引越し見積もりはその場で契約しないほうがいい?即決で損しない方法
公開日 2020年06月25日
引越し一括見積もり後に、訪問見積もりを依頼すると、値引きすることを条件にその場で契約を提案される場合があります。すぐに契約したくなるところですが、即決するのは必ずしも得策とはいえないようです。
訪問見積もり時にその場で契約しないほうがいい理由や上手な断り方、見積もり料金を安くする方法など、訪問見積もりを依頼する前に知っておくべき点についてご紹介します。
■目次
・訪問見積もりのときその場で即決を求められたらどうしたらいい?
・訪問見積もりで即決を迫られたときの上手な断り方は?
・訪問見積もりでお得に「即決」する方法
・訪問見積もりで「即決」なしでも見積もり料金を安くする方法
・即決しちゃったけどやっぱりキャンセルしたい場合は?
・まとめ

訪問見積もりのときその場で即決を求められたらどうしたらいい?
訪問見積もりを依頼すると、「即決してもらえればお安くできます!」などと引越し業者からすぐに契約を求められることがあります。ところが、その場で契約してしまうのが必ずしもいいとは限りません。
引っ越し契約をその場で即決することのメリットやデメリットについて紹介する前に、まずは引越し業者がなぜ即決を求めてくるかについて説明します。
引越し訪問見積もり時にその場で即決を求められる理由
引越し業者が即決を求める理由はさまざまですが、主なものとして以下のことが考えられます。
・できるだけ手間をかけずに早く契約をとりたい
・トラックやスタッフに空きがある日時を優先的に埋めたい
・トラックやスタッフの空きが埋まる前に決めてもらいたい
・単なる営業手法
引越し業者としては、できれば手間をかけずに早く契約をとりたいもの。そのため、営業の手応えを感じている顧客に対して、即決を条件に、相場よりもやや安い料金を提示することがあります。
相場を把握している顧客であれば、あらかじめ低く料金設定しておくことで値下げ交渉をする手間を省くことが可能。効率的に契約をとることができるというわけです。
また、引越し業者側に、トラックやスタッフに空きがある日時を優先的に埋めたいという思惑があるケースもあるようです。
例えば、あまり人気のない午後の時間帯に引越しの予定を入れることができれば、トラックやスタッフの回転率を上げることができます。引越しの予定がなくても、トラックの維持やスタッフを雇うのにコストがかかるため、比較的安い料金を提案してでも、空いた時間を埋めたいというわけです。
トラックやスタッフの空きが埋まる前に決めてもらいたいという思いから、その場での即決を提案される場合もあります。
とくに3〜4月の繁忙期など引越しの依頼が多い時期では、顧客が引越しを検討しているうちに枠が埋まることが少なくありません。トラックやスタッフの空きがなくなってしまわないよう、即決を提案してくれるのでしょう。
ただ、引越し業者が即決を求めてきた場合、その意図を見極めるのは難しいといわざるをえません。引越しの日程が迫っているのでない限り、値下げの余地はあるもの。その場での契約を持ちかけられても、即決を控えるのがよいでしょう。
その場で即決するメリットとデメリット
必ずしも安い料金で契約できるわけではありませんが、その場で契約を即決することにメリットがないわけではありません。そのほかのデメリットとあわせて解説します。
メリット
引越しの契約をその場で即決するメリットは、これ以上引越し業者を比較検討する手間と時間をはぶけるという点にあります。
「最安値の業者や、自分にぴったりの業者を見つけたい!」というよりも、なるべく少ない時間と手間で業者選びを終わらせたいという方は、その場で即決をしてしまって良いかもしれません。
デメリット
その場で引越し契約を即決することのデメリットは、何といっても引越し料金が高くなる傾向があること。複数の引越し業者を比較できないため、最安値を見つけるのは難しいといえるでしょう。
また、料金だけでなくサービス面で比較できないのも、その場で引越し契約を即決することのデメリットのひとつ。
大手から地域密着型まで、提供されるサービスは引越し業者ごとに異なります。その場で契約した場合、どの業者が自分の引越しに最も合っているか判断できないまま、契約することになってしまいます。

訪問見積もりで即決を迫られたときの上手な断り方は?
訪問見積もりで即決を迫られた場合、断りたいと思っても、引越し業者がすんなりと引き下がってくれるとは限りません。うまくその場をしのぐには、どんなふうに断るのがよいのでしょうか。
「決定権がないのでその場では決められない」
その場での即決を断る最も効果的な方法のひとつが、「自分に契約する権限がないこと」を伝えるというもの。例えば、「個人的にはいますぐ契約したいところだけれど、決定権があるのは夫(妻)なもので…」ということにしておけば、それ以上強くは契約を求めてこないはずです。
「1日だけ待ってほしい!」
「あと1日だけ待ってほしい!」と伝えるのもおすすめです。1日くらいなら、3月や4月のような繁忙期でない限り、引越しの空き状況が1日で変わってしまうことはあまりないでしょう。
誰かに付き添いを頼む
ひとりだと断る自信がないという場合は、誰かに付き添ってもらうのも手です。
ひとりで引っ越し業者を迎えるのは心もとないものです。誰かが一緒なら心強くて、言いたいことがいえそうという場合は、家族や友達に同伴をお願いしてみてください。
強めに営業をかけられるのがどうも苦手、という場合も同様です。

