引越し1週間前までに済ませておくことは？作業リストと注意ポイント

引越し先でスムーズな生活を始めるには、早めの準備が必要です。 引越し1週間前までにどのようなことをしておけばよいのか見てみましょう。

公共料金などの手続き

引越しが決まったら早めに行いたいのが、電気、ガス、水道といった生活インフラの手続きです。 生活の移行がスムーズにいくよう、旧居での使用停止と新居での使用開始を併せて申請しなければなりません。それぞれの会社が定める申請方法に従って、できるだけ早く申請しましょう。

また、ガスを開栓する場合や電話回線の工事が必要な場合は、本人の立ち会いが必須です。「予定が立て込んでいる」という人は、希望日を押さえられるよう、早めの手続きをおすすめします。

●電気・水道・ガスの引越し手続き！手順や知っておきたい注意事項

インターネット回線・プロバイダーの手続き

インターネットを使っている場合は、インターネット関連の手続きが必要になる場合があります。たとえ新居に旧居と同じ回線・プロバイダーを引き継ぐ場合でも、手続が必要となるので注意しましょう。

まず、引越し先でプロバイダーを継続利用する場合は、プロバイダーに連絡をして回線移転の手続き・工事日の予約、登録情報の変更を行います。詳細な手続きはプランによって異なるため、電話などで確認しましょう。

また、プロバイダーと回線会社が異なる場合は、まず回線会社への連絡が必要です。プロバイダーへの連絡は、回線会社と連絡して工事日を決めてからとなります。

●光回線の引越し時の手続き。継続と乗り換え双方のポイント

ダンボールの手配や選別と荷造り

効率よく荷造りするには、事前のダンボールの手配や詰める物の選別が必須です。

まず、ダンボールを手配するには、購入するか、引越し会社に提供してもらう、スーパーやドラッグストアで譲ってもらうといった方法があります。なかでも一番手間がかからず便利なのは、引っ越し会社の無料配達を利用することでしょう。 ただし、業者によってダンボールの配布数の上限は異なるので、事前に確認することをおすすめします。

次に、部屋の中にある物を、荷造りしやすいようにカテゴライズしていきましょう。すべての物を、「処分する物」「直近まで使う物」「貴重品」「すぐにはいらない物」に分け、不要な物は速やかに処分してください。 荷造りの際、使わない物から箱に詰めていけば、当面の生活に支障なく荷物をまとめていけます。

●引越しの「ダンボール」入手方法・荷造り・処分方法まで徹底解説！

引っ越し1週間前にもなると、いよいよバタバタしてくる時期ではないでしょうか。慌てて準備すると必要事項を忘れがちになるため、行うべきことをリストアップしておくことをおすすめします。

引越し1週間前から前日までに、どんなことを行えばよいのでしょうか。

冷蔵庫や洗濯機の搬出準備

冷蔵庫や洗濯機は、搬出前に水抜きを行わねばなりません。

まず、冷蔵庫の場合、水受けタンクにたまった水を捨てます。遅くとも引っ越し前日の夜にはコンセントを抜き、冷蔵庫の水を排出させましょう。

ただし、霜取りタンクがついていない冷蔵庫については霜を溶かす必要があるため、水抜きに時間がかかります。引越しの2～3日前にはコンセントを抜いて準備するのが安心です。

洗濯機は、機内や給水ホースにたまった水を抜く必要があります。 一般的な手順としては、まず水を供給する蛇口を閉めた状態で、洗濯機を1分程度回してください。

こうして、水が洗濯槽に移動したら給水ホースを外し、脱水ボタンを押せば水抜きは完了です。 その後は排水ホースも外して、搬出に備えましょう。

旧居や新居の清掃

旧居や新居の清掃は、想像以上に手間のかかる作業です。前日や当日だけで終わらせるのは難しいため、早めに取り組むのがベターでしょう。

旧居の清掃をいい加減に行い、故意に汚したものと判断されると、敷金の戻りが少なくなる可能性があります。水まわりなど目立つ汚れを中心に、きれいにしておきましょう。

とはいえ、経年劣化による汚れやダメージは考慮されることが、国土交通省が定める「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に示されています。入居時レベルまできれいにする必要はありません。

一方、新居の清掃は、家具や荷物が搬入される前に済ませておくことが必要です。 「掃除は当日やろう」と思っても、当日は体力的・時間的に厳しいことがほとんどではないでしょうか。気持ちよく新居での暮らしをスタートできるよう、1日程度かけて、しっかり掃除しておきましょう。

PCのバックアップ

引越し荷物にPCを含む人は、前日までに必ずデータのバックアップを取っておきましょう。 通常、引越し業者は「運送業者貨物賠償責任保険」に加入しており、万が一、荷物の損傷や紛失があった場合は保障してくれます。 しかし、保険が適用されるのは外部損傷に限り、データなどの内部損傷は含まれません。

そのため、引越し中に「PCのデータが消えた」などのトラブルがあっても、業者に責任を問うのは困難なのです。 事前に、内部データは外付けHDDやクラウドストレージなどにバックアップしておく必要があるでしょう。可能であれば、自分で運ぶことをおすすめします。

食器類や調理器具を梱包すると、食事を食べたり、つくったりするのが困難になります。引越し前の食事はどのように取ればよいのでしょうか。

3日前までは普通の食事でOK

あまりに早く調理器具や食器を梱包すると、引越しまでの食事に困ってしまいます。食事に必要なものを梱包するのは引越し3日前ごろにし、それまではいつもどおりの食事を楽しみましょう。 ただし調理が必要な食材や、冷蔵・冷凍が必要な食材は購入しすぎないように注意が必要です。

そして、引越し日まで3日を切ったら、調理器具や食器もすべて梱包します。以降は、紙皿や紙コップなど廃棄できるものを使用し、身軽に新居に移れるようにしておくのがよいでしょう。

前日はお弁当か外食がベター

引越し前日の食事は、お弁当か外食にして手軽に済ませます。引越し前日は何かと準備に追われるため、調理や片付けの手間がないものがおすすめです。 余計なごみを出したくない場合は、お弁当よりも外食で済ませてしまいましょう。

引越しする人のなかには、特別な事情で急な引越しを迫られる人もいるでしょう。 「引越しまで1週間しかない」という場合でも、引越しの予約は可能なのでしょうか。

予約自体は可能

引越し業者のトラックと人員の都合さえつけば、1週間前でも予約は可能です。ただし、希望の時間が取れることはまれで、業者の空いた時間にお願いすることになるでしょう。

また、3～4月は引越し業界の繁忙期です。この時期に急な依頼をしても、受けてくれる業者を探すのは非常に困難、あるいは割高になると心得てください。

見積もりを取るときのポイント

1週間前に予約を入れる場合は、すぐに引越し見積もりを取って業者を決めなければなりません。この場合は、「引越し一括見積もり」を利用して、手間や時間をかけずに複数の業者を比較検討するとよいでしょう。

引越し1週間前ともなると、気持ちも焦ってしまうもの。やるべきことを把握し、スムーズに準備を進めましょう。

写真／PIXTA