引っ越し時の冷蔵庫の運び方は?準備の手順や掃除・処分の方法、電源を切るタイミング
最終更新日 2023年03月25日
引っ越しの運搬で特に悩むのが冷蔵庫。重量があるため、慣れていない人が自力で運ぶと、ぶつけて傷をつけたり、思わぬ時間がかかったりすることも。今回は引っ越し業者を使わない冷蔵庫の運び方を紹介します。中身を処分したり電源を抜いたりといった引っ越し前日の準備から引っ越し後の取り付けまでのプロセスから、古い冷蔵庫を処分する際の方法まで分かりやすく解説します。
■目次
・引っ越し前日にやることは「冷蔵庫の中身整理」と「電源オフ」
・業者に頼らず、自分で冷蔵庫を運ぶときの注意点3つ
・新居で冷蔵庫を設置するときには、ココに注意!
・古い冷蔵庫の処分方法は?

引っ越し前日にやることは「冷蔵庫の中身整理」と「電源オフ」
引っ越しの前日に必ず済ませておきたいことは、冷蔵庫の中身を整理することと、電源をオフにすること。特に、電源をオフにすることは忘れがちなので注意が必要です。
冷蔵庫は空にして中身整理!残った食材や調味料の運び方
引っ越しで冷蔵庫を運ぶ際、もちろん、中に食材を入れたまま運ぶことはできません。そもそも電源をつけたまま運搬することはできませんし、常温でも大丈夫な食材が入っていたとしても、部屋から運び出すときやトラックでの移動中に、中身が飛び出してしまうと危険です。
そのため、引っ越しの当日には冷蔵庫の中はからっぽにしておくのが基本です。引っ越しの直前は買い物を控えるとともに、できるだけ無駄なく食材を使いきるよう、早めに準備を始めるのが理想です。
しかし、どうしても食材を使いきれず、残ってしまうケースもあるでしょう。
そんなときは、食材によってはクーラーボックスに詰めて運べるものもあります。生モノはクーラーボックスに入れても、短時間で腐ってしまうことがあるため、特に夏場の引っ越しではオススメしませんが、腐る心配がないもので、移動時間が短いのであれば、クーラーボックスで運べるかもしれません。
特に、キンキンに冷やす必要のない調味料は、なかなか使いきることが難しく、引っ越し先に持っていく場合もあるでしょう。
そんなときは小さめのダンボールに梱包するか、要冷蔵のものはクーラーボックスに入れて運搬しましょう。
しょうゆやソースなどは、液漏れすることも予想されるので、ふたをしっかり閉めることが大切です。できれば容器全体を新聞紙などで包んでおくと、さらに安心です。
酢や料理酒など、ビンに入った調味料は、新聞紙で包んだ上からクッション材などで巻き、小さめのダンボールに梱包すれば、割れにくくなります。このとき、天地が分かるように、あらかじめダンボールの外側に明記しておきましょう。
冷蔵庫の電源は、引越し前日にはオフにしよう
つい忘れがちなのが、引っ越しの前日には、冷蔵庫の電源を切っておくことです。
冷蔵庫は、電源が入っている間、内部の冷却器が動いているため、冷却器に霜がつきます。電源を切ると、この霜が溶けるのですが、霜が全部溶け切るには、かなり時間がかかります。
そのため、引っ越しの当日に慌てて電源を抜くと、運搬中に霜が溶けて水漏れが起き、その他の荷物がビショ濡れになることも。
ただし、新しい冷蔵庫であれば、「霜取り機能」がついているものもあります。その場合、蒸発皿という部分に溶けた霜が溜まっているので、それをきちんと取り除けば、電源を切るのは引っ越し直前でもOKということもあります。
自宅の冷蔵庫の取扱説明書を見て、霜取りをする必要があるのか、確認しておきましょう。
引越しがチャンス!冷蔵庫の掃除方法
常に食材が入っているため、冷蔵庫はつい、汚れが溜まりがちです。しかし、引っ越しの直前は冷蔵庫がからっぽになるので、きれいに掃除するチャンス。引っ越し前に冷蔵庫の中をしっかり掃除して、気持ちよく新生活を始めましょう。
●冷蔵庫を掃除するのに必要なグッズ
- · 食器洗い用洗剤
- · スポンジ
- · アルコール除菌スプレー
- · 重曹
- · 乾いた布or布巾(水拭き用と、から拭き用)
- · 綿棒
●冷蔵庫の掃除の仕方
- 1. 冷蔵庫の電源を抜き、庫内を空にする。霜取りが必要な場合は、掃除の前日から電源を抜いておく。
- 2. ポケット、棚、製氷機など取り外せるパーツはすべてはずし、食器洗い用洗剤とスポンジで洗い、よく乾かす。最後にアルコール除菌スプレーをかけて、除菌する。
- 3. ゴムパッキンの汚れは、綿棒などで取り除く。
- 4. 40℃くらいのお湯200mlと重曹大さじ1杯をよく混ぜた重曹水をスプレーボトルに入れ、乾いた布巾にスプレーして、冷蔵庫の内側の汚れを拭き取る。重曹は、食べ物汚れや油汚れ、手あかなどの皮脂汚れを落とす効果があるうえ、臭いへの対策になる。
- 5. 同じように、冷蔵庫の側面、上部、取手部分も拭く。コード類のほこりも忘れずに。
- 6. 取り外したパーツを元に戻す。

