引越しの訪問見積もりは有料?有料になるケースや当日の流れ・聞いておくべきこと
引越し業者の担当者が自宅に訪問し、料金の見積もりをしてくれる訪問見積もり。電話やメールならまだしも、わざわざ訪問してくれるのなら、「料金が発生するのでは?」と思っている方も多いはずです。
そこで今回は、訪問見積もりが有料となるケースについて解説。訪問見積もり時に確認すべきポイントとあわせてご紹介します。
■目次
・引越しの訪問見積もりは原則無料!
・引越し訪問見積もりで費用が発生することがある?
・引越し訪問見積もり当日の流れ・聞かれること
・想定外のお金がかかるのはこんなとき!
・引越し訪問見積もり後のキャンセルは有料?
・まとめ

引越しの訪問見積もりは原則無料!
引っ越しをする際、引越し業者に自宅を訪問してもらい、引越し料金を見積もりしてもらうのが一般的です。これを「訪問見積もり」と呼び、インターネットでおこなう一括見積もりや電話見積もりと区別します。
わざわざ自宅までやってきて、荷物量や住まいの周辺環境などを下見してくれることから、「有料なのでは?」と思われがちですが、訪問見積もりは原則として無料で依頼することができます。
精度の高い料金見積もりが可能に
引越し訪問見積もりを依頼する最大のメリットは、精度の高い引越しの料金見積もりを出してもらえる点にあります。
引越し業者が自宅を訪問せずに見積もりを依頼すると、引越し見積もりの申込者がだいたいの荷物量を推測し、電話やメールなどで引越し業者に伝えることになります。
ところが、とくに引越しに慣れない人の場合、荷物量を正確に把握するのはなかなか難しいもの。そのため、蓋を開けてみたら、荷物量が想定していたものとはまったく違っていた、ということも少なくありません。
見積もり依頼時に申告していた荷物量よりも実際の荷物量が大幅に多い場合、追加料金が必要になったり、その日のうちに引越し作業を終えられなかったりすることもあるため、注意が必要です。
訪問見積もりなら、引越し業者が直接荷物を見て見積もりを出してくれるので、見積もりと実際の支払い額に差が出る可能性が低くなります。
素朴な疑問も解決できる
訪問見積もりは、引越し業者に直接問いかけて素朴な疑問を解決できる絶好の機会でもあります。
例えば、「ハンガーにかけた洋服もダンボールに詰め込む必要があるの?」「ダンボールに入りきらない家電製品も梱包すべき?」など…。知りたいと思っていたことが分かれば、しなくていい作業に時間をとられずに済むなど、引越し作業の効率化につながります。
ちなみに、引っ越し業者によっては、ハンガーにかけた洋服をそのままかけて運べる専用のBOXを貸してくれます。
また、大きな家電製品については、引越しスタッフが緩衝材を使ってその場で梱包してくれるので、荷造りの必要がない場合が多いようです。このようなサービスがあるかどうかも、訪問見積もりのときに聞いてみると良いでしょう。
結果的に引越し見積もり料金が安くなるケースが多い
引越し見積もり料金が安くなることが多いのも、訪問見積もりを依頼するメリットのひとつです。
荷物を正確に把握することができれば、ちょうどいい大きさの引越しトラックを手配することができます。余裕をもって無駄に大きいトラックを用意する必要がないため、結果的に引越し見積もり料金が安くなるというわけです。
単身者の引っ越しなら訪問見積もりが不要なケースも
どのような引越しでも訪問見積もりが必要というわけではありません。
例えば、単身パックを利用した引越しの場合です。単身パックとは、引越し業者が提供している決まった大きさのコンテナに荷物を積み込んで輸送してもらう単身者向けのサービスのこと。
そもそも荷物量が少ないことを前提したサービスなので、訪問見積もりの必要がない場合がほとんどです。
荷物が少ない単身者の引越しの場合も、「訪問見積もりは不要」としている引越し業者が少なくありません。一人暮らしの女性など、訪問見積もり時に引越し業者に部屋に上がられるのは抵抗があるという場合は、事前に問い合わせてみるとよいでしょう。
逆に、訪問見積もりを積極に活用すべきなのが、家族の引越しです。
荷物量が多くなりがちな家族の引越しでは、荷物の量を正確に把握するのは難しいもの。ぜひとも訪問見積もりを依頼して、効率的でスムーズな引越しにお役立てください。

