集合住宅で上下左右の部屋への音漏れチェック方法ってある?
引越しを経験された方にアンケートをとったところ、下記のお悩みをいただきました。 「初めて集合住宅に住むことにしたため、隣、上下の部屋に自分の部屋からどれくらい音が漏れるものなのか、深夜のテレビの音量はどの程度まで大丈夫なのか、心配だった。」
周囲の部屋への音漏れをチェックする方法はあるものなのでしょうか?専門家の方にお聞きしました。

防音性のチェック方法は?
まずは仲介業者に構造を確認しましょう。集合住宅にも、木造、軽量鉄骨造、重量鉄骨造、鉄筋コンクリート造と多種多様。ちなみに同じ鉄筋コンクリート造でもラーメン構造や壁式構造と種類も多岐に渡ります。それぞれで防音、遮音性は異なるため、物件を検討する段階でまず構造をチェックしてみてください。基本的には上述の順で防音性は高まっていきます。
新築であれば、上下左右の隣室で携帯を片手に2人で声やノックでチェックすることも可能ですが、ほとんどの場合、隣室は居住中であることが多く、そういったチェックができるのは稀です。実際には管理会社に対し、過去の騒音トラブルの有無、マンション掲示板での貼紙を確認する程度になります。

鉄筋コンクリートが一番良いの?
防音性はやはり鉄筋コンクリートが一番良いです。しかも壁式で、隣室との壁がコンクリートであればベターです。
一方、木造アパートの場合、隣室との遮音感は、一戸建ての隣室と同じ、と考えるのが無難です。ただ、大手ハウスメーカーにより研究開発された最新の壁材などはかなり進歩していて、優れた防音性を有している場合もあります。
また居住性で言うと、木造や鉄骨造は鉄筋コンクリートを凌ぐ面もあります。それは「広さ」。実は図面に書いてある平米数というものは、壁の内法から計るのではなく、壁の中心線から測っています。従って、同じ6帖表記でも壁厚30cmのコンクリートなら各面15cm分部屋が狭くなります。これが鉄骨造で壁厚8cmなら4cmのロスで済みます。
選択肢として、プライバシー感を取るなら狭くなっても鉄筋コンクリート、広さを取るなら防音性をやや妥協して軽量鉄骨に、という考え方もあります。
特にハウスメーカーの集合住宅は、一戸建てから引越したときの違和感が少なく、防音性も優れているのがポイントです。

共同住宅で快適な生活をするために
よほどの超高級マンションを除き、集合住宅は集合住宅。戸建とは違います。
やはりある程度は「壁の向こうにお隣さんがいる」という共同生活意識を持つことが共同住宅で快適に過ごす秘訣かもしれません。
こちらの気遣いが隣人の気遣いを生む、そんな思いで引越し後のお付き合いをしてみてください。

まとめ
防音性は住宅の構造によって様々ですが、構造に関わらず、まずは共同生活意識をもつこと・こちらからまずは隣人を気遣うことが快適な集合住宅での生活につながりますね。
【今回お話を伺った専門家】

「株式会社ノースエステート」代表 大槻圭将
都心高級賃貸を主力に10数年。「サービス業としての不動産業」という視点で顧客に接し続ける。特に自社管理物件の運用や大手貸主法人の仲介に定評がある。「チャージ730!」(テレビ東京)不動産コーナー担当。朝日新聞DIGITALマイベストプロ、専門家プロファイル不動産コラム担当。
※無断転用禁止。引用の際はSUUMO(スーモ)編集部までご一報ください
掲載: 2015年6月3日 写真: PIXTA
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