引越しでの「洋服の荷造り」に便利なアイテムと荷造りのコツ
引越しの際、洋服の量は荷造りの悩みのタネですよね。一つひとつはかさばらないものの、やはり数が多くなると荷造りが大変になってしまいます。特にスーツやドレスなど、扱いに気をつかう洋服ならなおさら荷造りが億劫になってしまうでしょう。そんな洋服を上手に荷造りできる方法があるのなら、ぜひ知りたいもの。
引越しの際の上手な洋服の荷造り方法について、サカイ引越センター、ハート引越センターの2社にハンガーボックスを使う方法を教えてもらいました。また、自分で梱包する場合の上手な荷造りのコツをご紹介します。

ハンガーボックスを使う場合
引越しの際の洋服の荷造りでは、2種類の荷造り方法があります。ひとつは、引越し業者が提供している「ハンガーボックス」を使う方法。もうひとつは、自分で梱包する方法です。まず、ハンガーボックスを使って洋服の荷造りをする方法についてご説明します。
・ハンガーボックスとは
ハンガーボックスとは、持ち運びしやすい簡易的なクローゼットのようなもの。ハンガーボックスの中にハンガーをかけるパイプがついているため、洋服をハンガーにかけたままの状態で収納できます。ハンガーボックスは市販品もありますが、サカイ引越センター、ハート引越センターの2社とも、ハンガーボックスを当日レンタルすることが可能です。サカイ引越センターで使用されているハンガーボックスを例にとると、1箱にスーツなら7着程度、ワイシャツなら15着程度収納できるサイズです。スーツやワイシャツのほかにも、コートやドレスなどをハンガーボックスに入れておけば、荷造りが楽になりそうですね。たたみジワが気になるなど、常にハンガーにかけておきたい洋服は、ハンガーボックスを利用するとよさそうです。
・ハンガーボックスを使うメリットとコツ
なにより便利なことは、洋服をハンガーにかけたまま収納できるため、シワにならないことです。スーツやワイシャツ、ドレスなどはシワがついてしまうと大変です。引越しの慌ただしいなか、衣類を梱包から出してアイロンがけをし、そして仕事へ行く……そんな手間はなかなかかけていられません。シワを防げることはかなりのメリットになります。
ハンガーボックスでの荷造りは、クローゼットからハンガーにかけたまま洋服を入れ、新居ではクローゼットにそのまま移動するだけと、引越し作業の手間が大幅に削減されます。自分で梱包した場合はこんなに手早く移動はできないため、時間と手間が省けるだけでもかなりのメリットですね。
ハンガーボックスに洋服を詰めると、上下には空きスペースができます。このスペースに小物類やぬいぐるみを詰めてしまえば、さらに荷造りが便利になりそうです。事前にハンガーボックスに収納したい洋服と小物を用意しておけば、当日はスムーズに収納できます。
ちなみに、引越し業者のハンガーボックスをレンタルするのではなく、市販のハンガーボックスを購入した場合は引越し業者にハンガーボックスを返却する必要がないため、しばらくはクローゼット代わりとしてそのまま部屋に置いておくこともできます。洋服の移し替えをする時間さえ惜しいというときには便利ですね。
・ハンガーボックスを使うときの注意点
引越し業者のハンガーボックスを使う場合、ハンガーボックスを受け取れるのは引越し当日のため、洋服をハンガーボックスに収納するのは引越し当日になります。もしも洋服がハンガーボックスに入り切らなかった場合は、入り切らなかった洋服を袋やダンボールに入れなければなりません。慌ただしい当日にそうなってしまっては面倒です。そうならないよう、事前にどのくらいの洋服が入るのかしっかり確認しておきたいですね。
ハンガーボックスは衣類がシワになりにくいとはいえ、ぎゅうぎゅうに詰めてしまうと洋服にシワができてしまいます。事前に分かっているハンガーボックスに収納できる洋服の量はあくまで目安ですから、分厚いコートを入れる予定がある場合は、ゆとりをもてるくらいの量にしたほうが安心です。
また、ハート引越センターからは「生地の傷みを防ぐなら洋服をそのままハンガーボックスに詰めるのではなく、市販の衣類カバーなどをかけておくと他の洋服との摩擦を防げるので、傷みにくいですよ」というアドバイスもありました。
ハンガーにかけたまま収納できるとなると、うっかり当日着る予定のアウターまでハンガーボックスに入れてしまうミスも。当日のアウターまで間違えて収納してしまわないよう注意してください。
<ハンガーボックスの利用まとめ>
・ハンガーのまま洋服を移動できるため、手間と時間を大幅にカットできる
・洋服がシワになりにくい
・ボックスのサイズはスーツなら7着程度、ワイシャツなら15着程度収納可能なサイズ(サカイ引越センターで使用されているボックスの場合)
・上下のスペースに小物類を入れられる
・収納できる洋服の量に注意
・当日着る予定の洋服をうっかり収納しないように注意

自分で梱包する場合のメリット
ハンガーボックスのほかに、洋服を自分で梱包する方法があります。自分で洋服の荷造りをする方法についてご説明します。