業者に頼らず、自分で冷蔵庫を運ぶときの注意点3つ
引っ越しの準備を終えて、いざ、当日!
引っ越し業者に冷蔵庫の運搬をお願いすれば、手間もかからず安心ですが、もし、軽トラックなどをレンタルして、自力で引っ越しを行う場合は、どのような点に注意して冷蔵庫を運べば良いのでしょうか。
冷蔵庫のドアや中のトレイはしっかり固定して、破損防止
運搬する前に、冷蔵庫のドアや中のトレイを布テープでしっかり固定しておくこと。引っ越し当日はバタバタと慌ただしく、ゆっくり作業する時間を確保しづらいので、前日に電源を抜くときに、一緒にドアやトレイを固定しておくとスムーズです。
毛布で冷蔵庫を巻いて、傷つくのを防ぐ
冷蔵庫を運び出したり、新居へ入れたりするときには、思いがけず、ドアや壁などにぶつけてしまう可能性があります。冷蔵庫は重量があるため、冷蔵庫本体に傷がつくだけでなく、ドアや壁を破損してしまうことも……。そうした事態を避けるため、古い毛布などで冷蔵庫の本体を包んでおきましょう。
冷蔵庫を運搬するときは、立てたまま
冷蔵庫を運ぶときには、本体を横に寝かさず、立てたまま運び出すのが基本。
もちろん、通路の幅が狭いときや、階段を上り下りするときなど、一時的に横にしたり、斜めにしたりすることは問題ありません。
ですが、トラックに載せるときは、必ず立てたまま積み込みましょう。荷台で冷蔵庫が倒れないように、ロープなどで固定しておくことも忘れずに。
ちなみに、冷蔵庫を寝かせたままトラックに積み込んではいけないのは、長時間寝かせたままにすると車の振動でコンプレッサー内のオイルが冷却システムに流れ込み、故障の原因となってしまうからです。
車の荷台にスペースがなく、どうしても横に寝かせなければならない場合は、引っ越し先に冷蔵庫を設置し、30分~1時間ほど経ってからコンセントを差し込むようにしましょう。

新居で冷蔵庫を設置するときには、ココに注意!
無事に新居へ冷蔵庫を運び終わりました。でも、いきなり、冷蔵庫に食材を入れるのはストップ!
機種にもよるが、冷蔵庫の中が完全に冷えるには4~5時間かかります。
きちんと冷え切っていない状態で食料を冷蔵庫に入れると、傷んでしまったり、おいしさが損なわれてしまったりすることもあるので、新居の冷蔵庫へ運び込んだら、早めに電源をオンにして、十分、庫内を冷やすようにしましょう。
また、冷蔵庫を置く場所も要注意です。庫内を効率的に冷却するには 冷やすときに集めた熱を“放熱”しなければなりません。そのときに必要になるのが「放熱板」です。
古い冷蔵庫は背面に放熱板がついていましたが、最近のものは、冷蔵庫の側面や上部に取り付けられていることが多いです。取扱説明書を見て、どの位置に放熱板がついているのかチェックしてください。
放熱板がついている部分は、壁などにぴったりくっつけるのではなく、少し多めに空間をとるようにしましょう。
それから、冷蔵庫から届く範囲にコンセントはあるか、転倒防止ベルトが取り付けられるかなどは、引っ越しをする前に下見しておくのがおすすめです。
冷蔵庫の設置場所を選ぶときのポイント
· 床が水平で丈夫なところ(床がきしむような場所は避ける)
· 熱気や湿気の少ないところ(ガスコンロの横などは避ける)
· 無理なくコンセントが届き、転倒防止グッズが使えるところ
· 直射日光の当たらないところ(直射日光はプラスチック部分の変色の原因になる)
· テレビ・ラジオから離れたところ(近くのラジオ・テレビ・電話機・インターホンなどに雑音や映像の乱れが出ることがある)

古い冷蔵庫の処分方法は?
引っ越しの時期に合わせ、冷蔵庫を新調する人もいるでしょう。ここでは、これまで使っていた冷蔵庫の処分方法を紹介します。
そもそも冷蔵庫をはじめ、エアコン、テレビ、洗濯機は「家電リサイクル法」で処分方法が決められています。ほかの粗大ごみのように、自治体が配布している「粗大ごみシール」を貼って、ごみ置き場に放置することはできません。処分するには、以下のような方法があります。
●家電販売店に依頼する
新品に買い替えた場合、購入した小売店で冷蔵庫の回収を依頼しましょう。この場合は、リサイクル料金と収集運搬料金が発生するので、購入の際にあわせて確認した方が良いです。
●リサイクル料金を支払い、指定場所へ持ち込む
事前に郵便局にある家電リサイクル券に必要事項を記入し、郵便局の窓口でリサイクル料金を支払うことで、全国にある指定取引場所へ直接冷蔵庫を持ち込むことができます。自家用車がない場合でも、指定の業者に収集を依頼すれば、自宅まで引き取りに来てくれます。ただし、運搬費用がかかります。
●ネットオークションやリサイクルショップで買い取ってもらう
品物や状態によって異なりますが、ネットオークションやリサイクルショップで冷蔵庫を買い取ってもらうこともできます。売買が成立すれば現金が手に入るため、少しでも引っ越しにかかる費用を節約したいという場合には便利です。しかし、ネットオークションの場合、商品の送料が出品者の負担になることもあるので注意しましょう。
引っ越しではさまざまな家電を運搬しますが、特に冷蔵庫は大きくて重量もあり、注意が必要なもの。新居へ運ぶにも、あるいは処分するにも、事前にしっかり準備しておくことが必要です。持っていくか、処分するか早めに決めて、引っ越し作業をスムーズに進めましょう。
画像:PIXTA
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