賃貸への引っ越しの仲介手数料を無料・安くする方法とは? 相場やその他の節約方法
公開日 2020年06月18日
新生活を始める際には、引っ越し料金だけでなく、さまざまな費用が必要になります。なかでも今回は、賃貸契約時に支払う初期費用に含まれる仲介手数料を取り上げ、仲介手数料をなくしたり安くしたりする方法、注意点などについて、料金相場とともにご紹介します。
■目次
・引っ越し時に発生する賃貸契約の仲介手数料とは?
・引っ越しの際に発生する仲介手数料の相場
・仲介手数料をなくす方法ってあるの?
・仲介手数料を安くして引っ越し費用を下げるには?分割はできる?
・仲介手数料無料・格安は本当にお得? チェックするべき注意点
・仲介手数料を安くする以外の引っ越し費用節約方法
・まとめ

引っ越し時に発生する賃貸契約の仲介手数料とは?
新生活のスタートを機に引越しをする場合、引越し先が賃貸物件であるケースも多いと思います。賃貸物件の契約をする際には、仲介手数料がかかるのが一般的です。
仲介手数料とは?
引越し時に発生する仲介手数料とは、賃貸物件の契約者が不動産会社に対して支払う対価のこと。
物件の案内や契約条件の交渉、重要事項の説明など、契約の手続に必要な業務を手伝ってくれたことに対する報酬として、物件を仲介する不動産会社に支払います。
仲介手数料には上限がある
宅地建物取引業法において、引越し時の賃貸契約における仲介手数料には「賃料の1カ月分+消費税まで」と上限が設定されています。どのような理由があっても、これ以上の仲介手数料を支払う必要はありません。
ただし、不動産会社は、貸主と借主からそれぞれ0.5カ月分ずつの仲介手数料を受け取っても構いませんし、承諾があれば貸主と借主どちらか一方から1カ月分まるまる受け取ることも可能です。
仲介手数料が発生するタイミングは?
仲介手数料は、賃貸借契約が成立した時点で発生します。そのため、万が一、賃貸借契約が成立する前に請求されたとしても、仲介手数料を支払う必要はありません。契約締結時に銀行振り込みなどで支払うのが一般的です。
なお、仲介手数料には消費税がかかりますが、敷金や礼金などには消費税はかかりません。不要な消費税を支払うことがないよう、契約時の請求金額をよく確認するようにしましょう。

引っ越しの際に発生する仲介手数料の相場
賃貸契約時に支払う仲介手数料は、引っ越し先の賃料の0.5~1カ月分が相場。賃料ごとの仲介手数料の目安は以下のとおりです。
【引っ越し時に支払う仲介手数料の目安】
賃料 | 仲介手数料(+消費税 10%) | |
---|---|---|
賃料の0.5カ月分の場合 | 賃料の1カ月分の場合 | |
5万円 | 2万7500円 | 5万5000円 |
7万円 | 3万8500円 | 7万7000円 |
10万円 | 5万5000円 | 11万円 |
12万円 | 6万6000円 | 13万2000円 |
15万円 | 8万2500円 | 16万5000円 |
賃料の半分ないしは1カ月分ともなれば、仲介手数料はかなりの額に。何かと物入りになる引っ越し後のことを考えると、痛い出費といえます。

仲介手数料をなくす方法ってあるの?
引っ越し時に支払う仲介手数料は、すべての賃貸契約において発生するわけではありません。賃貸物件によっては、仲介手数料が無料となる場合があります。
不動産ポータルサイトで不動産会社が自社で管理する物件を探す
引っ越し時の仲介手数料をなくす方法としては、不動産会社が自社で管理している物件を探すのがおすすめ。
不動産会社が自社で管理・仲介している賃貸物件の場合、借主との直接的な契約となり、仲介手数料が無料となるケースが多いためです。
不動産会社が所有する自社物件は、不動産ポータルサイトの検索機能を活用して簡単に見つけることができます。
多くの不動産ポータルサイトでは、物件を検索する条件として、仲介手数料の有無の設定が可能です。この機能を利用することで、仲介手数料が無料の物件だけに絞って検索することができます。
大家さんと直接契約する
大家さんと直接契約することで、仲介手数料が無料になる場合もあります。上のケースと同様、仲介する不動産会社がないため、仲介手数料が発生しません。
手順としては、不動産ポータルサイトなどで気になる物件を見つけ出し、実際に足を運びます。物件が気に入れば、大家さんに直接連絡して賃貸契約を結びます。
ただし、大家さんが不動産会社と専属専任媒介契約を結んでいる場合、直接契約はできません。取引形態の確認が必要です。