・自分で梱包するメリットやコツ
当日に受け取るハンガーボックスとは違い、自分で梱包する場合は事前にゆっくり準備できることが最大のメリットです。事前に準備ができるため、自分にとってすぐに必要なもの、あまり必要でないもの、着ないけれどとっておきたいものなど、落ち着いて整理することができます。
衣類の梱包で便利なのは、もともと衣装ケースに衣類を収納している場合です。衣装ケースが軽く壊れにくいものだった場合は、中の洋服を取り出さずにそのまま運ぶことができます。普段から衣装ケースを利用している人なら、特に整理することなくそのまま引越しができますね。洋服の入れ替えなども行っていない分、新居でもどこにどんな洋服が入っているのかすぐに分かります。
引き出しタイプの衣装ケースのままで引越しする場合、衣装ケースの引き出しが移動の際に飛び出してしまわないよう、粘着テープなどで固定する必要があります。ただ、サカイ引越センターでは衣装ケースをダンボールに梱包して運んでくれるため、引き出しを固定しなくても大丈夫とのこと。ガムテープの跡が残ってしまうことを心配している人にはうれしいサービスですね。
ダンボールに洋服を入れる場合は、大きめのダンボールを用意して大丈夫です。衣類はそれほど重さもないため、ある程度まとめて入れてしまっても問題ありません。ダンボールはスーパーや量販店へ行くと無料でもらえることも多いため、いくつか用意しておくと安心ですね。
洋服を詰める順番は、重いものを底に詰めていくと持ち運びがしやすくなります。シワになりにくく重さのあるジーンズはまさに底向きの洋服。そしてダンボールの上の部分には、シワが気になるうえに重さもほぼないシフォン素材のブラウスなどを入れておきましょう。開封したとき、すぐに取り出してハンガーにかけることができます。
引越ししてすぐに荷ほどきできないときのことも考えて、一週間分くらいの洋服はひとつのダンボールにまとめておくと便利です。「とりあえずこのダンボールさえ開ければ着替えはOK!」という状況にしておけば、忙しい日々のなかでも1週間のコーディネートはどうにかなります。下着や靴下類も一緒に詰めておけば完璧。「下着だけどこに詰めたか分からない!」ということを防げます。
また、ハート引越センターによると「洋服のほかに、帽子やカバンなどかさばりがちなものは同じアイテムをまとめて荷造りするのがおすすめです。似た形のものをまとめておいたほうが箱の中で安定するので、運搬時に型崩れしにくくなります。靴は、買ったときの箱などがついているなら箱に入れた状態で荷造りするのが一番安心です」とのこと。ファッションアイテムは型崩れを防ぐため、詰め込みすぎないのもポイントだそうです。
・自分で梱包するときの注意点
どのダンボールにどの洋服を入れたか分からなくなる場合があるため、ダンボールの外側には、どんな洋服が入っているのか書いておきましょう。できれば「夏物」「冬物」などの大雑把な表記ではなく、「夏物―ボトム中心、真夏向け」など、もう少し細かい表記をするといいですね。遠目からでも分かるように、ダンボールの梱包に使うガムテープの色を分けるという手もあります。
「せっかく引越しするのだから、これを機会に断捨離するぞ!」と、洋服をどんどん捨てる人もいると思います。捨てれば捨てるほど梱包の手間も省けるため、断捨離自体はいいことといえます。ただ、捨てすぎには注意。その場ではもう着ないと思っていた洋服が、実は意外と着るものだったということはあるものです。
特に、引越しするときのシーズンとは違う洋服だった場合、その洋服の重要性がいまいち分からないもの。断捨離は勢いがつくとどんどん捨ててしまうため、捨てすぎて「着るものがない!」とか「新しく買うはめになったので金欠……」といった事態を招きかねません。
<自分で梱包するときのまとめ>
・事前に準備ができるため、ゆっくりと整理できる
・衣装ケースならそのまま持ち出せる
・1週間分くらいの衣類はひとつのダンボールにまとめておく
・洋服の捨てすぎに注意
引越しの準備はとにかく大変です。洋服は生活必需品であるうえに、オシャレな人や家族の多い家庭ならあふれんばかりに洋服があると思います。上手に荷造りをして、スムーズな引越しをしたいですね。利用できるものは利用して、手間と時間を上手に省いていきましょう。
取材協力:サカイ引越センター http://www.hikkoshi-sakai.co.jp/
ハート引越センター http://www.hikkoshi8100.com/
掲載:2017年2月27日
写真:PIXTA
引越し対応エリアから探す
現住所(現在の住居)の都道府県をクリックしてください。
SUUMO引越し見積もりでは、各都道府県の住みたい街ランキングを確認できます。
いま住んでいる街や住みたい街の情報をチェックして、引越しに役立てよう!
北海道・東北 | |
---|---|
関東 | |
北陸・甲信越 | |
中部 | |
関西 | |
中国 | |
四国 | |
九州・沖縄 |