訪問見積もりでお得に「即決」する方法
では、訪問見積もりでお得に即決するためにはどうしたらよいのでしょうか。引越しを急いでいるなどの理由で、訪問見積もり時にできれば即決したいと考えている人は、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
引越し料金相場を把握する
訪問見積もりでお得に即決するなら、引越し料金相場を把握しておくことが欠かせません。相場が分かっていれば、その場で提示された金額が高いのか安いのか、すぐに判断することができます。
引っ越し料金は、荷物量と移動距離もしくは作業時間でおおむね決まりますが、引っ越しする時期や曜日、時間帯などによっても変動します。急いで引越ししたい場合こそ、事前に引っ越し見積もりを活用して相見積もりをとり、おおよその相場を把握しておくのがおすすめです。
SUUMO一括見積もりなら、電話番号の入力が不要。見積もり依頼後に複数の引越し業者からたくさん電話がかかってきて対応に手間をとられる心配もありません。
あえて1社に絞ってこちらから即決を提案する
あえて駆け引きをしないことで、引越し料金を安くしてもらえる場合があります。
訪問見積もり時に「他の引越し業者にも訪問見積もりを依頼していますか?」と聞かれたら、「御社に決めているので、安くしてほしい」と伝えてみてください。割安な料金を提示してくれるかもしれません。
ただし、相場を知らなければ、必要以上に高い料金で契約してしまうおそれもあります。事前にだいたいの相場を押さえておくのが、この方法をとるための条件です。
即決してもいい金額をあらかじめ決めておく
相場を知った上で、「その場で契約してもいい」と思える金額を決めておくのもおすすめです。訪問見積もり時に提示された金額が明らかに相場より高いものであれば、自信をもって断ることができるはず。
設定していた金額よりも少し高い程度であれば、即決を条件に値段交渉してもよいでしょう。

訪問見積もりで「即決」なしでも見積もり料金を安くする方法
訪問見積もりで即決せずに、見積もり料金を安くする方法はないのでしょうか。引越し見積もり料金を安くするアイデアを3つご紹介しましょう。
日時や時間帯を引越し業者まかせにする
引越しでは、まず希望日を引越し業者に伝えるのが一般的ですが、日時を引越しまかせにすると、最安値となる日時を提案してもらえる場合があります。
引越し業者では、1日あたり2件の引越しをこなすのが一般的。引越しの移動距離が短く、荷物量もそれほど多くなければ、その2件の合間にもう1件請け負うことが可能な場合があります。
空いている日や時間にうまく入れ込んでもらうことができれば、効率的に回転率を上げることができるため、値引きしてもらいやすくなるというわけです。
他社から提示された見積もりを値段交渉の材料に活用する
引越し見積もり時に、他社から提示された見積もり額を教えて、値下げ交渉するのもおすすめです。「A社もB社も、こんなに安い料金を提示してくれた」と伝えれば、最安値を引き出せるかもしれません。
この場合、第一候補の引越し業者の訪問見積もりは、最後に設定するのがよいでしょう。比較対象となる引越し業者が多ければ多いほど、料金を安くできる可能性が高まります。
一括見積もりを利用する
引越し料金を安くするなら、相見積もりをとって料金を比較するのが近道。とはいえ、複数の引越し業者にいちいち見積もり依頼をするのは面倒なものです。
一括見積もりなら、引越しの情報を一度入力するだけで、大手から中小まで、規模もタイプも異なる複数の引越し業者にまとめて見積もりを依頼することができます。
時間も手間もかけずに、条件ごとの最安値を知ることができるので、引越しを急いでいる人も、そうでない人も、まずは利用することをおすすめします。

即決しちゃったけどやっぱりキャンセルしたい場合は?
訪問見積もり時、そんなつもりはなかったけれど、「ついその場で即決してしまった」という場合もあることでしょう。契約後にキャンセルする方法や、ペナルティのルールについて解説します。
その場で契約しても、引越し3日前なら無料でキャンセルできる
契約後であっても、引越しをキャンセルすることは可能です。ただし、契約を交わしたあとの場合、見積もりと違って引越しの解約手続きが必要になります。
注意したいのが、解約のタイミングによっては、キャンセル料金がかかってしまうこと。多くの引越し業者は、国土交通省が定める「標準引越運送約款」に則ってキャンセル料を決めており、引越しの契約を解約する場合は以下のルールが適用されます。
キャンセル日 | キャンセル料 |
---|---|
引越し当日 | 見積もり運賃の50%以内 |
引越し前日 | 見積もり運賃の30%以内 |
引越し2日前 | 見積もり運賃の20%以内 |
引越しの3日前までの解約であれば、キャンセル料が不要であることが分かります。とはいえ、引越し業者はトラックや人員を確保しているわけですから、キャンセルする場合はできるだけ早めに連絡するのがよいでしょう。
なお、契約の解約は電話でするのがおすすめ。担当者の確認をその場でとることができるため、安心です。
実費による精算が必要なケースに注意
ただし、すでに使用してしまった梱包資材がある場合は、実費精算を求められるケースがあるため、注意が必要です。
契約後にキャンセルした場合の対応は引越し業者によってさまざまですが、使用済みのものは買取り、未使用品のものは利用者送料負担での返却としている場合がほとんどです。事前に確認しておくとよいでしょう。
オプションサービスを依頼している場合も同様です。例えば、エアコンの取り外し工事がすでに済んでいる場合は、当然、その分の費用を請求されます。
契約後にキャンセルするのは、できるだけ避けるのがよさそうです。

まとめ
引越し見積もり時、引越し業者の担当者から、その場での契約と引き換えに安くするといわれたら要注意。値引きにつられて即決してしまうと、損をすることになるかもしれません。
訪問見積もりを依頼する前に、まずは一括見積もりを利用して、料金相場を把握するのがおすすめです。そのほか、ご紹介した見積もり料金を安くするアイデアも参考にしながら、賢く引越ししてくださいね。
画像:PIXTA
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