引越し時の保育園は?退園から転園の流れ、入れないときの対処まで

子ども連れの引っ越しは大変
生活環境が大きく変わる引っ越しには、不安や心配がつきまとうものです。単身家庭や夫婦・カップルだけでも、決して楽な作業ではありません。加えて、小さな子どもと一緒の引っ越しだとなおさらでしょう。 そこで、子ども連れ引っ越しの現状について解説します。
引っ越しは思った以上に時間がかかるもの
単身や夫婦だけの引っ越しとは違い、子どものいる家庭の引っ越しは、準備に長い時間がかかります。たとえ引っ越し業者に頼んだとしても、自分の荷物以外に子どもの衣類やおもちゃなど、整理・梱包するものが多く、荷造りに時間がかかるためです。
また、荷造りの途中に子どもが遊び回って部屋を散らかしてしまい、作業が思うように進まないこともあるでしょう。
スムーズに引っ越しを進めるには、子どもが家にいない時間をつくることが大切です。子どもを祖父母に預けたり、保育園に行っている間に準備を進めたりと、工夫しましょう。
引越しには必要な手続きがたくさん
引越しで、子どもにまつわる手続きはたくさんあります。混乱しないように、よく理解しておきましょう。
まず、手当や助成金を受けている場合、転居先でも同様の手当てや助成金があるか確認します。受けるために必要な手続きは何か、その手続きは転居前か転居後に行うかも調べましょう。
また、とても重要なのが保育園の転園手続きでしょう。特に共働き夫婦にとっては、気がかりな点です。以下、保育に大きく焦点を当てて、重要なポイントを解説していきます。

退園時の注意点は?
転居前の住まいで、子どもが保育園に入園している場合、まず退園の手続きをとることになります。その際の注意点についてまとめました。
退園届を提出する
転居前の住まいから通っている保育園を退園するには、「退園届」を提出します。決められた期日までに退園届を提出しなければなりません。 退園届は、各自治体の書式で作成されたものが各保育園に用意されていたり、自治体のホームページなどからダウンロードできたりします。確認した上で入手しましょう。
引越す側がプレゼントを用意することも
保育園を退園する場合は、残る側から去る側へ、寄せ書きやアルバムなどの記念品を贈ることが多いもの。逆に、退園する側から、お別れのプレゼントをすることもあるようです。
贈る相手は、全員の場合もあれば、仲の良かった人に限定するケースもあります。お付き合いの程度や保育園の風潮を考慮して決めましょう。
プレゼントする場合どんなものがいいの?
もしプレゼントをするならば、基本的に食べ物は避けるほうが無難でしょう。傷んでしまう場合やアレルギーも視野に入れなければならないからです。 好みが分かれず、実用的な物がおすすめ。人気キャラクターのポケットティッシュ・ノート・ハンカチなどは、子どもにも親にも喜ばれるでしょう。

転園する前に確認すること
転園にあたっては、事務的に必要な確認事項はもちろんのこと、義務ではなくても確認することが大切なことがあります。転園に際して確認する内容をチェックしておきましょう。
【必須】まずは空き状況などを自治体に相談
転居先でも保育園への入園を希望する場合、転園希望を出す必要があります。転居先が同じ市町村であれば同じ自治体に、異なる場合は転居先の自治体に相談します。
ただし、希望する保育園に入園できるかどうかは分かりません。認可保育園の希望者が定員を超えている場合は、選考の際の点数によって優先順位が決まります。
また、希望する保育園の保育料金の確認もしておきましょう。認可保育園に入園できなかった場合も想定し、認可外保育園に通う場合の補助金の有無や金額なども調べておくことをおすすめします。
【必須】転園に必要な手続きや書類などを確認
転園先が決まったら、期日までに申請を行います。その後、面接が行われ、内定という流れです。 転園に必要な手続きは、次のようなものです。
まず、住む市町村が変わる場合は、住民票を移動します。住んでいる自治体には退園届を、引越し先の自治体には必要書類を提出します。
【できれば】一度は見学するのがおすすめ
転園をするなら、施設や周囲の雰囲気、保育園の先生や園児の様子、などを知っておきたいもの。保育園と一口にいっても、その指導方針や運営方法はさまざま。穏やかな雰囲気でのびのびした育児を実践しているところもあれば、教育面やしつけを徹底したところもあります。
育児に対する保育園のスタンスを知っておくことはとても重要です。 入園してから戸惑うことのないように、仕事や引越し準備の合間を縫って下調べをしておきましょう。

