転勤が多い人向けの物件ってあるの?
引越しを経験された方にアンケートをとったところ、下記のお悩みをいただきました。 「転勤族専用の物件は無いものか悩んだ。頻繁な転勤族は、近所付き合い等は無い方がありがたいので、挨拶等一切なしで気兼ねなく住めないものかと考えた。」
実際に、転勤が多い人向けの物件はあるものなのでしょうか?専門家の方にお聞きしました。

まずは家族の負担を気遣うことが大切
辞令はいつだって急なもの。その大変さは仕事をこなす本人だけでなく、見知らぬ土地へ一緒に引越しをする家族だって同じ。家族全員で見知らぬ土地に行き、学校や習い事、地域コミュニティの変化に対応するのはいつだって大変でエネルギーが必要ですよね。まずはそんな家族の負担を少しでも軽くするための対処法をいくつかお話しします。

対処法1.転勤者用のマンションはなくても、転勤者が集まるエリアはある
例えば単身赴任者向けで、朝食夕食が付いたマンションはありますが、ファミリー用となると勤務先が社宅を所有していなければ、「転勤者用マンション」はまず存在しません。
しかし転勤者が自然と集まるエリアはあります。
それは、その土地への転勤経験のある同僚に聞くのが一番の近道。そこには転勤者のコミュニティがあることも多く、学校や塾の情報から休日の過ごし方まで、結構役に立つものも。そして何よりも、見知らぬ土地で知人ができるということは、心強く安心できるポイントではないでしょうか。

対処法2.一戸建てよりマンション(集合住宅)の方が近隣との関係性はより希薄に
一戸建ての場合、隣地に住む方の多くは、自分が住むための一戸建てを購入された所有者で構成されています。それゆえ、一戸建ての場合は、マンション所有者と比べ地域コミュニティに対する意識が高いケースが多く見られます。また、一戸建てを借りた場合は、隣地との境界線や車庫入れの方法、騒音など、見知らぬ過去の出来事が尾を引いて、警戒されていたというケースもありました。これは一戸建てに限る話ではありませんが、やはりマンションの方がそういった不安要素が少なくなることも事実です。

対処法3.一棟まるごと賃貸マンションに住まう
賃貸募集に出ているマンションには、分譲マンションの所有者が個人的に賃貸に出す「分譲賃貸マンション」と、一棟が全て賃貸の「賃貸マンション」があります。分譲マンションの場合、隣人はその住戸を購入した所有者である場合が多いため、やはり挨拶のひとつもしておきたいところです。
しかし、これが一棟まるごと賃貸マンションだと、居住者も全員賃借人。隣人との関係や地域コミュニティは、分譲マンションや一戸建てと比べ、希薄になります。引越しの挨拶がなくとも当たり前だったりします。総戸数の多いオール賃貸マンションが、隣人との関係性の希薄さがNo. 1だと言えます。

まとめ
自分だけではなく、家族も含めて近所づきあいのストレスを極力減らしたい場合は、「その地域に転勤した経験のある同僚に、転勤者の集まるエリアについて聞く」ことが重要。さらに、「マンションなどの集合住宅、できれば一棟まるごと賃貸物件の集合住宅に住む」という2点がポイントですね。
【今回お話を伺った専門家】

「株式会社ノースエステート」代表 大槻圭将
都心高級賃貸を主力に10数年。「サービス業としての不動産業」という視点で顧客に接し続ける。特に自社管理物件の運用や大手貸主法人の仲介に定評がある。「チャージ730!」(テレビ東京)不動産コーナー担当。朝日新聞DIGITALマイベストプロ、専門家プロファイル不動産コラム担当。
※無断転用禁止。引用の際はSUUMO(スーモ)編集部までご一報ください
掲載: 2015年6月3日 写真: PIXTA
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