アパートなど賃貸からの引越しは何をするべき?手続きや挨拶など順序立てて説明
最終更新日 2019年09月26日
アパートの引越しが決まったら、退去前の手続きなど、やるべきことが多くあります。効率良くやるべきことを済ませなければ、引越し当日に間に合いません。引越しにあたって、何から着手すべきかを順序立てて解説します。

賃貸(アパート・マンション・一戸建て)の退去が決まったらやること
引越しが決まったら、まずは現在住んでいる賃貸の退去のための手続きを行う必要があります。退去するにあたってどんなことを行うのかを、時期にそって確認していきましょう。
- 退去までの流れ
- 1、退去の予告
- 2、ガス・電気・水道の解約or開始手続き
- 3、転出届・転入届・転居届の手続き
- 4、当日は退去の立ち合いと鍵の返却
1、退去の予告
引越しを決めたら、まずはアパートの賃貸借契約書に記載されている『解約予告』の時期について確認し、決められた時期にそって解約通知を提出しましょう。
退去の予告時期の規定は1~3カ月前までとされることが多く、契約内容によって幅があります。さらに通知方法についても、電話で可能な物件もあれば、正式な書面を必要とする物件もあるなどさまざまです。
決められた期間内に通知を行わなかった場合、翌月分の家賃が発生したり、違約金が発生したりなどの可能性があるため、注意しましょう。
2、ガス・電気・水道の解約or開始手続き
ガス・電気・水道については1週間前までに連絡し、契約終了もしくは転居の手続きを行っておく必要があります。固定電話やインターネットプロバイダに関しても、同様の手続きを済ませておきましょう。
特にガスの手続きに関しては、ガス会社業者と居住者の立ち会いのもとで開栓などの手続きを行うことがほとんどのため、スケジュール調整のために比較的早く連絡をしておくことをおすすめします。
3、転出届・転入届・転居届の手続き
引越しの前日までに、現在自分が籍を置いている自治体の役所に『転出届』を提出して『転出証明書』をもらいましょう。引越し先の自治体で『転入届』を提出するために必要な証明書です。
『転入届』は引越し後14日以内に新しい自治体の役所に提出して、住所を移しておくことが定められています。マイナンバーカードや保険証に記載される住所を変更するためにも必要な手続きなので、必ず済ませましょう。
同じ行政区内で引越す場合は、これらの手続きが不要なわけではありません。「転居届」を出す必要があります。
4、当日は退去の立ち合いと鍵の返却
引越し当日は、まず大家さんか管理会社と共に現状確認を行います。自分が破損した部分と元からそうだった部分についてはしっかりと伝えましょう。この点を曖昧にすると、トラブルにつながる可能性があります。
本来は、入居時に、もとからある破損や汚れがないか、確認した書面や写真を残しておくことがおすすめです。後々になって言った言わないにならないよう、当日も、やり取りのうえ、どんな結論になったかを書面に残しておきましょう。
補修金額がおよそ算出できた後は、内容を確認して書類に印鑑を押しましょう。
その後は鍵の返却です。合い鍵も含めたすべての鍵を家主に渡してください。

敷金を損しないために知っておくこと
引越しをする際には、入居時に預けた『敷金』から原状回復にかかった費用を差し引いた金額が戻ってきます。敷金ができる限り戻ってくるようにするために、次の点について知っておくと良いでしょう。
借主が負担する項目は?
借主が通常の住まい方、使い方をしていても発生すると考えられるもの、つまり「経年変化」や「通常損耗」といわれる部分は、貸主の負担となります。
一方、故意・過失などにより汚れた・傷んだものなどは借主の負担となります。例えば、引越し作業で発生した傷や、落書きなど故意による毀損がそれにあたります。
出典:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)
クロスの汚れや傷の負担額
借主が故意に傷つけた場合は、全て借主負担で修繕を行うケースがほとんどです。
クロスが日差しによって変色した場合や、ちょっとした傷などの経年劣化と判断される内容については、住んでいる年数によって負担額が変わります。
クロスの耐久年数はおよそ6~8年です。仮に6年とした場合、1年あたり17%程度価値が下がっていくことになり、もし、入居時に新品に取り換えていたのであれば、住んでいた年数相応分を負担することになります。
ただし、これはあくまで一般的な例であり、契約内容によっては異なることがあります。詳細を知るためには契約書を確認しましょう。
クリーニング代は絶対にかかる?
退去時のクリーニングについては、基本的には借主は負担しません。これは、国土交通省の『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』にも記載されています。
しかしながら、退去時のクリーニングや鍵の交換については、特約として契約内容に含まれているケースもあります。つまり、クリーニング代は絶対必要というわけではなく、契約内容に含まれているかどうかがポイントになります。

