食洗器移転の際は分岐水栓の確認を
最終更新日 2016年09月26日
キッチンの上に置く、据え置き型食洗機を設置するには、水栓に取り付けるアダプター(分岐水栓)が必要だ。このアダプターは種類が膨大に存在し、引越しの際に、いままで使っていたものが新居の水栓でも使えるかどうかをチェックしておかないと、引越し後すぐに食洗機が使えずに困ることになる。

驚くほど種類の多い分岐水栓
据え置き型の食洗機は、台所の水栓からアダプター(分岐水栓)で水道水を取り込み洗浄に使用する。水栓とはシンクに水や湯を供給する装置の呼称。昔は蛇口と言ったが、現在では実にさまざまな形をしている。ワンレバーで水と湯を混合するタイプ、ハンドルが2つあり水と湯の割合を調整するタイプ。また水栓が壁から出ているか、シンクのデッキ面から出ているかでも形状に違いがある。
したがってそこに食洗機への給水分岐点をつくるアダプター(分岐水栓)も形状がさまざまだ。しかも食洗機のメーカーや種類によって、分岐水栓の吸水口の形も違うため、水栓とアダプター(分岐水栓)、食洗機の組み合わせは天文学的な組み合わせになる。そのため、引越し先の水栓が旧宅の水栓と別のタイプのものだと、いままで使っていた分岐水栓が装着できず、すぐには食洗機が使えないという困った状況に陥ることになる。
こうした事態に備えて、例えばパナソニックではWeb ページに「食器洗い乾燥機専用・分岐水栓ガイド」をつくり、水栓に適したアダプターを検索できるようにしている。

食洗機の取り外し・取り付けは専門業者に依頼するのがいい
据え置き型の食洗機の移動は、どうすればいいのか。引越し業者に話を聞くと、そもそもを据え置き型食洗機の取り外しや取り付けは引越し業者にはできないので「電気工事専門の弊社・提携業者へ手配させていただきます」(アリさんマークの引越社・鈴木功さん)という。
では、引越し先の水栓の種類が違った場合の対応はどうなるのだろうか。
「引越し先も同じタイプの水栓で既存のものが使えればよいのですが、数多くの水栓があるためタイプが違う場合は、別途部品代が必要になります。そのためお客様に相談の上、弊社・提携業者にて発注・納品後取り付けをさせていただきます。もちろん、お客様が用意いただいても構いません」(鈴木さん)

1万円を超えるものもある分岐水栓
やはり専門の業者に頼むにしても、引越し先の水栓と現在使用中の水栓とが同じものかどうか、そして違うとしたら、どんな種類のアダプター(分岐水栓)を用意すればいいのかは、早い段階で確認しておいたほうがいいだろう。
筆者は分岐水栓の種類がこんなに多くあるとは考えていなかったので、引越し先で古い水栓が使えず、困った経験がある。そのうえ分岐水栓の代金として1万円を超える金額を請求され驚いた覚えがある。先に紹介したパナソニックの分岐水栓ガイドでも分かるように、古いタイプの汎用水栓に取り付ける分岐水栓でも部品だけで5000円以上する。マンションなどで使われるワンハンドタイプの水栓用になると、ほとんどが1万円を超えるので、一瞬言葉を失った。

写真を送れば適合する分岐水栓を教えてくれるサービスも
前述のように水栓には膨大な種類があって、どの分岐水栓が適合するのか、素人にはなかなか分からない場合もある。引越し先の水栓をチェックしにいったものの、メーカーも型番も分からないなんてことは、十分起こりそうだ。そんなときは水栓を写真にとってメールで送れば、適合する分岐水栓を調べてくれるサービスもある。
例えばパナソニックの食洗機であれば「分岐水栓サポートデスク」(http://panasonic.jp/bunki/index.html)に送ると教えてくれる。引越し先の水栓に適合した分岐水栓が手に入れば、自分で食洗機の取り付けを行うことは可能だが、素人が水栓を分解し、そこに新しい分岐水栓をはめ込む作業をすることになるため、難易度は高く、失敗した場合は水が漏れて周囲を水浸しにするおそれもあるので、リスクが高いことは覚悟しておくべきだろう。
取材協力:アリさんマークの引越社
写真:PIXTA
掲載: 2016年9月23日
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