有効な転倒防止策を施す願ってもないチャンスだ。

壁にL字金具等で固定
タンスなどの大型の家具の転倒を防止するには、壁にL字金具等で固定する方法がある。L字型金具はホームセンターなどで売っており、鉄製のもの、アルミ製のもの、塗装されたものなどいろいろある。値段は1個数百円から。後で紹介する各種の転倒防止器具と比べると安価だ。タンスなど上下に分かれているタイプの家具は、やはりホームセンターで売っているI型金具などで固定しておくことも忘れてはいけない。
大型家具を壁に固定する際のポイントは、壁の構造材(叩くと固い音がする)と家具の構造材を見分けて、木ねじで確実に連結することだ。薄い板の部分は木ねじが効かないので注意が必要。また結露を防ぐために発砲プラスチック系の断熱材を入れた壁では、構造材がない場合がある。そんな場合は次の方法を試しみよう。

壁や床に直接固定できない場合はポールとストッパーを併用
壁に構造材がなかったり、家具や壁に木ねじで傷を付けたくない場合は、直接L字金具で固定するかわりにポール式とストッパー式の転倒防止器具を併用するのがお約束だ。
ポール式の転倒防止器具を取り付けるには、天井にある程度の強度が確保されていないと、地震の揺れで天井が破損し、効果が薄れるので注意が必要だ。薄板と梁を使った和室の天井などは、板をかませて面でポール式転倒防止器具の力を受け止めるようにすると効果的。また天井と家具との隙間が狭く、ポール式転倒防止器具が使えない場合は、隙間に箱などを入れて家具を動きにくくするのも効果的だ。
ストッパー式の転倒防止器具は、家具などの底部に貼り付けたり、かませたりして、家具の揺れを抑え転倒を防止する仕組みだ。家具の前側だけに挟み込むタイプや、耐震マットのように粘着性を活かして家具を動きにくくするタイプのものなどがある。

大型液晶テレビは台座をテレビ台に固定
家電製品のなかでも大型テレビは地震で大きく動き、ときには人間に大けがを負わせることもある。大型家具と同じように壁や床に固定しておくのがおすすめだ。
大型の液晶テレビは台座の部分をテレビ台にL字金具で固定する。台座に固定用の穴があいているものもあるので、直接ねじ留めするのもいい。また液晶テレビはバランスが悪いので壁を背に設置してあるようなら、チェーンで壁に固定しておくと安心だ。液晶テレビの裏側には大抵固定用のフックがあるので、それを利用する。

引越しは家具転倒防止対策の絶好のチャンス
いずれの対策も家具やテレビを移動させないと難しい。そこで、家具を動かさなければならない引越しを、家具の転倒防止対策を行う絶好のチャンスと考えてみてはどうだろう。とくに家具の底の四隅に転倒防止シートや耐震マットを貼るような作業は、引越しのときでもなければ困難だ。
引越し業者のなかには、家具類の転倒防止対策を引越し時に行うサービスを用意しているところもある。例えばアート引越センターの場合なら、家具に耐震マットを設置するサービスがあり、家具一つにつき耐震マット代3000円(税別)ほど。設置料は無料だ。
何かとやることが多い引越し時、新居に家具を設置すると同時に転倒防止ができるのはうれしいサービスだ。
取材協力:アート引越センター
リンク:http://www.the0123.com/
写真:PIXTA
掲載: 2016年7月14日
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