引越しの訪問見積もり「良い営業」の見分け方やトラブル回避方法
公開日 2020年06月17日
適正な引越し料金を提示してもらうために欠かせない訪問見積もり。引越し業者の営業に自宅に足を運んでもらい、どれくらいの荷物量かなどを確認してもらう作業です。
営業の人と1対1となると、しつこく営業されたり、契約をゴリ押しされたりするのが心配……。SNSやインターネット上でもそういった話が出回っているので、不安な人も多いのではないでしょうか。今回は、良い営業担当を見極めるポイントと、トラブルを避ける方法を紹介します。
■目次
・「引越し会社の営業はしつこい」って本当?
・引越しは「金額」だけではなく、「営業」の人柄も重要!
・良い営業担当にお願いするためにはここを見極める!
・こんな営業担当には注意!
・引越し見積もりの営業でトラブルにならないために、自分でできること

「引越し会社の営業はしつこい」って本当?
引越し前の「訪問見積もり」。これは、引越し会社が家を訪問して実際に荷物などを確認したうえで料金を見積もりするものです。
訪問見積もりをしてもらうことで、引越しのプロである引越し業者の営業に、実際の荷物から適正な見積もりを提示してもらえます。
また、家の間取りやエレベーターの有無、周辺の道路事情などもチェックしてもらえるので、引越し当日の荷物の運び出しがスムーズになる、などのメリットがあります。
引っ越しの訪問見積もりの流れ
一般に、引越し前の訪問見積もりは、次のような流れで行われます。
(1)荷物量のチェック
荷物がまとめられている部屋を営業が回り、総量をチェック。倉庫やクローゼットの中身など、引越し時に搬出してもらうものは、すべて見てもらいます。
(2)引越しについてのヒアリング
引越しの日時、引越し先の住所、依頼したい作業の内容を営業に伝えます。引越し業者に梱包作業や不用品の処分をお願いするか、電気工事(洗濯機、テレビ配線など)があるか、エアコンの移設工事があるかなどもきちんと伝えましょう。
(3)引越しの説明を受ける
上記の情報をもとに、当日のスケジュールや作業内容、引越約款についての説明をしてもらいます。
(4)営業が会社に料金を確認
営業が会社へ電話し、料金を確認。あわせてトラックの空き状況も確認します。
(5)営業が見積もり金額を提示
会社からの回答をもとに、営業がこれまでの内容を織り込んだ見積書を作成。それについての説明をしてもらいます。
ここで即決する場合は、これで訪問見積もりは終了。他の引越し業者にも訪問見積もりを依頼している場合は、後日、依頼するかどうか返答すると伝え、訪問見積もりを終了します。
これら一連の流れを行うのに必要な時間は、たいてい30分〜1時間。チェックしてもらう荷物が多い場合には、もう少し時間を長く見込んでおいたほうが良いかもしれません。
訪問見積もりの最後に営業が始まる
押さえておきたいポイントは、見積もり金額だけ伝えてさっと引き上げる営業はあまりいないのかもしれません。
よくあるのが、いったん見積もり料金を提示したあと、割引した料金を提示して、さらに「いま、即決すればこんなサービスも付けます!」と即決価格を提示するという流れです。
でも、慌てなくても大丈夫。上記のような訪問見積もりの流れをあらかじめ押さえておけば、一番はじめの見積もり金額を聞いただけで慌てて即決してしまう、ということはなくなり、落ち着いて営業トークに対応できるでしょう。

引越しは「金額」だけではなく、「営業」の人柄も重要!
引越しはつい、金額だけで業者を選びがちです。特に、引越しサイトを利用して業者を決める場合は、「どの引越し業者が一番安い金額を提示しているか」ということに目が向いてしまうでしょう。
しかし、営業の人柄や信頼性なども考慮して選ぶこともとても大事。実際のところ、金額だけで引越し業者を選ぶと、仕事が雑だったり、思わぬオプション金額がかかったりということもあります。
また、引越し業者と契約をしたあと、窓口となってくれるのはその営業であり、引越し後のアフターフォローも同じ営業が担当します。
万が一、「引越しのときに家財道具が壊れてしまった」「ものが紛失してしまった」などのトラブルがあったときに相談にのってくれるのもその営業。
もしその人が横柄な態度だったり、連絡不精な人だったりしたら、嫌な思いをする可能性もあるでしょう。
だからこそ、引越し業者を選ぶときは、後日対応も気持ちよくやってくれる営業を選ぶべき。営業は引越しのアドバイザー的存在でもあります。困ったとき、相談しやすい人柄であることも考慮して選びましょう。

