入居日と退去日はいつにすべき?賃貸物件の引越しの流れ
賃貸物件の引越しを行う際は、新居への入居日や、現在住んでいる住居の退去日を決める必要があります。それぞれ一定の手続きが発生するため、スムーズに進めるために事前に計画を立てることが大切です。
賃貸物件の引越しの流れを紹介します。
■目次
・入居日の基礎知識
・退去日を決定しよう
・引越し当日までにすることとは
・入居前や入居してからすることとは
・入居日を遅らせることは可能?
・まとめ

入居日の基礎知識
引越しをする際には、現在住んでいる住居での荷造りなどの退去準備とともに、引越し先の物件探しや引越し業者の選定、引越し先の入居日の決定など、やらなければならないことがたくさん発生します。
事前に計画を立てて、状況を見ながらスケジュール調整しなければ、手配ミスの発生や家賃の二重支払いなど、何らかのトラブルが発生することにもなりかねません。
ここでは、入居日に関する重要な基礎知識を紹介します。
入居日とは
入居日と聞くと、「新居で実際に生活をスタートする日」をイメージする人も多いかもしれません。しかし、賃貸物件の契約書面上の入居日とは、「家賃が発生する日」という意味なのです。
「契約書面上の入居日」から「実際に入居する日」が遠くなると、住んでいないのに家賃を払うことになるので、注意しましょう。
入居日や引越し日の決め方
入居日や引越し日は、実は自分の希望どおりに決められるとは限りません。
というのも、即日入居できる物件だけでなく、まだ前の住民が住んでいてすぐには入居できない物件もあるからです。物件を選ぶ際は、いつからその物件に入居できるのかを不動産会社に確認しましょう。
入居日が確定したら、それに合わせて引越しのスケジュールを組むことになります。時期によっては引越し業者が混んでいて希望どおりにならないことも。複数の引越し業者に相見積もりを取り、都合のよい引越し日を組めるようにしましょう。
スケジュールに余裕をもたせる
旧居と新居の家賃の支払いのことを考えれば、退去日と入居日を同日にしてスムーズに住居を切り替えるのが理想です。しかし、引越しを1日で済ませるのは現実的になかなか難しく、慌ただしい引越し作業をすることになりかねません。
あまりにタイトなスケジュールを組んでしまうと、無理が生じて想定外のトラブルが発生することも……。安心して引越しの作業を進めることができるように、退去と入居のスケジュールには、ある程度余裕をもたせたほうが安心です。
家賃の日割りができると調整しやすい
引越しをする際は、退去する物件と入居する物件のそれぞれの契約書を確認し、退去月や入居月の家賃を日割りで支払うことができるかを確認しましょう。
家賃の日割りが可能であれば、退去日や入居日をうまく調整することによって、余計な家賃を支払わずに引越しができます。
引越しをする前に契約内容を確認し、場合によっては不動産会社に相談するとよいでしょう。

退去日を決定しよう
引越しする物件が決まったら、現在居住している物件の退去日を決めましょう。 退去日は事前に管理会社・大家さんに通知する必要がありますが、家賃の支払いにも影響することから、できるだけ早めに決めるようにしましょう。
ここでは、退去日を決定する際のポイントについて、いくつか解説します。
解約予告について
賃貸物件を解約する際は、入居時にもらった賃貸借契約書に記載されている解約通告の「期間」と「方法」を確認しましょう。退去する1カ月前までに管理会社・大家さんに通知するのが一般的ですが、2カ月前など通知の期間が長いこともあります。
退去日の決定は新居への入居日や引越し日を決める上で重要なので、解約予告は慎重かつ確実に行いましょう。
家賃の二重支払いに注意
退去日を設定する際は、できるだけ家賃を二重に支払う期間が短くなるようにスケジュール調整することが理想です。
管理会社・大家さんによっては、退去日は月末と設定されているケースや、退去日を自由に設定することができ、家賃も日割り計算してもらえるケースなどもあります。
家賃の日割り計算をしてもらえない場合は、引越しの日に注意しましょう。月末に引っ越す場合は、その月のほとんどを旧居で過ごすので、日割りしてもらえなくてもそれほど大きい損はありません。ですが、月初に引っ越す場合は、旧居と新居に二重で家賃を払う期間が長くなってしまい、損をしてしまいます。
引越しの日が月初と決まってしまっているのであれば、旧居の家賃を日割りできるか確認しましょう。