引越し訪問見積もりで費用が発生することがある?
訪問見積もりは原則として無料です。内金や手付金が必要になることもありません。ところが、まれに有料となってしまうことがあるため、注意が必要です。
引越し業者と消費者のトラブルを防ぐことを目的としてつくられた「標準引越運送約款」には、以下のように書かれています。
「見積料は請求しません。ただし、発送地又は到達地において下見を行った場合に限り、下見に要した費用を請求することがあります。」(第二章 第三条)
引用元:標準引越運送約款 公益社団法人 全日本トラック協会
引越し訪問見積もりが有料になるケース
では、どのような場合に引越し訪問見積もりが有料になるのでしょうか。注意したいのは、離島・山間部など、近隣に引越し業者の営業所がないエリアに住まいがある場合です。
例えば、引越し業者が有料道路・フェリーなどを利用しなくてはならないケースでは、訪問見積もりをするのにかかった交通費が請求されます。
ただし、約款には次のようにも書かれています。
「この場合には、見積りを行う前にその金額を申込者に通知し、了解を得ることとします。」(第二章 第三条)
引用元:標準引越運送約款 公益社団法人 全日本トラック協会
つまり、訪問見積もりが有料となる場合、見積りを行う前に、その旨と金額を申込者に通知した上で、了解を得る決まりになっています。事前に通知がなく、了解した覚えもないのに、「訪問見積もりは有料です」と言われても、費用を負担する必要はありません。

引越し訪問見積もり当日の流れ・聞かれること
引っ越し訪問見積もりでは、どのようなことをするのかと不安な人も多いはず。引越し訪問見積もりをスムーズに進めるためにも、流れやその場で聞かれることについて押さえておきましょう。
引越し訪問見積もりの流れ
引越し業者によって多少の違いはありますが、訪問見積もりのおおまかな流れは以下の通りです。
- 1. 荷物量の確認
- 2. 引越しの内容についてのヒアリング
- 3. 引越し作業についての説明
- 4. 引越し料金の確認
- 5. 見積り書の作成と確認
- 6. 梱包資材の提供
まずは、荷物量の確認から。手配する引越しトラックのサイズやスタッフの人数を決めるため、引越し荷物があるすべての部屋をチェックして、荷物量を見積もります。
倉庫がある場合や自転車などを屋外に保管してある荷物がある場合、忘れずに確認してもらってください。
荷物量が確認できたら、引越しの内容についてのヒアリングに入ります。引越しを希望する日時や時間帯、依頼したい有料サービスがないかなどを伝えます。
続いては、引越し作業についての説明です。当日のスケジュールや「標準引越運送約款」についての説明を受けます。インターネットでも閲覧できるので、事前に確認しておくとスムーズです。
引越し料金の確認では、引越し業者の担当者が見積もり内容を支社に伝え、トラックやスタッフの空き状況などの確認をとります。
見積もり料金などの確認がとれたら、見積もり書の作成と確認となります。見積もり書が作られ、内容について詳しい説明を受けます。
その場で契約に至った場合、梱包資材の提供を受けます(持参していない場合は後日送付されます。また、梱包資材の無料提供を行っていない引越し業者もあります)。
引越し訪問見積もりで聞かれること
引越し訪問見積もりではどのようなことを聞かれるのでしょうか。主な項目をピックアップするので、当日伝えられるようにしておきましょう。
- ・荷物量
- ・有料オプションの有無
- ・住まいの周辺の状況・搬出ルート&物件ごとのルール
- ・新居の情報
荷物量については上で確認した通りです。全体を把握しやすいよう、ある程度部屋を片付けておくのがよいでしょう。
エアコンの取り外しや梱包サービス、電気工事、不用品の処分など、依頼したい有料オプションがないかどうかも聞かれます。その場で悩むようなことがないよう、事前に決めておきたいところです。
引越し見積もりでは、引越し業者は住まいの周辺環境も確認します。引越しの荷物を搬入出する際、住まいの前面道路にトラックを停められるかどうかを事前にチェックすることで、引越し当日の効率的な作業がはじめて可能になるからです。
さらに、引越し業者は、共用部分への養生が必要かどうか、大きい家財の搬入出ができるだけの通路が確保できるかどうか、エレベーター利用時のルールがあるかどうかなどもチェックします。管理会社などに事前に問い合わせておくとスムーズです。
新居の情報もできるだけ集めておきましょう。集合住宅であれば、何階なのか、エレベーターは何基あってそのうちいくつ引越しで利用できるかなど、正確な情報を伝えましょう。
新居の周辺の状況についても、正面の道幅がどれくらいなのか、一方通行や通行止めとならないかなど、分かる範囲で伝えてください。