認可保育園に転園するには?
保育園には、大きく分けて2種類あります。一つは、国が定めた認可基準をクリアし、都道府県知事(政令指定都市市長・中核市市長を含む)に認可された「認可保育園」です。 もう一つが、この認可を受けていない「認可外保育園」となります。ここでは、認可保育園に転園するケースについて説明します。
転園するときの流れ
保育園の転園をするときは、転園希望の保育園がある自治体に申請します。書類は自治体のホームページや窓口でも入手可能な場合があります。チェックしてみましょう。 そして申請は、役所の窓口に足を運んで行います。
保育園が決まるのは、自治体によって異なりますが、おおむね入園日の半月〜10日ほど前になります。すでに支払っている通園中の保育料が戻ってこないこともあるので、退園届・転園申請との兼ね合いを窓口で相談することをおすすめします。
申し込み人数が多ければ管外協議に
市町村が変わる転居で、希望する保育園が変更後の転居先にある場合、注意が必要です。ここで、「管外協議」という制度を知っておきましょう。 転園希望の申請を出す時点で、まだその自治体に住民票を移していない場合は「管外協議」の扱いとなり、審査点数が下がります。そのため、入所希望者が定員を超えた場合に不利になるのです。 保育園不足を背景に、救済策の一つとして管外協議のない自治体もありますが、この点はしっかり確認しましょう。
認可保育園に入れる可能性を上げるには
認可保育園は、住むエリアによって、競争率が高いケースがあります。まずは、自分の環境を確認して、審査点数をシミュレーションしましょう。
フルタイムで働いている場合や認可外保育所やベビーシッターに預けていると点数が上がる傾向があります。また、希望する保育園を見つけたら、必要書類資料は漏れなくしっかりと記入しましょう。

認可保育園に入れない場合はどうなるの?
認可保育園に入れなかった場合、どのように対処したらいいのでしょうか。入園がかなわなかった場合について考えてみましょう。
認可外保育園も検討を
保護者の心理としては、やはり認可保育園に安心感を抱くでしょう。しかし、認可外保育園は認可保育園と比べて、劣っている位置づけではありません。認可外だからこそのメリットもあるのです。
例えば、認可外であるため、保育の個性を打ち出しやすい点があります。認可制度に縛られず、信念をもつ認可外保育園が高い評価を得ているケースもあるのです。 認可外保育園を選択する場合は、保育料の補助があるかどうかを、自治体によく確認しておくこともおすすめします。
近場の引越しならそのままの保育園でも
引越ししても、近場での引越しならば、通っている保育園にそのまま通うという選択もありでしょう。環境が変わらないことは、子どもにとってはとても安心です。 通園距離が長くなり、送り迎えが大変になることもあるでしょう。 しかし、保育を受けるために神経質になり、保育所選びに悩むことと、現状を維持することを比較してみることも大切です。
人気の場所は待機児童になる可能性も
自治体によって保育園の倍率は変わります。 特に駅前や施設の新しい認可保育園は、人気が高い傾向があります。そのような保育園では、し烈な入園争いになることも珍しくありません。

まとめ
小さな子どもと一緒の引越しには、さまざまな不安を抱えるでしょう。また、引越しにともなって保活をしなければならず、必要な手続きもたくさんあります。 スムーズでストレスのない引越しと保育環境づくりのために、準備は入念に行っておきましょう。
写真/PIXTA
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