引っ越し当日までにすることとは
退去日や入居日といった期限が明確に決まると、気持ちが焦り、何から手をつければいいのか混乱する人も少なからずいることでしょう。ここでは、引っ越しのスケジュールを決める順番や引越し前の準備について解説します。
引っ越しのスケジュールを決める順番
引越しを行う際は、引越し全体の流れを確認することが大切です。希望の物件を申し込んだ段階から解説します。
(1) 気に入った物件に申し込みをする
(2) 入居審査の結果を待つ(1日~1週間程度)
(3) 審査が通ったら、物件の契約を交わし、入居日を決める(賃貸借契約)
(4) 今住んでいる物件の退去連絡をし、退去日を決める(連絡時期は事前に確認)
(5) 引越し業者に見積もりを依頼し、引越し日を決める
(6) 荷造り、各種手続きを進める
カレンダーや手帳に、引越しまでにやるべきことを時系列で書き記し、引越しの流れを頭に入れておきましょう。
引越し前に準備すべきこと
引越しの準備は、できるだけ早く始めたほうがいいものや、引越し直前までに準備すればいいものなど、その内容はさまざま。
以下2つは、引越し先の物件が決まったら、できる限り早めにやっておきましょう。
• 居住物件の退去の連絡
• 引越し業者の選定と契約
以下は、そのあとにやっておく主な手続きや準備です。
• 転出届の提出
• 電気、ガス、水道の解約
• 電話やインターネットの移転手続き
• 旧居の掃除
• 粗大ごみの処分
• 荷造り
作業をいつまでにやっておくべきかを確認しつつ、計画的に引越し準備を進めていきましょう。

入居前や入居してからすることとは
引っ越しは、新居に入居したらそれで終わりというわけではありません。入居日の前や入居してからもやるべきことがあるので、その内容を確認しておきましょう。
入居前に部屋のチェックを忘れずに
新居に入居する前に、入居する部屋の様子を確認しておきましょう。
チェックしておきたい項目の一例を以下に挙げます。
• 壁や天井、床に傷や汚れがないか
• エアコンや照明などの備え付け設備に故障はないか
• 水漏れなどの水道トラブルはないか
• 窓や網戸に傷はないか
• ドアノブや鍵に不具合はないか
これらのチェック項目について異常があった場合、日付が分かるように写真を撮って入居前に不動産会社に知らせておくとよいでしょう。
互いに認識を共有することにより、退去の際に発生するトラブルを事前に避けることが可能になります。
入居後の手続きを忘れずに
面倒な引越し作業が終わって無事に入居した後も、以下の手続きを行う必要があります。
• 転入届の提出(引越し後14日以内)
• 国民年金、国民健康保険の手続き
• 電気、ガス、水道などの手続き
• 運転免許証の住所変更の手続き
これらも事前にチェック項目としてリスト化し、入居後は忘れずに行いましょう。
鍵の引き渡しについて
新居の賃貸借契約が成立すると、契約開始日(=入居日)より部屋に入ることが可能です。鍵の引き渡しは一般的に入居日当日に行われますが、場合によっては事前に引き渡しが行われるケースも。 入居の際、スムーズに鍵の引き渡しが行われるように、不動産会社と十分に打ち合わせをしておきましょう。

入居日を遅らせることは可能?
入居日と退去日のタイミングが合わなければ家賃を二重に支払う期間が長くなってしまいます。 それを防ぐためには、入居日をうまく調整することが必要です。果たして、新居への入居日を遅らせることはできるのでしょうか。
家賃発生の目安
前述のとおり、新居の家賃が発生するのは入居日からです。 ただ、物件によっては費用発生までの猶予期間を設けていて、「物件の申し込みをしてから2週間以内」などと明確に決まっていたり、「入居する月内であればいつでもよい」と幅広く猶予をもたせてくれたりと、物件によって条件が異なります。
なかには猶予期間のない不動産会社もあるので、契約する前にいつから家賃が発生するのかを確認しておきましょう。
遅らせたい場合は要相談
交渉をすれば、入居日(家賃発生日)を遅らせることができる可能性があります。規定されている猶予期間よりも入居日を遅らせたい場合でも、誠意をもって交渉してみると、応じてくれるかもしれません。

まとめ
引越しでは、新居の決定や荷造りだけでなく、退去手続きや入居手続き、公共料金の契約など、さまざまな準備が必要になります。
それぞれの手続きを場当たり的に決めてしまうと、思わぬ損失が発生したり、余計に引越し手続きが煩雑になったりする可能性があります。情報を整理し、事前によく計画することが大切です。
イラスト/もり谷ゆみ
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