仲介手数料を安くして引っ越し費用を下げるには?分割はできる?
引っ越し時に、物件の条件によって仲介手数料が割り引かれることはまれです。とはいえ、あまり人気がなく、大家さんが借主探しに困っている物件を選ぶことで、仲介手数料を安く抑えられるかもしれません。
不人気の物件なら仲介手数料が安くなるかも?
入居者がなかなかいない賃貸物件の場合、大家さんが仲介手数料の一部を負担してくれる場合がまれにあるようです。例えば、駅から遠い物件や築年数が長い物件に的を絞って狙ってみるとよいでしょう。
大家さんとしては、どれほど入居してほしくても、他の入居者の手前、賃料を下げにくい場合がほとんど。賃料を下げるかわりに、仲介手数料を安くしてくれる場合があるようです。
ただし、仲介手数料が割り引かれる場合、相応の理由があるのかもしれません。引っ越し費用を抑えることも大切ですが、物件をきちんと内見して納得した上で賃貸契約をしましょう。
仲介手数料の分割払いは可能?
仲介手数料の支払いに関して、現金払いや銀行振込だけでなく、クレジットカード払いに対応している不動産会社もあります。その場合、初期費用のうち、一部もしくは全額の支払いを分割払いにすることが可能です。
引っ越しには何かとお金がかかりますから、安心して引っ越し作業を進めるためにも、できるだけ使える現金を残しておきたいもの。不動産会社を選ぶ際に、支払い方法を確認しておくとよいでしょう。

仲介手数料無料・格安は本当にお得? チェックするべき注意点
引っ越し費用はできるだけ安くしたいものですが、仲介手数料にこだわりすぎるのは考えもの。長い目で見ると、損をしてしまうことになるかもしれません。
長く住み続けることを考えてトータルコストも検討
賃貸物件のなかには、仲介手数料をはじめとする初期費用を相場よりも安めに設定しているケースが少なくありません。
入居者からは借りやすいように見えますが、安めに設定している理由を確認することをおすすめします。
理由によっては、日常生活で不便が多くなったり、すぐに引越したくなってしまうかもしれません。長く住むことを考えると、かえってコストが高くつく可能性があることは覚えておきたい点です。
物件の共有空間をチェックしよう
仲介手数料が無料・格安の物件の場合に限らず、入居者のマナーは気になるところ。
安さに飛びついて後悔することがないよう、内見の際には物件のゴミ捨て場などの共有空間の様子も確認しておくのがよいでしょう。

仲介手数料を安くする以外の引っ越し費用節約方法
仲介手数料を安くする以外にも、引越し時に必要な賃貸契約の初期費用を抑える方法があります。
引越しシーズンを避けると敷金や礼金が安くなることがある
引越しシーズンを避けることで、賃貸物件の敷金や礼金が安くなる場合があります。
新生活のスタートを控えた2〜4月には、引越し業者に依頼が集中。これにともない、引越し料金が高くなる傾向があります。引越しの依頼が少なくなるにつれ引越し料金が徐々に落ち着いていきます。それに合わせて、5月~1月は敷金や礼金も安くなるようです。ただし、転勤の多い9月を除きます。
フリーレント物件を探してみる
初期費用を抑える方法として、フリーレント物件をあたるのもおすすめです。
フリーレントとは、賃貸物件の賃料が一定期間無料になることをいいます。無料になる期間は入居までの日割り家賃分や2週間程度のこともあれば、1~3カ月分の家賃が無料になることもあります。
大家さんと直接交渉する
大家さんと直接交渉して、初期費用を安くできる場合もあります。必ず契約することを条件に、フリーレントや礼金なし、家賃の値下げなどを提案してみるとよいでしょう。
ただし、インターネットの普及にともない、初期費用を高めに設定する大家さんが減ってきているため、値段交渉は難しくなってきているようです。

まとめ
新生活をスタートする際には、引っ越し料金はじめ、何かとお金がかかるもの。仲介手数料はできれば払わずに済ませたいものですが、安くしたり無料にしたりすることにこだわりすぎると、かえって損をしてしまうことも。引っ越しシーズンを避けるなど、初期費用を下げるテクニックも活用しながら、賢く引っ越ししましょう。
画像:PIXTA
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