FPに聞く! 新居への引越し時に確認したい火災保険の内容
公開日 2016年10月11日
新居の仲介をしてくれた不動産会社に勧められた火災保険に加入する人も多いもの。しかし、賃貸借契約とは別なので、自分で火災保険を選ぶことも可能です。ファイナンシャル・プランナーの阿部理恵さんに火災保険を選ぶポイントをうかがいました。

火災保険に含まれる内容は?
・家財保険
・借家人賠償責任保険
・個人賠償責任保険
賃貸住宅の場合、火災保険といわれているものは、家財保険と借家人賠償責任保険、個人賠償責任保険のことを指します。
まず、災害などによって家財が損害を受けた場合に適用されるのが家財保険です。火災保険と聞いて一番イメージしやすいものかもしれません。隣の部屋から出火して損害にあった場合、出火元に損害賠償を請求することができない代わりに、家財保険が補償してくれます。
借家人賠償責任保険とは、借主に対しての賠償金を補償してくれるもの。例えば、火災や水濡れなどによって借りる前の状態に戻すことができなかったときに適用されます。
最後にさまざまな場面で役に立つのが個人賠償責任保険。ほかの人に対しての損害賠償金を補償してくれます。火災によるものだけでなく、日常のさまざまなシーンで適用されます。例えば、自転車に乗っていて人にぶつかってしまいケガをさせた場合や子どもがよその家の窓ガラスを割ってしまった場合にも対応してくれます。

そのうえでチェックすべきポイントは?
どのプランを選ぶかによって、補償金額は大きく変わってきます。そこで、加入するときにチェックすべきポイントは補償したい範囲とそのほかのオプションについて。
必要がないと思う補償内容は、外したほうが保険料を安く抑えることができます。そのほか、マンションの高層階に引越すならば、住居が浸水する可能性は低いはず。そこで「水災」を外すのもひとつの手かもしれません。
また、反対に対象となる範囲を増やすのもアリかもしれません。最近の火災保険では盗難や偶発的な事故などによる損害まで、幅広くカバーされているものが多いですが、特約やオプションなどをつけることによって補償範囲を広げることもできます。
ただ、何かあったときに「補償しておけばよかった」と思っても遅いもの。保険料とリスクをよく考えてから補償範囲について決めるようにしましょう。
火災保険の内容をきちんと理解せずに加入してしまうと、必要以上の保険料を支払ってしまう恐れも。住む家や自分の状況によって必要な補償は変わってきます。
例えば、あまり家財道具が多くない家の場合、そこまで大きな範囲の補償をつける必要があるかどうか考えもの。高額な保険に入っていると、かえって損をしてしまいます。自分の家にあるものを見直すことが、適切な火災保険を見極めるためには大切です。不動産会社が提示した保険に入るとしても、自分の家財状況にあっているか確認したほうがベター。
また、保険というと掛け捨てのイメージもありますが、火災保険は途中で解約したときに返金してもらえるケースがほとんどです。返金される保険料の金額は保険会社によって異なるので、確認することが必要になります。とくに今後転勤などで引越す可能性がある人は、あらかじめ確認しておくと安心かもしれません。
引越しは火災保険を見直すタイミングでもあります。まずは自分に必要な補償サービスをチェックしてみてはいかがでしょうか。
取材協力:ファイナンシャル・プランナー/阿部理恵
約20年間商社勤務。保険部に在籍した際に個人向け医療保険・法人損保などを担当し、FPの資格取得。 大病や転職、起業を経験し、お金の知識が必須であると実感。 心理カウンセラー、LABプロファイルインストラクターなどの知識と併せ、メンタル面からお金の話を解説。ブログ:http://ameblo.jp/kittywhite2000/
写真:PIXTA
掲載: 2016年10月6日
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