良い営業担当にお願いするためにはここを見極める!
営業の態度がしっかりしているということは、その引越し業者の教育制度がきちんとしているということでもあります。そういう業者なら、万が一、引越しでトラブルが起こったとしても、誠実に対応してもらえるでしょう。
それでは一体、良い営業とはどうやって見極めれば良いのでしょうか。その見極めポイントを紹介します。
1.訪問時の挨拶が丁寧
第一印象が肝心。丁寧に挨拶してくれることはもちろん、はっきり名乗って名刺を渡してくれるかどうかも大切です。
2.説明が丁寧(標準引越運送約款についてもきちんと説明をする)
金額や作業内容についても、説明を省かず、しっかり分かりやすく話してくれること。
特に大事なのは、標準引越運送約款についての説明があることです。これは、いわば引越しにおける公式ルール。
すべて説明すると時間がかかってしまいますが、良識のある営業なら、最低でもトラブルになりがちな「キャンセル」や、「荷物の追加」に関する内容は丁寧に説明してくれるはず。
3.新居やその周辺に関して、念入りに情報を収集しようとしている
引越しのトラブルは旧居周辺より新居周辺で起こることが多いもの。
そのため、良い営業は、一戸建てに引越しをするなら間取りを確認します。マンションに引越しするなら、エレベーターの有無や床養生の距離、作業届の提出期限なども確認します。
4.見積もり後のアフターフォローが丁寧
良い営業は、ただ見積もりを提示して終わりではなく、訪問見積もり後のアフターフォローも熱心。
特に他社と相見積もりをとっている場合は、こまめに連絡をくれて、対等な見積もりを出そうと熱心に努力する姿勢を見せてくれるはずです。

こんな営業担当には注意!
反対に、避けたほうがいい営業とはどのようなタイプでしょう。注意すべきポイントをあげてみます。
1. 必要以上に熱心すぎてしつこい
契約するまで帰らない、何度も電話をかけてくる、など、しつこい営業はトラブルになりやすいので、避けたほうがベターです。
2. 他社の悪口を言う
なかには競合する引越し業者の悪口を言う人もいるようです。この場合、新規契約をとることに必死なので、いざ契約を済ませたら、手のひらを返したように素っ気なくなることもあるかもしれません。
3. 「いま契約しないと引越し料金を上げる」など、即日契約を強要してくる
立場を利用して契約を強要する営業も、「2」と同じく、いざ契約を済ませたら態度が急変することも……。必ず、依頼者の意思を尊重してくれる営業を選ぶようにしましょう。
即日契約をすすめてくる引っ越し業者は多くいますが、それが強引すぎたりしつこい場合は、その業者を避けたほうが良いかもしれません。

引越し見積もりの営業でトラブルにならないために、自分でできること
引越し業者や営業とのトラブルは国民生活センターなどに寄せられています。実際、「契約を強要された」「引越しに伴うトラブルにきちんと向き合ってもらえない」など、多くの人が悩まされています。
このようなトラブルに巻き込まれないために、自分でできることはなんでしょうか。ポイントをあげてみましょう。
(1)できれば複数の業者に見積もりを依頼する
引越しまで時間的に余裕がある場合は、できれば、複数の引越し業者に見積もりを依頼しましょう。一括で複数の業者に見積もりを依頼できるウェブサイトを利用すると便利です。
しかし、「ただ価格が安いかどうか」だけでなく、営業の態度も考慮することが大切。
(2)訪問見積もりに来た営業がなかなか帰らないときは、「このあと用事があるので」と言って引き取ってもらう
営業がなかなか帰らないときには、「このあと出掛ける用事がある」と言って、引き取ってもらうこと。そうならないためにも、訪問見積もりを依頼するときに、「〇時まででお願いします」と伝えておくと良いでしょう。
(3)見積もりの場で即決を迫られても「自分には決定権がない」で切り抜ける
強引に「仮契約だけでもいいのでお願いします」と言ってくる営業もいますが、それに応じてしまうと、足元を見られるだけ。「家族と話し合ってこちらから連絡します」と伝えるようにしましょう。
(4)営業電話がしつこいときにははっきりNOと言う
訪問見積もりの際、「検討して連絡します」と伝えた場合、その後に営業からの勧誘電話がしつこくかかってくるかもしれません。その場合は、「もう他の会社に決めた」とはっきり伝えましょう。
これらに気を付ければ、営業とのトラブルは避けることができるはず。それでもトラブルが起きた場合は、国民生活センターに相談を。適切な解決方法を教えてもらえるでしょう。
引越しをスムーズに進めるためには、良い業者を選定することがとても大事。特に、営業の質から、引越し作業をしてくれる人の質を推測することができるので、トラブルのない引越しをかなえるには、信頼できる営業を見つけることがとても重要になってきます。
ぜひ、「営業の見極め方」を理解して、スムーズな引越しを実現しましょう。
画像:PIXTA
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