引越し前の掃除はどこまでやるべき?
アパートの引越しが決まったら、改めて家の中の掃除を始める人がほとんどではないでしょうか?
掃除の仕方次第ではクリーニング代を浮かすことができ、敷金をより多く返還してもらうことができるかもしれません。そのためにも引越し前の掃除をどこまでやればいいのか?その方法について確認しましょう。
水まわりのカビ取り
トイレやお風呂、キッチンなどの水まわりのカビ取りもしっかり行いましょう。あまりにひどいカビ汚れを生じさせ、タイルの張り替えが必要になると修繕費を支払うことになる可能性が高くなります。
カビ取り剤を使ってカビが発生している個所の清掃を行いましょう。カビは放置するほどに落とすのが大変になるので、普段からしっかりと清掃する習慣をつけておくことも重要です。
キッチンまわりの油汚れ
ガスコンロや換気扇など、キッチンまわりの油汚れもしっかりと落としておきましょう。油汚れはお湯につけると落ちやすくなります。換気扇などはお湯につけてしばらくした後に歯ブラシでこすると効果的です。
油が古くあまりに落ちない場合は重曹を使って落としましょう。水で溶いてペースト状にした重曹を1時間ほど放置してスポンジでこすると綺麗になります。

損をしない引越しの時期
引越しの時期によって費用が大きく変わる可能性があるのをご存じでしょうか。安く引っ越すための時期選びや、賃料の計算について解説します。
日割り?月割り? 家賃の計算方法を確認
家賃の計算方法は一般的に『日割り』『月割り』『半月割り』で計算されることが多いです。
日割りは1日単位で家賃を計算する方法です。16日に引越したなら16日分の家賃を支払うことになります。
月割りは、月をまたいでしまったら1カ月の家賃が全額かかる契約です。半月割りは、15日を境にそれ以前に引越せば半額、以後なら全額家賃を支払います。
日割りならいつ引越しても問題はありません。しかし、月割りや半月割りの場合、日にちによっては、余分に金額を支払う必要が出てきてしまいます。
契約が終了する月の家賃が日割りかどうかを、契約書などから確認しましょう。
繁忙期を避けて引越し費用を節約
引越し業者の多くは、繁忙期には料金を高めに設定しています。そのため可能なら、繁忙期を避けて引越した方が費用を節約できるでしょう。
繁忙期は3~4月にかけての生活環境が変わりやすい時期です。逆に費用が安くなるのは11月ごろだと言われています。
引越しが殺到する時期は役場が混み合います。また粗大ゴミを捨てる人が多いため、自治体に粗大ゴミ回収を頼んだ場合、ゴミを捨てる日取りが先送りされてしまうといった弊害も発生しやすくなります。
引越し日までにゴミ回収が間に合わなくなると、民間のゴミの回収業者に依頼しなければならなくなり、別途費用がかかる可能性もあるのです。

引越しの挨拶はするべき?
引越しをした後のアパートで、隣人をはじめ近隣の人に挨拶をすべきかどうか、気になる人も多いのではないでしょうか?
引越しの挨拶をすべきかどうか、また挨拶をする場合に喜ばれる手土産について解説します。
一人暮らしの7割は挨拶をしない
引越した後、ご近所に挨拶をするのは日本の通例とも言えるでしょう。しかし最近は、必ずしも挨拶をするわけではないようです。1人暮らしのおよそ7割の人は、引越しても挨拶をしなくても良いと考えています。
出典: 『ひとり住まいの安心・安全意識』アンケート 株式会社社FJネクスト
どんな人がいるかわからない部屋に挨拶にいくのは不安を感じる人もいるでしょう。1人暮らしの女性などは特に心配ではないでしょうか。近所付き合いをするつもりがないと、単に面倒だと感じる人もいるかもしれません。
一方で、挨拶をすることで、どんな人が近所に住んでいるかがわかりますし、何かあったときにお互い助け合えることに期待が持てます。
挨拶するときに喜ばれる手土産
手土産としておすすめなのは、お菓子や石けんなどの消耗品です。賞味期限が短すぎるものや生ものは避けたいもの。あまり高価なものを送ると、相手が気後れしてしまうので気を付けましょう。
のし紙はつけなくても大丈夫ですが、つける場合は『紅白の蝶結びの水引』を選びましょう。何度あっても良い祝い事のために使われるものです。

まとめ
引越しはやることがたくさんあります。順序立てて行えば、費用を抑え、効率的に作業を進められます。引越しが決まったらまずは当日までの計画を立ててみてください。
写真/PIXTA
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