想定外のお金がかかるのはこんなとき!
引越しでは、思わぬところで想定していなかったお金がかかってしまうもの。「あとになって有料だと知って予算が大幅にオーバー」ということがないよう、事前にチェックしておいてください。
梱包用のダンボールは有料?
引越しに欠かせないものといえば、ダンボール。最近は無料で提供する引越し業者が多いようですが、なかには有料としている引越し業者もあります。
無料でもらえるかどうかだけでなく、訪問見積もり時には以下のことをきちんと聞いておきましょう。
- ・無料でもらえるのは何枚まで?
- ・その枚数を超えてしまった場合はどうすればいい?
- ・追加分のダンボールは無料?
- ・有料の場合、1枚当たりいくらで購入できる?
荷造りサポートはどこまでが無料でどこからが有料?
一般的な引越しのプランでは、荷造りを自分でやるのが普通ですが、無料で荷造りサポートをしてくれる場合があります。ただし、依頼する内容によっては、「荷造りパック」が適用され、有料となる可能性があります。
「有料だと知っていれば自分でやるべきだった」とならないよう、事前確認が必要です。
不用品の処分は有料?
一般的に、引越し業者に不用品の処分を依頼すると、有料となる場合が多いようです。ただし、コンディションによっては無料で引き取りしてくれる引越し業者もあるので、不用品の処分を考えている人は、訪問見積もりを依頼する際に確認しておきましょう。
有料オプションの料金は?
エアコンの取り外し・設置、ピアノなど大きな家具の運搬を依頼する場合、有料オプション扱いとなります。料金は引越し業者によってまちまちなので、利用したいサービスがある場合は、事前に料金を比較しておくとよいかもしれません。
使用済みの梱包資材の回収は有料?
引越し業者の多くは、使用済みの梱包資材の回収を行っています。ただし、必ずしも無料とは限らず、有料で請け負っている引越し業者もあります。
使用済みの梱包資材の回収は有料なのかどうか、無料なのは最初の1回だけかどうか、2回目以降はいくらになるのかなど、訪問見積もり時に聞いておくとよいでしょう。
「引越し後、何日までに連絡すれば無料で引き取る」としている引越し業者もあるようです。

引越し訪問見積もり後のキャンセルは有料?
引越し訪問見積もり後にキャンセルしたいという場合もあると思います。そこで気になるのが、キャンセルは有料なのかどうか。ケースごとにご紹介しましょう。
訪問見積もりのキャンセルは無料。ただし早めの連絡を
訪問見積もりは、引越しにかかる料金の概算を依頼するサービスです。訪問見積もり後、引越し業者と契約を交わしていなければ、いつでも無料でキャンセルすることができます。
ただし、契約しないと決めている場合は、早めにその旨を引越し業者に伝えるのがよいでしょう。
訪問見積もり後に契約を断る場合はタイミングによっては有料に
訪問見積もり後に引越し業者と契約を交わした場合、キャンセルするには契約の解約が必要です。このとき、キャンセルのタイミング次第では、キャンセル料が発生してしまうことがあるので油断できません。
「標準引越運送約款」では、キャンセル料金に関するルールについても定められおり、以下のように定められています。
キャンセル日 | キャンセル料 |
---|---|
引越し当日 | 見積もり運賃の50%以内 |
引越し前日 | 見積もり運賃の30%以内 |
引越し2日前 | 見積もり運賃の20%以内 |
つまり、引越しの3日前までなら、無料でのキャンセルが可能。ただし、引越しの前々日や前日、当日にキャンセルすると有料となってしまうので注意してください。

まとめ
引越しの訪問見積もりは原則無料で依頼することができますが、ごくまれに有料となるケースもあります。また、ダンボールなどの梱包資材や不用品処分、オプションサービスに関するルールなど、引越し業者によってまちまちです。
あとでトラブルにならないためにも、どんな場合に有料となるのか訪問見積もり時にきちんと確認しておきましょう。
画像:PIXTA
引越し対応エリアから探す
現住所(現在の住居)の都道府県をクリックしてください。
SUUMO引越し見積もりでは、各都道府県の住みたい街ランキングを確認できます。
いま住んでいる街や住みたい街の情報をチェックして、引越しに役立てよう!
北海道・東北 | |
---|---|
関東 | |
北陸・甲信越 | |
中部 | |
関西 | |
中国 | |
四国 | |
九州・沖縄 |